ヘルシンキ市、魅力を伝えるキャンペーン「The Helsinki Curious」を展開　日本人アーティスト中村隆氏がキャンペーンアーティストに就任！

2022年9月6日ヘルシンキデザインウィーク及び原宿で作品を公開

フィンランドの首都ヘルシンキ市は、市の魅力を伝える世界規模のアートキャンペーン「The Helsinki Curious（ヘルシンキ・キュリアス）」を開始しました。
このアートキャンペーンでは、イラストレーター中村隆氏を含む3名の国際的なアーティストとコラボレーションし、ヘルシンキについて人々の好奇心（キュリアス）を誘う施策を実施します。完成した作品は、2022年9月6日にヘルシンキ市で開催する「Helsinki Design Week（ヘルシンキ・デザイン・ウィーク）」で公開されるほか、同日から原宿でも展示されます。（展示場所：〒150-0001 東京都渋谷区神宮前3-25-18）

 

キャンペーン選出アーティスト：左からJack Sach、Aysha Tengiz、中村隆

フィンランドは5年連続で「世界で最も幸福な国」に選ばれています。首都ヘルシンキは、生活の質、活気あるライフスタイル、自然との距離の近さなどが評価され、ますます注目を集めています。ヘルシンキは、わずか数年の間に、モノクル（イギリスの情報誌）の「最も住みやすい都市トップ5」やワーク・ライフ・バランス・インデックスで、ワーク・ライフ・バランスに最も優れた都市の一つとして常に取り上げられています。

市では、こうしたメディアによる近年の知名度の向上が、ヘルシンキに対する関心に影響を及ぼしているのかどうかを調査しました。ロンドン、ベルリン、東京で実施した調査*によると、ヘルシンキに行ったことがある人は少ない一方、行ってみたいと思っている人が多く、東京では約8割が行ってみたいと回答しました。

ヘルシンキ市は、この都市が訪問者にとって魅力的である理由をイノベーティブな方法で解明したいと考え、国際的なストリートアーティストであるJack Sachs（ジャック・サックス、ベルリン）、Aysha Tengiz（アイシャ・テンギス、ロンドン）、中村隆（なかむら・たかし、東京）の３名に、ヘルシンキのエッセンスを作品に表現してもらうことを決定しました。各アーティストに課せられた条件は、ヘルシンキへ旅行経験はないものの興味を抱いていること、そしてプロジェクト進行中はヘルシンキに関するリサーチを行わないことです。彼らはヘルシンキを訪れたことのある人々の体験談やインタビューをもとにイラストレーションを制作しました。
※Syno International’s online panel 調べ(2022年6月時点) 対象：各都市18～50歳の男女500名

完成したアート作品と制作過程を収めたドキュメンタリーは、2022年9月6日に、アート、デザイン、建築の祭典として名高い「Helsinki Design Week（ヘルシンキ・デザイン・ウィーク）」にて発表されます。9月1日から11日まで開催されるこのイベントには、都市デザインやアートに関心を寄せる人々がヘルシンキ市へ集い、「The Helsinki Curious」のオープニング展示会にも足を運ぶことが期待されます。また作品ポスターは、同日にキャンペーン対象となる複数都市のビルボードに展示が予定されており、各アーティストの作品が街のいたるところで、生き生きとした色彩を披露することになります。

■完成作品とコメント

発表作品：左から中村隆、Aysha Tengiz、Jack Sach

中村隆さんは、今回の参加について次のようにコメントしています。
「ヘルシンキからの突然のメールとビックリな内容で、タイトル通り、とてもキュリアスだなと最初から今までずっと感じています。訪れた人たちからのお話から想像し、空想上のヘルシンキの街を描くのが楽しかったです。自然豊かな、ではなく自然と一体になった都市の、日の沈まない長い夏の一日を想像し制作しました。現地で答え合わせをするのが今から楽しみです。」

ロンドンのアーティストAysha Tengizは、「ヘルシンキについて検索することができなかったので、全く新しい方法で作品に取り組まなければなりませんでした。幸いにも、私が伺ったヘルシンキを訪れた経験のある人たちのストーリーが、驚くほど詳しくわかりやすかったので、それをもとにゆっくりと、しかし確実に、ヘルシンキについてイメージを膨らませていきました。」とコメントしました。

ベルリンのアーティストJack Sachsは、「作品に取り組む前は、ヘルシンキについてのイメージがあまりなく、トナカイが頭に浮かんだくらいでした。インタビューから、ヘルシンキには多様でユニーク、そしてオープンマインドなナイトライフがあることを知りました。それが、私の作品に登場するキャラクターです。」

また、Helsinki Curiousを企画したHelsinki Partnersのブランド・マーケティング・コミュニケーションディレクター.であるAnu Syrmä,氏は、次のようにコメントしています。
「ヘルシンキを愛する人たちが、我々のHelsinki Curiousのアーティストに送ってくださったストーリーに圧倒されました。アーティストたちの作品は魔法のようにしっかりとヘルシンキの本質を捉えられており、好奇心が道を切り開くということを証明してくれました。」

■「The Helsinki Curious」について
「The Helsinki Curious」キャンペーンは、旅行者、才能ある人々、企業投資を誘致するために、ヘルシンキが誇る最高の資産を動員し、街の革新的な取り組みの一環として実施するものです。ヘルシンキ市は、一時的なブランディング・キャンペーンではなく、旅行者、企業、人材に対して、価値提供に基づいたマーケティングを行っています。その一例として、ヘルシンキ在住の受賞歴のあるディレクターによるInstagramドキュメンタリープロジェクト「Helsinki Freedom」( https://www.myhelsinki.fi/en/work-and-study/helsinki-freedom )では、ヘルシンキで体験できる様々な「自由」を強調することで、数多くの才能ある人々が集いました。