「Build New Local プロジェクト」キックオフカンファレンス開催
“テクノロジー”ד地域ビジネス”などに関して知見を持つ有識者たちが登壇 全国の地方新聞社約50社を対象に、”地域社会のこれから”と”事業創造”に関する基調講演とパネルディスカッションを行う
Build New Local実行委員会(地域新聞マルチメディアネットワーク協議会、デジタルビジネスコンソーシアム)は、全国の地方紙を対象に、新規事業の創発による新たな地域社会(New Local)の構築を目指すプロジェクト「Build New Local プロジェクト」のキックオフカンファレンスを、4月23日(金)に開催しました。
冒頭で、Build New Local実行委員会を代表し、吉村 康祐氏(デジタルビジネスコンソーシアム 副理事長・理事長代行)がVTR出演の形で、本プロジェクトの概要を説明し、本プロジェクトに特別協力として参加する「Google News Initiative」(以下、GNI)からは、八木 加奈子氏(グーグル合同会社 パートナーシップ事業開発本部 ストラテジック パートナー マネージャー)が、協力背景や本プロジェクトを通じて実現したい想いなどを交えつつ、挨拶を行いました。
その後、多様な業界の有識者たちがゲストとして登壇し、「地域社会のこれから」と「事業創造」をテーマにした基調講演とパネルディスカッションを実施。終盤では、パネルディスカッションの内容を聞いた参加新聞社から、「新聞社は批評することは得意だが、ワクワクする発信は苦手だと感じているので、変わっていきたい。」といった、意欲的なコメントもいただきました。
最後には、角野 裕之氏(地域新聞マルチメディアネットワーク協議会 代表幹事)が登壇し、「「Build New Local プロジェクト」の取り組みにより、最先端の情報を意見交換し、社内の壁、会社の壁を越えて、新しい事業創造をしていきたい。」と述べ、閉会の挨拶を行いました。
1.「Build New Local プロジェクト」概要
本プロジェクトは、全国の地方紙によって構成されたBuild New Local実行委員会が、GNIによる協力の下、GNIが持つソリューションやデジタルに関するノウハウの提供や、アイディアソンやビジネスコンテストなどのピッチイベントの開催により、参加新聞社の収益化に繋がるような新規事業の開発を推進する取り組みです。同時に、地方紙のデジタル化を率いるような人材の育成支援も展開し、デジタル領域への対応力底上げを図ります。この二軸の施策を通じた中長期的な支援により、地方紙が確固たる収益を見込める事業を確立し、将来的にデジタル面でも自走できるような構造構築を目指します。
本プロジェクトにおいては、Build New Local実行委員会が中心となり、企画・運営を主導してまいります。
2.代表挨拶
吉村 康祐氏(デジタルビジネスコンソーシアム副理事長・理事長代行)が代表し、「Build New Local プロジェクト」の開始に先立ち、「地方紙が連携することが重要であり、意義である。」と本プロジェクトに込めた想いを語り、「GNIのノウハウ、ソリューションと連携し、地域の課題解決を目指す。」と述べました。
「Build New Local プロジェクト」が、今後地方紙にとって新しいデジタル事業の開発に向けたネットワークになることへの大きな期待を示し、挨拶を締めくくりました。
3.基調講演概要
Google News Lab フェローの古田 大輔氏をモデレーターとして迎え開催。本基調講演においては、西会津町最高デジタル責任者の藤井 靖史氏が登壇し、「地域社会のこれから」をテーマに、「これからの地域社会のあり方」「地域に根差すからこそ生まれるイノベーション」「テクノロジーを活用した地域社会における事業創造」について参加新聞社の理解を深めることを目的に講演を行いました。
地域社会には相当な危機があるとした上で、様々な枠組みや肩書が融解されている実感があり、その融解した部分から要素を取り出し、組織・技術を組み替えて新しく構築していく認識が必要であると述べました。その上で、地域社会における事業創造において、「新しいものを生み出すためには、新しいプロセス・新しい考え方”が重要である。」と語りました。
そして、「Build New Local プロジェクト」を、地方の豊かなくらしを、新聞社を通じて、全国・全世界に発信できる取り組みになってほしいと述べました。
4.パネルディスカッション概要
パネルディスカッションでは、引き続き、モデレーターとして古田 大輔氏が進行を行い、「地域社会の未来を築く事業創造」をテーマに、その可能性に関して実際に地域社会でビジネスを展開している先駆者である、柳澤 大輔氏(面白法人カヤック 代表取締役CEO)、植松 洋平氏(株式会社テックアイエス 取締役社長)をお迎えし、パネルディスカッションを行いました。
どんな事業創造があり得るのかという質問に対し、そもそもとして新規事業の創造には土壌が重要であるため、現状その土壌が整備されていない新聞社に対して、組織自体の変革が必要であると全員が回答。その中で、新聞社には定性的な情報は多いものの、定量的な情報が少ないと指摘したうえで、新聞社が定量的な情報も保持できるようになることでデジタル社会にも適用し、地方でのハブになることができるという意見も繰り広げられました。
また、新しい事業創造をする際は、一人一人が主体的に動ける組織かつ、全体の統一性があることが必要だと指摘。新規事業を始める際は、意見がつぶされてしまうことも往々にしてあるため、発言できる環境、そして組織づくり、加えて失敗を推奨する土壌づくりの重要性が語られました。
最後に本プロジェクトに向けての言葉を求められると、地域ではNO.1の信頼と信用を獲得している新聞社だからこそ、地域にある様々な地域資源をうまく活用し、楽しくわくわくするようなアイディアを生み出してほしいとエールを送りました。
5.特別協力GNIに関して
GNIは、デジタル時代のジャーナリズムの未来を切り開くべく、Google が報道業界とのコラボレーションを推進する取り組みで、世界中でプログラムや支援を展開し、デジタル領域の充実したノウハウを持ちます。
本イベントにおいては、八木 加奈子氏(グーグル合同会社 パートナーシップ事業開発本部 ストラテジック パートナー マネージャー)が登壇し、GNIが本プロジェクトに特別協力する背景とその目的を以下のように説明しました。「地域に根ざしている地方新聞社さんの果たす役割は大きく、Build New Localをサポートすることで、より大きなインパクトを生み出す一助になれば」と述べ、プロジェクトへの期待感を示しました。
6.「Build New Local プロジェクト」スケジュール
本プロジェクトにおいては、「Build New Local プロジェクト」の全体的なスケジュールも発表しています。
①アイディアソン
実施時期:1・2回目 2021年7月19日週(予定)
3・4回目 2021年7月26日週(予定)
5回目 2021年8月2日週(予定)
実施場所:オンライン
内容 :New Normal時代の変革取り組みに向けた地方新聞社による新規事業アイディアの創発を行う。
②ビジネスアイディアコンテスト
実施時期:2021年12月6日週(予定)
実施場所:オンライン
内容 :アイディアソンを経て各地方新聞社が磨いた新規事業アイディアを発表。
オープンソース化・実装化を図るアイディアを表彰し、
プロジェクトに関する次年度の取り組みについて説明。
※上記内容は、都合により変更になる可能性がございます。
7.「Build New Local プロジェクト」キックオフカンファレンス登壇者
■藤井 靖史(Yasushi Fujii)
西会津町最高デジタル責任者/内閣官房情報通信
技術総合戦略室オープンデータ伝道師
<プロフィール>
国内外での起業を経験。地域のコミュニティの中に入り、溶け込みながら、アプリやウェブサービス等の事業を開発し、地域に根ざしたビジネスを生み出している。具体的には「地域小売店のPOSデータ解析」「デジタル通貨の活用」「モビリティを活用した過疎地域移動販売」 「新しい購買体験づくり」「ウェルビーイングを実現する新規事業開発」「地域のDX」などに取り組む。
■柳澤 大輔(Daisuke Yanasawa)
面白法人カヤック 代表取締役CEO
<プロフィール>
鎌倉を拠点に、地方移住を支援するマッチング事業や、地域で働く人を応援する、地元ならではのメニューを提供する「まちの社員食堂」といった、地域の人々をつなぐ事業を手掛けることに加え、ブロックチェーンを活用した地域通貨など地域を中心とした新しい経済の形を模索している。
■植松 洋平(Yohei Uematsu)
株式会社テックアイエス 取締役社長
<プロフィール>
「どこにいても、生まれても、世界最高の教育を受けられる」をバリューに、愛媛発のプログラミング教育事業で、時代を支える最先端のテクノロジーの力を学べるサービスを全国・世界へと展開をしている。教育産業に次世代育成の新たな価値づくりをビジネスにし、地域課題解決の取り組みにつなげている。
■古田 大輔(Daisuke Furuta)
Google News Lab フェロー
<プロフィール>
インターネットメディア協会理事、ファクトチェック・イニシアティブ理事、Online News Association Japanオーガナイザー、早稲田大院政治学研究科非常勤講師などを務める。
8. 「Build New Localプロジェクト」運営体制
①運営体制
運営主体 :Build New Local実行委員会
特別協力 :Google News Initiative
② Build New Local実行委員会の体制
地域新聞マルチメディアネットワーク協議会 :加盟地方新聞社43社
デジタルビジネスコンソーシアム :加盟地方新聞社45社46紙
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