【イベントレポート】福島の未来を想い、除去土壌の再生利用や最終処分について語る「『福島、その先の環境へ。』対話フォーラム」を12月18日(土)に名古屋にて開催
環境省・山口環境相とZ世代代表として箭内夢菜さんが登場
環境省では、東日本大震災及び東京電力福島第一原子力発電所事故の発生から10年を迎えるにあたり、今後の福島の復興・再生に向けた取組について、「ふくしま、次の10年へ」と題して令和3年2月に取りまとめました。その取組のひとつとして、国の責務である福島県内除去土壌等の県外最終処分の実現に向けた、全国での理解醸成活動を抜本的に強化することとしています。
この取組の一環として、減容・再生利用の必要性・安全性等に関する理解醸成を図る対話集会を全国各地で開催することとしており、第一弾として令和3年5月23日(日)に、第二弾として令和3年9月11日(土)に「『福島、その先の環境へ。』対話フォーラム」を開催しました。この度、令和3年12月18日(土)に第三弾として、「『福島、その先の環境へ。』対話フォーラム」を名古屋国際会議場にて実施しました。当日は環境大臣の山口壯氏のほか、長崎大学の高村昇教授、東京大学の開沼博准教授、Z世代の代表として福島県出身で女優、タレントとして活躍されている箭内夢菜さん、学生の足立理子さん、笠井遥さんに登壇いただきました。
この取組の一環として、減容・再生利用の必要性・安全性等に関する理解醸成を図る対話集会を全国各地で開催することとしており、第一弾として令和3年5月23日(日)に、第二弾として令和3年9月11日(土)に「『福島、その先の環境へ。』対話フォーラム」を開催しました。この度、令和3年12月18日(土)に第三弾として、「『福島、その先の環境へ。』対話フォーラム」を名古屋国際会議場にて実施しました。当日は環境大臣の山口壯氏のほか、長崎大学の高村昇教授、東京大学の開沼博准教授、Z世代の代表として福島県出身で女優、タレントとして活躍されている箭内夢菜さん、学生の足立理子さん、笠井遥さんに登壇いただきました。
本シンポジウムの開会にあたり、山口大臣より御挨拶した後、東日本大震災及び東京電力福島第一原子力発電所事故から現在に至るまでの福島県における環境再生事業や今後の課題について、環境省 環境再生・資源循環局 参事官の馬場康弘よりご説明しました。その後、当日参加者から寄せられた御質問や御意見について、参加者と登壇者で一緒に考え、意見交換を実施しました。
対話セッション前半は、参加登録時や、当日会場及びライブチャットでいただいた御質問・御意見に回答する形で、登壇者の皆さまの専門分野、御経験等や本フォーラムについての思いをお伺いしました。山口大臣は本フォーラムの目的を「2045年までに除去土壌を福島県外で最終処分することが法律で決まっているが、現状の認知度は福島県内で約5割、福島県外では約2割。多くの方々に除去土壌の課題について知っていただき、再生利用の必要性・安全性を御理解いただきたい。」と語りました。
また、高村教授は「福島だけの問題ではなく、日本全体の問題として考えないといけない。放射線について理解しながら、福島に思いを寄せていくところにフォーラムの意義がある。」と話しました。続いて、学生の立場として登壇された足立さんは、「風評被害や偏見をなくすためにも、正しい情報が行き渡ってほしいです。」と思いの丈を話しました。
さらに、ゲストである福島県出身の女優・タレントとして活躍する箭内夢菜さんが本フォーラムへの意気込みをコメント。「私たち若者世代に出来ることとして、まずは除去土壌について、復興に向けて必要なことは何なのかを知ることが大切だと感じます。」と除去土壌における課題点・福島県への思いを語りました。
その後、会場参加者に書いていただいた対話ボードの付箋や、ライブチャットで投稿いただいた御質問・御意見についても登壇者から回答しました。 参加者からは「学校教育の必要性」について意見が寄せられ、箭内さんは「学校行事の一環で実施を検討出来るのでは」といった意見を発表した後、環境省・室石局長は「修学旅行先に福島を選んでいただけるようにするといった形もある」とコメント、笠井さんは学生として、「社会貢献の面を押し出せていけば興味を持つ学生が増える可能性があると考える」と意見を述べました。
「福島へ行くことの不安を周りの人は感じていないのか」といった質問に、足立さんは「(周りの人からすると)普段から自主的に情報を受け取りに行っているわけではないため、勝手に不安なイメージがついている部分も正直あると思います。」と説明しました。「公共工事に使用を義務付けることは困難なのか」といった質問には、山口大臣が「地元の方々の御理解を一番大事に考えなければならない。まずは安全だということの理解を深めていただきたい。」と述べました。「この除去土壌問題を自分ゴト化するには」といった課題点に関しては、箭内さんから「若い世代の方へより広く認知いただけるように、SNSでの発信を活用するといった要素が挙げられる」と話しました。足立さんは、「福島へ行く前は自分ゴト化出来ていなかったが、実際に足を運んで見方が変わった」と意見を発表しました。
最後に、登壇者の皆さんに本フォーラムについての感想をいただきました。箭内さんは「まず理解し、行動することから、より深い興味・関心に繋がるため、とても大切だと感じます」と振り返りました。笠井さんからは「先入観でネガティブな印象に終わるのではなく、再生利用によるポジティブな側面を認知いただけるように工夫することが大切」と意見を発表しました。最後に、山口大臣が「福島のみならず日本の中で、絆という気持ち、感覚を大事にしていきたい。」と締めくくりました。
イラストや文字でディスカッションの様子をつたえるグラフィックレコードもリアルタイムで制作(作:関美穂子)
【『福島、その先の環境へ。』対話フォーラム 概要】
日 程 :2021年12月18日(土)14:00~16:00
会 場 :名古屋国際会議場 白鳥ホール(名古屋市熱田区熱田西町1番1号)
主催 :環境省(後援:全国地方新聞社連合会)
登壇者 :ゲスト 箭内夢菜さん、環境大臣 山口壯、局長 室石泰弘
長崎大学 高村昇 教授、東京大学 開沼博 准教授
神戸大学 足立理子さん、京都大学卒 笠井遥さん
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