iPS細胞で動物再生医療を推進するVetanic NEDOのシード期の研究開発型スタートアップに対する事業化支援(STS)に採択され助成金を獲得

イヌiPS細胞由来間葉系幹細胞治療製剤の研究開発を加速

Vetanic

独自の動物iPS細胞樹立技術を基に獣医療向けの再生医療等製品開発を目指す株式会社Vetanic(東京都港区)は、NEDOの2021年度シード期の研究開発型スタートアップに対する事業化支援(STS)第2回公募に採択され、約7000万円の助成を受けることとなりました。



■ 採択された助成事業および助成内容
・助成事業の名称:イヌiPS細胞を用いた動物用 他家間葉系幹細胞製剤の研究開発
・事業期間:2021年10月11日~2023年3月31日
・最大助成額:7,000万円
・認定VC:株式会社慶應イノベーション・イニシアティブ 

■ STS助成事業の概要
NEDOによる本助成事業は、具体的な技術シーズを活用した事業構想を持つシード期の研究開発型スタートアップベンチャーが、NEDOに申請する助成対象費用の1/3以上をNEDO認定VCから支援を受け、残り2/3をNEDOより支援を受ける助成金事業です。2021年度第2回公募では19件の提案があり、当社はSTSコースの1社として採択されました。
https://www.nedo.go.jp/koubo/CA3_100309.html

■ 採択事業の概要
Vetanicは日本大学&慶應義塾大学発のスタートアップ・ベンチャーで、これまでiPS細胞の樹立が困難であったイヌ等の動物種で、臨床応用に適した動物iPS細胞を構築する技術を有しています。本技術は日本大学生物資源科学部 獣医学科獣医外科学研究室 枝村一弥教授(獣医師)、久留米大学医学部動物実験センター 塩澤誠司准教授(元慶應義塾大学医学部生理学教室、獣医師)および慶應義塾大学医学部生理学教室 岡野栄之教授(医師)らの共同研究で培われ、特許を共同出願しています(*1。本技術を用いて、iPS細胞由来イヌ間葉系幹細胞(MSC)をはじめとした多様な再生医療等製品の研究開発を推進、農林水産省に薬機法(*2に基づく動物用再生医療等製品として製造販売承認申請し、実用化を目指しています。

この度のNEDO採択事業では、動物用再生医療等製品として承認申請するべく、イヌiPS細胞の規格化、さらにはイヌiPS細胞からイヌMSCを誘導する方法の標準手順化や品質規格の検討、臨床試験に進めるための様々なデータ収集を行う一連の研究開発を推進します。

動物再生医療は世界的に広がりを見せており、先進的な動物病院における先端治療の一つとして取り入られ、本邦では世界初となる規制当局による製造販売承認を受けた他家脂肪由来イヌMSCが発売を控えています。
Vetanicはこの様な市場環境の中、イヌiPS細胞から分化誘導したMSCを実用化することで、リードタイムがなく、品質が安定した、ドナーフリーの再生医療等製品の供給を目指します。

 
  • iPS細胞とは

細胞を培養して人工的に作られた多能性の幹細胞のこと(人工多能性幹細胞(induced pluripotent stem cell))。2006年8月に京都大学の山中伸弥教授らにより世界で初めてiPS細胞が作製され、その画期的な功績から2012年にノーベル医学・生理学賞を受賞した。山中らは、皮膚などに分化・成熟した体細胞に4つの初期化遺伝子を組み込むことで、あらゆる生体組織に成長できる受精卵のような万能な細胞を作ることに成功した。この技術を基に現在数多くの再生医療技術の開発が国内外で進められている。
 

  • 間葉系幹細胞(MSC)とは
MSCは体にもともと備わっている幹細胞(体性幹細胞)の一つで、自己複製能と他の細胞への分化能を持つ細胞である。iPS細胞に比べると分化できる細胞のタイプが限られているが、骨、軟骨、脂肪、神経、肝細胞など、様々な細胞に分化できるという性質を持つことから、再生医療への応用が注目されている。既にヒトにおいて承認済みのMSC製剤も販売されており、疾患治療の実績が積み上げられつつある。現在臨床的には脂肪や骨髄、末梢血などから採取・増殖したMSCが用いられている。


*1) 「さまざまな動物種からiPS細胞を作出する方法の確立-幹細胞を用いた細胞工学の基盤となる重要なリソース-」 https://www.keio.ac.jp/ja/press-releases/files/2021/4/2/210402-1.pdf
*2) 「医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律」


■ 株式会社Vetanicについて
Vetanicは大学発の再生医療技術の社会実装をめざして設立したバイオベンチャーです。科学技術振興機構(JST)の大学発新産業創出プログラム<社会還元加速プログラム(SCORE)>発ベンチャーとして、創業いたしました。(https://www.jst.go.jp/start/result/score.html
独自の動物iPS細胞樹立技術を基盤として、世界展開可能な、間葉系幹細胞をはじめとしたドナーフリー・高品質の再生医療等製品を開発します。リードプロダクトとして犬用の再生医療等製品の実用化を早期に実現し、そのノウハウを猫や馬など他の動物種にも広げて参ります。

■ 会社概要
会社名:株式会社Vetanic
所在地:東京都港区浜松町2丁目2-15
代表者:望月 昭典
設 立:2021年1月8日
資本金:1億5785万円(資本準備金を含む)
U R L:www.vetanic.com
 
 

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会社概要

株式会社Vetanic

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URL
https://www.vetanic.com/
業種
製造業
本社所在地
東京都港区浜松町2丁目2ー15
電話番号
-
代表者名
望月 昭典
上場
未上場
資本金
3億3285万円
設立
2021年01月