可搬ライダーを使用して400㎡のプロット調査を30分で完了。次世代に向けた森林調査法を開発
高密度点群データおよび360度動画データから樹木位置、樹種、胸高直径の調査結果を得る
要旨
2021年5月から、日本DMC株式会社と静岡県立農林環境専門職大学(以下、専門職大学)は、レーザー計測機器(可搬ライダー)を活用した森林調査法の開発と先端技術教育について共同研究を行なってまいりました。この度、可搬ライダーを森林調査に活用するためのノウハウを明らかにし、調査の精度や効率を格段に向上することに成功しました。また、本技術を、専門職大学における実習や研究において先端技術の学習のために活用しました。
2021年5月から、日本DMC株式会社と静岡県立農林環境専門職大学(以下、専門職大学)は、レーザー計測機器(可搬ライダー)を活用した森林調査法の開発と先端技術教育について共同研究を行なってまいりました。この度、可搬ライダーを森林調査に活用するためのノウハウを明らかにし、調査の精度や効率を格段に向上することに成功しました。また、本技術を、専門職大学における実習や研究において先端技術の学習のために活用しました。
背景
森林・林業は持続可能な開発目標(SDGs)や地球温暖化防止の観点から、注目が集まっています。これから、森林を適切に管理していくための最も基礎的な作業として、現況把握が挙げられますが、森林面積は広大なため、これまでの人力に頼った手法では限界があります。今後は、情報技術を活用して効率的かつ精度の高い調査手法に代替していくことが期待されます。そのため、この技術を次世代に普及する必要があり、人材育成も欠かせません。
一方で、可搬ライダーは、その汎用性の高さから様々な分野で活用がはじまりました。しかし、農林業分野での活用はそれほど多くありません。この取り組みでは、最先端のレーザー計測機器を活用して効率的かつ高精度に森林調査を行う方法を検討しました。
計測機器
可搬ライダー(バックパック型ライダー) LiBackpack DGC50など、
ライダーは、レーザー照射に対する反射を測定し、対象物までの距離や形状を分析する技術
可搬ライダーは、機器を背負って調査地を歩きまわることで、周囲の建物・樹木の形状や地形を3次元で記録することができます。
本機器は、GNSS(GPS)による位置推定、IMUによる位置推定、LiDAR SLAMによる位置推定の3つを統合する処理により、歩行時の揺れを吸収した計測が可能な機器です。
成果
20メートル四方(400平米)の森林調査地を計測するために、適した計測の手順を明らかにしました。これまでの方法では、点群データの歪みやノイズの発生がありましたが、適した手順で行えば、これらの不具合が起こりにくくなることを明らかにしました。これによって、だれでも手順に従って調査が行えるようになった他、データの品質が向上したことにより、木の直径の計測精度が約2cm向上しました。
この方法により、400平米の森林調査(樹木位置、樹種、胸高直径の調査)の現地作業を30分で完了することが可能です。
ソフトウェアデフォルトのデータ処理設定による幹断面の点群(赤色)と改良したデータ処理設定による幹断面の点群(薄青色)赤色の点群形状は実際の幹より小さく、変形したり潰れたりする結果が比較的多い。
また、本技術について、専門職大学における実習や研究において先端技術の学習のために、演習林(浜松市北区)に生育する木の資源量の調査を行い、従来の調査方法と比べた労力の違いなどを、学生が体験しました。
日本DMC株式会社
〒412-0043静岡県御殿場市新橋1990-10 BE-ONEビル4階
ホームページ https://dmcmaas.co.jp/
【ご相談窓口】
当社ホームページのお問い合わせフォームよりご連絡ください。
空間情報技術開発部
無人ヘリ、ドローン、可搬ライダー、MMSを活用した三次元点群データの計測業務
データ処理、応用、図化、3Dモデル作成業務
事業開発支援部
ドローンスクール(国家資格)、ドローンや先端機器の導入支援、講習 事業
※ 無料 ハイブリットセミナー開催
可搬ライダー点群データ計測と民間電子基準点を使用したデータ処理について
(災害現場、森林、インフラ他の三次元点群データの記録)
静岡県立農林環境専門職大学
〒438-8577 磐田市富丘678-1
ホームページ https://shizuoka-norin-u.ac.jp/
森林・林業は持続可能な開発目標(SDGs)や地球温暖化防止の観点から、注目が集まっています。これから、森林を適切に管理していくための最も基礎的な作業として、現況把握が挙げられますが、森林面積は広大なため、これまでの人力に頼った手法では限界があります。今後は、情報技術を活用して効率的かつ精度の高い調査手法に代替していくことが期待されます。そのため、この技術を次世代に普及する必要があり、人材育成も欠かせません。
一方で、可搬ライダーは、その汎用性の高さから様々な分野で活用がはじまりました。しかし、農林業分野での活用はそれほど多くありません。この取り組みでは、最先端のレーザー計測機器を活用して効率的かつ高精度に森林調査を行う方法を検討しました。
計測機器
可搬ライダー(バックパック型ライダー) LiBackpack DGC50など、
ライダーは、レーザー照射に対する反射を測定し、対象物までの距離や形状を分析する技術
可搬ライダーは、機器を背負って調査地を歩きまわることで、周囲の建物・樹木の形状や地形を3次元で記録することができます。
本機器は、GNSS(GPS)による位置推定、IMUによる位置推定、LiDAR SLAMによる位置推定の3つを統合する処理により、歩行時の揺れを吸収した計測が可能な機器です。
成果
20メートル四方(400平米)の森林調査地を計測するために、適した計測の手順を明らかにしました。これまでの方法では、点群データの歪みやノイズの発生がありましたが、適した手順で行えば、これらの不具合が起こりにくくなることを明らかにしました。これによって、だれでも手順に従って調査が行えるようになった他、データの品質が向上したことにより、木の直径の計測精度が約2cm向上しました。
この方法により、400平米の森林調査(樹木位置、樹種、胸高直径の調査)の現地作業を30分で完了することが可能です。
ソフトウェアデフォルトのデータ処理設定による幹断面の点群(赤色)と改良したデータ処理設定による幹断面の点群(薄青色)赤色の点群形状は実際の幹より小さく、変形したり潰れたりする結果が比較的多い。
また、本技術について、専門職大学における実習や研究において先端技術の学習のために、演習林(浜松市北区)に生育する木の資源量の調査を行い、従来の調査方法と比べた労力の違いなどを、学生が体験しました。
日本DMC株式会社
〒412-0043静岡県御殿場市新橋1990-10 BE-ONEビル4階
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データ処理、応用、図化、3Dモデル作成業務
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