和歌山県を舞台にした国際芸術祭 「紀南アートウィーク2021」記念すべき第一回、開幕。会期中、各国の著名アーティスト作品を多数展示。

世界が閉じられているコロナ禍の今こそ「『籠りの文化』と『港の文化』」をテーマに

Artport株式会社

・カンヌ映画祭最高賞受賞のアピチャッポン・ウィーラセタクン氏@高山寺
・現代音楽家の一柳慧氏@南紀白浜空港
・「バイオアート」などを手掛ける長谷川愛氏@アドベンチャーワールド
・地元ゆかりの新進気鋭アーティスト、前田耕平氏@南方熊楠顕彰館
 



■ 籠もる牟婁、ひらく紀南。「紀南アートウィーク」

アートウィークが開催される「紀南」と地理上ほぼ同義となる「牟婁」という地名には、「籠もる」「隠る」「神々の室」という由来があり、豊かな山林資源の中に籠もり、内面的な世界を探求することに秀でた歴史的特色を有しています。高野山の信仰や熊野古道の宗教観は、社会的地位や信仰、性別等を問わない日本における寛容性と多様性の根源であり、南方熊楠や長沢芦雪といった奇想天外な人物を輩出し、魅了してきた歴史があります。

その一方、本州最南端の半島である紀南地域は、「開放性」を特色として、かつて黒潮とともに移民文化を醸成。長い海岸線と良質な木材は、古代から高い造船技術を発達させ、物資輸送や水軍の拠点として、歴史的大きな役割を果たしておりました。堺で最初に利用された船は紀州富田の船であり、かつて富田浦は「港」としての起点を担い、経済文化の中心地でもありました。

しかし、残念ながら、時の経過とともに牟婁の由来や過去に繁栄した港の存在は忘れ去られているため、「紀南アートウィーク」では、様々な活動を通じ、その歴史的・文化的な資産を現代に蘇らせたいと考えております。

「籠もる」と「ひらく」。対立の概念とされている2つの言葉は果たして本当に対義なのか。「ローカリゼーション」と「グローバリゼーション」は、なぜか言語に隔てられ、分断に陥っているようにみえます。それを分断と呼ぶのならば、あえて分断を許容してもよいのではないでしょうか。「無理に、安易に、グローバルを目指す必要はない。とじてもいい。開かれる前には、むしろとじるべきではないか。」地域特有の歴史と文化を閉じて、再度深く見つめなおすことで、はじめてグローバルな世界と接合するのではないか。それらの想いを一手にシンボルロゴに託し、「紀南アートウィーク」は歩み続けております。

紀南地域にとっては「あちゃらもん(紀南弁で「よそ者」の意)」である現代アートに普遍的な共通点を見出してもらえるよう工夫を凝らし、持続可能な紀南地域/牟婁郡地域の文化振興、文化教育、一次産業の産業経済振興、観光振興等に貢献。延いては、紀南地域自体が歴史文化やアートにも貢献できるような活動を目指します。



総合プロデューサー
藪本 雄登(やぶもと ゆうと)

和歌山県白浜町出身
西富田小学校、富田中学校、田辺高校出身
One Asia Lawyers 共同創業者、アウラ現代藝術振興財団 代表、Artport株式会社 代表
藪本の先祖は、熊野古道・中辺路の地に眠っており、母はアドベンチャーワールドで初代女性のシャチの調教師を務めたルーツがある。2011年にOne Asia Lawyersの前身となるJBLメコングループを創業。十数年に渡り、カンボジア、ラオス、ミャンマー、タイ等に居住し、業務の傍ら、各地のアーティスト、キュレーター、アートコレクティブ等への助成や展示会の支援を行っている。現在、アジア太平洋地域の神話、伝説、寓話や民俗等に関心を持ち、人類学とアートについて研究を行っている。その中でも、祖先が眠る熊野地域をフィールドに持ちながら、ゾミア、高地文明やアニミズム等といった事項について、調査研究を行っている。
主な展覧会として、「水の越境者(ゾーミ)たち-メコン地域の現代アート-」展(大阪)、「Silence is Golden」展(ミャンマー)、「Abstraction of Breathing」展(ミャンマー)等がある。


アーティスティックディレクター/芸術監督
宮津 大輔(みやつ だいすけ)

1963年東京都生まれ。明治学院大学経済学部商学科卒業。京都造形芸術大学大学院芸術研究科修士課程修了。現在は、横浜美術大学学長、森美術館理事等の要職を務める。主な研究領域はアートと経済を中心とした社会との関係性。世界的な現代アート作品のコレクターとしても知られる。一般企業に勤めながら、収集した400点超のコレクションや、アーティストと共同で建設した自宅は国内外で広く紹介されている。また、美術品の修復保存に関する造詣も深い。
文化庁「現代美術の海外発信に関する検討会議」、「羽田オリンピック・パラリンピック レガシー推進タスクフォース」の委員や「Asian Art Award 2017」「ART FUTURE PRIZE・亞州新星奬2019」の審査員などを歴任。NHK総合テレビ「クローズアップ現代+」「NHKニュース おはよう日本」からバラエティ番組までメディアでも広く活躍する一方で、国内はもとよりアジア各国での講演多数。主な著書に「新型コロナはアートをどう変えるか」「アート×テクノロジーの時代」などがある。


「紀南アートウィーク2021」開催概要
和歌山県紀南地域/牟婁郡を舞台とした国際芸術祭。2021年11月18日(木)-11月28日(日)に、独自の歴史・文化を持つ様々な場所で、紀南地域ゆかりのアーティスト、国際的なアーティストの作品を展示します。その他、魅力溢れる地域の方々との対談や、専門家を交えたシンポジウム等の関連プロジェクト多数。 

日程:2021年11月18日(木)~11月28日(日)11日間
時間:各展示会場に準ずる
会場:和歌山県紀南地域 田辺市・白浜町内各所 ※複数個所
入場料:入場無料 ※会場によって別途入場料が必要な場合がございます
主催:紀南アートウィーク実行委員会
共催:株式会社南紀白浜エアポート
後援:和歌山県、田辺市、白浜町
公式HP:https://kinan-art.jp/event2021/
公式Facebook:https://www.facebook.com/kinan.art.week
公式instagram:https://www.instagram.com/kinan_art_week/

紀南アートウィーク2021 オフィシャルガイドブック(PDF)
https://kinan-art.jp/app/wp-content/uploads/2021/11/7bf0f541c9bd6b87020cb937a865a9c9.pdf


<展示会場とアーティスト>
南紀白浜空港
 ・一柳慧 ピアノ音楽第二 1959 演奏 河合 拓始
川久ミュージアム
 ・ホー・ツーニェン 《ボヘミアン・ラプソディ・プロジェクト》2006年)
 ・アデ・ダルマワン《哲人のサッカー(試合)》(2011年)
 ・ウー・チャンロン 《Documentary IV-Little mince cloth》(2010年)
 ・磯村暖 《左の鼻の音 無題の鍵盤曲 右の鼻の音》(2021年)
アドベンチャーワールド
 ・長谷川愛《私はイルカを産みたい…(I wanna deliver a dolphin…)》(2011~2013年)
 ・岸裕真《Utopia》(2021年)シングルチャンネル映像インスタレーション
白浜駅前 真珠ビル
 ・志村信裕  《jewel》(2009年)
 ・小林健太 《無題(わたしはここにいた)》(2016年)
 ・ミン・ウォン 《偽娘恥辱㊙部屋》(2019年)
 ・河野愛 《こともの foreign object》(2021年)
白浜町内数か所 
 ・河野愛 《 | 》(2021年)
高山寺
 ・アピチャッポン・ウィーラセタクン《母の庭》(2007年)
 ・前田耕平《Breathing》(2021年) *南方熊楠顕彰館でも展示
田辺駅前商店街
 ・山内光枝《カブグァス(Kabugwas)》(2016年)
 ・アフ(アフザル・シャ―フュー・ハサン)《モルディブの物語》(2012年)
   ・志村 信裕《Pool》2009年
南方熊楠顕彰館
 ・前田耕平 《Over to you》2017年


<関連企画>
フェスタ・ルーチェ×紀南アートウィーク 光×アートのコラボレーション
紀南AWの本部をみんなでつくろう
紀南アートウィークを楽しんでいただくために
博多通りミクソマイシー 
紀南アート"ブック"ウィーク
千夜千冊 松岡正剛×紀南アートウィーク選書プロジェクト
紀南フィルム×紀南AW  「私たちのまちとアートが誰かに届きますように。」
長谷川愛×アドベンチャーワールド トークセッション
シオゴリキャンプ×紀南アートウィーク なぜ人は海に集まるのか?
Visons Palette×紀南AW「墨で描く オリジナル神様」
「湯治×アート」はじめの一歩・体験プラン
白浜駅前真珠ビル夜市
熊楠が見た夢 -高山寺とアートを巡る- 

<本件に関する問い合わせ先>
紀南アートウィーク事務局(担当:下田)
TEL : 090-3710-3866
E-mail : info@kinan-art.jp
HP : https://kinan-art.jp/

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会社概要

Artport株式会社

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URL
https://artport.biz/jp.html
業種
サービス業
本社所在地
和歌山県西牟婁郡白浜町堅田2760-121
電話番号
-
代表者名
藪本 雄登
上場
未上場
資本金
1000万円
設立
2021年02月