一般社団法人スタートアップデータ標準化協会、設立のご報告

スタートアップのデータの標準化・デジタル化を推進する非営利団体

 この度、一般社団法人スタートアップデータ標準化協会を発足しましたので、ご報告します。スタートアップデータ標準化協会は「スタートアップの証券・財務・登記データの標準化・デジタル化の促進により、スタートアップの設立、資金調達、ストックオプション発行、M&A、IPOなどの実施コストを削減し、スタートアップの経営を円滑化させること」をそのミッションに掲げています。スタートアップを支援する組織や専門家が集まり、全ての関係者が無条件で活用できる「データの統一規格」を策定し、その普及・啓蒙活動を行ってまいります。

■設立の背景
日本の産業競争力強化・経済成長にはイノベーションの社会実装をするスタートアップがかかせません。スタートアップ支援は岸田内閣の中心的政策でもあり、今後5年でスタートアップ市場を10倍にするための計画が策定される予定です。

ただ、こうした大局的な議論の中で見落とされがちなのは、スタートアップの実務にかかわる「現場の課題」です。あまり知られていませんが、日本では会社設立、資金調達、株式売却、新規上場、などの実施にかかるスタートアップの実務コストが、スタートアップ先進国の米国に比べてはるかに高いのが実情です。これは、仮に日米で同じようなビジネスを立ち上げ、同じように急成長させようとした時に、日本のスタートアップは、米国のスタートアップに対して常にディスアドバンテージを負った状態で戦わなければならないことを意味します。

日米の実務コストの違いは、米国が長年にわたる経験に基づきスタートアップの育成基盤を整えてきたためとも言えますが、一方で日本ではスタートアップを支援する側が、個別案件の対応に集中するあまり、自社の目先の利益を超越した形での「エコシステム全体のアップグレード」を怠ってきたからでもあります。

実務コストが高くなる最大の原因は、スタートアップのオペレーションが標準化されていないことです。中でも、スタートアップが管理すべき自社のデータが、そもそもデジタルデータとして適切に管理されておらず、フォーマットや規格も統一化されていないため、資金調達やエグジットのような会社経営にかかる重要なイベントにおいて、その度に各関係者が個別にバラバラなデータを読み解かねばならないという大きな非効率を生んでいます。

一般社団法人スタートアップデータ標準化協会は、スタートアップを支援する有志の組織や専門家が集結し、この現場の課題を解決しスタートアップ・エコシステムの基盤をアップグレードするために設立されました。協会ではスタートアップが管理すべき各種データを、デジタルデータとして統一規格化し、その標準化された規格を日本のスタートアップ・エコシステムに還元し、全ての関係者が無条件で活用できるようにすることを目指します。
■ミッションと活動内容
<ミッション>
スタートアップの証券・財務・登記データの標準化・デジタル化の促進により、スタートアップの設立、資金調達、ストックオプション発行、M&A、IPOなどの実施コストを削減し、スタートアップの経営を円滑化させること

<活動内容>
・スタートアップのデータ整備に関する調査、検討
・スタートアップのデータ整備に関する政府や関連団体との連携
・スタートアップのデータの標準規格やガイダンスの策定
・スタートアップのデータの標準規格の普及・啓蒙活動

■設立時会員
<名誉会員>(50音順、敬称略)
・平 将明 衆議院議員
・平井 卓也 衆議院議員
・和田 義明 衆議院議員

<法人会員>(50音順、敬称略)
・司法書士法人aviators
・株式会社AGSコンサルティング
・SMBC日興証券株式会社
・株式会社ケップル
・株式会社スマートラウンド
・野村證券株式会社
・フォースタートアップス株式会社
・株式会社プルータス・コンサルティング
・株式会社みずほ銀行
・三井住友信託銀行株式会社
・株式会社三菱UFJ銀行
・三菱UFJ信託銀行株式会社
・株式会社ユーザベース

<個人会員>(50音順、敬称略)
・石橋 誠之 森・濱田松本法律事務所 弁護士
・佐藤 有紀 創・佐藤法律事務所 弁護士
・田中 あゆ美 司法書士行政書士あゆみ総合法務事務所 司法書士
・永井 亮 アンダーソン・毛利・友常法律事務所 弁護士


■コメント
代表理事:株式会社スマートラウンド 代表取締役 砂川 大
背景にあるとおり、日本のスタートアップ・エコシステムのアップグレードには、スタートアップの各種データの標準化が欠かせません。これまで起業家・投資家として感じてきた大きな現場の課題を、賛同していただいた会員の皆様と共に解決する道筋ができたことをとても嬉しく思います。まだ緒に就いたばかりですが、スタートアップはもちろんのこと、全ての関係者がそのメリットを感じられるように、また日本のスタートアップ・エコシステムの進化に寄与できるように、活動してまいりたいと思います。

理事:株式会社三菱UFJ銀行 産業リサーチ&プロデュース部長 山井 康浩
スタートアップを含む未上場企業の各種データが、各社違った形でアナログに管理されているという事実は、取引をさせていただく金融機関としても、事業の状況を正確に把握する上で、大きな課題でありました。スタートアップが日本経済再生の鍵を握ると言われる中、こうした各種データが統一された規格となり、その透明性を増すことができれば、金融機関としても更なる支援に繋がるものと期待しております。

理事:司法書士行政書士あゆみ総合法務事務所 代表 田中 あゆ美
スタートアップの成長には、VCなどの投資家のみならず弁護士、司法書士、税理士などの士業、商業銀行、信託銀行、証券会社、監査法人など多くの支援者が関わっています。ところが、各社それぞれが独自ノウハウを持ちスタートアップに個別にアドバイスするため、いろいろな手法や考え方が混在し、統一化が図られてきませんでした。本協会では各社がベストプラクティスを共有し、標準規格を作ることで、各社の本来の使命であるスタートアップの支援を加速できればと考えています。

監事:AZX総合法律事務所 パートナー 雨宮 美季
主にスタートアップや投資家の支援を行ってきた弁護士として、スタートアップが正しい形でデータを作成、管理しなかったことで不利益を被る場面を多く見てまいりました。こうした経験を踏まえ、一般社団法人スタートアップデータ標準化協会では、各種データをスタートアップがどのように作成及び管理するべきかを明確にし啓蒙することで、スタートアップが不要な問題を回避でき、より事業に専念できるような仕組みづくりができれば幸いです。

■一般社団法人スタートアップデータ標準化協会の概要
名称:一般社団法人スタートアップデータ標準化協会
所在地:東京都渋谷区道玄坂1-16-6 二葉ビル3F(事務局業務を行っている株式会社スマートラウンド内)
団体HP:https://www.startupstandard.org/
<団体人事>
代表理事:  株式会社スマートラウンド 代表取締役社長 砂川 大
理事:
株式会社三菱UFJ銀行 産業リサーチ&プロデュース部長 山井 康浩
司法書士行政書士あゆみ総合法務事務所 代表 田中 あゆ美
監事:AZX総合法律事務所 パートナー 雨宮 美季
事務局長:合同会社N.FIELD 代表 野中瑛里子

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会社概要

URL
https://www.startupstandard.org/
業種
財団法人・社団法人・宗教法人
本社所在地
東京都渋谷区道玄坂一丁目16番6号
電話番号
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代表者名
砂川 大
上場
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資本金
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設立
2022年09月