會田瑞樹パーカッションリサイタル2024、8月9日東京文化会館小ホールで開催。
打楽器奏者、作曲家として国際舞台での活躍も著しい會田瑞樹に期待高まる。
アントニオ・ヴィヴァルディ作曲/會田瑞樹編曲《ヴィヴァルディの四季 —和声と創意と躍動の試み—》によせる會田瑞樹の挑戦
この作品は、幼少期からヴァイオリンの手ほどきを受け、12歳から打楽器を志した會田瑞樹にとってライフワークとなるものであり、自らのルーツを結びつけ、バロック時代の大傑作、ヴィヴァルディの四季をヴァイオリンと打楽器の二重奏で表現するという世界的に見ても類例のない画期的な試みです。限られた音素材の中で、會田瑞樹はこの世界的名曲に「アジア的要素」や「リズムの持つ瑞々しい躍動」を取り入れ、作品の持つ魅力が原曲以上に引き出されることが期待されています。既にこのペアによる収録も完了し、当日はCD発売も予定されています。
↑2022年に上演されたヴィヴァルディ作曲《四季より"冬"》(Vn,鈴木舞/Perc.會田瑞樹)
世界的作曲家篠原眞氏(1931-2024)が遺した幻の打楽器独奏曲《ランコントル 出会い》日本初演
さらに注目すべき演目として、2024年に惜しまれつつ逝去された世界的作曲家篠原眞(1931-2024)が唯一残した打楽器独奏のための作品《ランコントル 出会い》の日本初演は現代音楽界にとっても大きな事件と位置付けられます。本作品は、1972年、ミュンヘンオリンピック芸術部門委嘱作品として作曲され、打楽器奏者ツトムヤマシタの手によって初演。以後ツトムによって欧米で幾度か演奏されたのち、長く陽の目を見ることなく幻の作品とされてきました。作曲者自身が編み出したテープと、暗示的な楽譜から奏者は「即興的に」響きを奏でていく作品であり、音楽評論家秋山邦晴氏が1979年に刊行した「日本の作曲家たち ー戦後から真の戦後的な未来へー」(音楽之友社)において、篠原氏に取材をした際に『「日本的」な性格をそこに見いだしていた』特筆すべき作品として紹介された作品でもあります。
生前より公私にわたり篠原氏を献身的に支えてきた音楽学者髙久暁氏(日本大学芸術学部教授)は本作品の演奏に際して、長きにわたり篠原氏にその歴史的価値を提唱し、作品蘇演を打診してきました。その交渉は晩年においても続き、ついに昨年の初冬、その許諾を得ることができ、今回待望の日本初演となります。打楽器奏者會田瑞樹の即興は、本年5月封切りとなった映画「今、この時」Improvisation life of Takeo」(監督:甲斐田祐輔&新倉壮朗コンサート実行委員会)の中でも紹介された、先輩打楽器奏者新倉壮朗氏との即興共演をはじめ定評があり、この演目は會田瑞樹だからこそ実現できる演奏となることが期待されます。
日本、インドネシア、台湾から集まる若手作曲家の意欲作
新作初演には日本、インドネシア、台湾で活躍する三名の若手作曲家、佐原詩音、Septian Dwi Cahyo、Yun-Chih Huangによる作品が上演されます。いずれも會田瑞樹のための献呈作品であり、まさにそれぞれの作曲家の持つ文化背景が出会う様相が音楽で示され、その豊かで繊細な打楽器音楽の世界に大きな期待が寄せられます。
打楽器奏者、作曲家として国際的な活躍を続ける會田瑞樹の今後。リトアニアでは自らが作曲を手掛けた協奏曲を自作自演。
會田瑞樹の活躍は打楽器奏者、作曲家として常に最前線をひた走り続けています。加えて、千代田区立九段小学校”九段planets”指揮者としての音楽指導をはじめ、社会と音楽の関わり方について常に意識を持ち続けています。
6月14日/22日にはタイに生まれ、世界的な活躍を続ける作曲家Piyawat Louilarpprasertの呼びかけに応じ、新作《日比谷》(萩原恭次郎詩)を作曲。タイ・バンコクと金沢の二都市で初演が予定されています。さらにバロックフルート奏者永野伶実氏委嘱作品《優しい女》が6月23日京都26日東京で初演、9月26日にはリトアニア・ヴィリニュスにおいて、モデスタス・バルカウスカス指揮、聖クリストファー室内合奏団シーズンオープニングコンサートに6年ぶりにソリストとして招かれ、自らが作曲を手掛けた《Stardust —Concerto for Vibraphone and Strings Orchestra—》世界初演、11月8日にはソプラノ歌手渕田嗣代氏委嘱作品《鶯の歌》(北原白秋詩)の初演が予定され、11月30日には自身三度目となる「會田瑞樹作品個展vol.3」(北とぴあ国際音楽祭2024参加公演)を控え、演奏、創作の両面からその音楽性を発揮し続けています。
↑9月26日リトアニア・ヴィリニュスにおいて開催される
聖クリストファー室内合奏団シーズンオープニングコンサートメインビジュアル。
↑2023年、第三回リトアニア聖クリストファー国際作曲コンクールLMIC特別賞受賞作品
會田瑞樹作曲《リトアニア民謡"クリスマスの朝、薔薇が咲く"の主題による幻想曲》初演の模様。
今後とも會田瑞樹の活動にご期待ください。
會田瑞樹パーカッションリサイタル2024
2024年8月9日(金)19時開演/18時30分開場 東京文化会館小ホール
一般3000円(当日券3500円)
主催:會田瑞樹 https://mizukiaita.tabigeinin.com
助成:公益財団法人東京都歴史文化財団 アーツカウンシル東京 [東京芸術文化創造発信助成]
チケットお問い合わせ
チケットぴあ(Pコード:271242) https://lp.p.pia.jp/event/classic/355032/index.html
080-6008-1297(公演事務局) mizu.vibraphone@gmail.com
東京文化会館チケットサービス 03-5685-0650(オペレーター対応)
https://www.t-bunka.jp/stage/21991/
出演:會田瑞樹(パーカッションソロ) ゲスト:鈴木舞(ヴァイオリニスト)
第一部 パーカッションソロの可能性、現在と過去を照射して
Septian Dwi Cahyo作曲《[A][ru][na]》(2023/新作初演)
Yun-chih Huang作曲《BabooBaboo》(2024/新作初演)
佐原詩音作曲《谷中霊園にて for Vibraphone》(2024/新作初演)
水野修孝作曲《ヴィブラフォン独奏のための三章》(水野修孝先生卒寿記念演奏)
篠原眞作曲《ランコントゥル 出会い》(1972年以来となる蘇演)
第二部 循環する四季の風景
アントニオ・ヴィヴァルディ作曲/會田瑞樹編曲
《ヴィヴァルディの四季 —和声と創意と躍動の試みー》
(1723/2023/2024初演)
ヴァイオリン:鈴木舞 パーカッション:會田瑞樹
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