大正・昭和初期、江戸川乱歩と双璧を成した変格探偵小説家"小酒井不木"の資料を保存する教育文化施設への、古書買取の仕組みを活用した寄附金募集を開始します。
変格探偵小説家"小酒井不木"関連資料は、100年以上前のものとなってきており、今後、地域資料、研究資料として適切に保存し、より広く公開等をすることによって研究等への寄与が期待できます。
一般社団法人 学びの文庫は「新刊・古書店 henn books(ヘンブックス)」の古書買取の仕組みを活用した寄附金募集を、2023年10月23日に開始しました。
本事業は、一般社団法人 学びの文庫が運営している「新刊・古書店 henn books」の古書買取の仕組みを活用し、お客様が買取相当額を教育文化施設へ寄附できるようにするものです。今回は「新刊・古書店 henn books」の⼤きなテーマである、愛知県蟹江町で⽣まれの変格探偵⼩説家「⼩酒井不⽊」に関して、愛知県で有数の資料数を保存し、作品等を展示・公開している「蟹江町歴史⺠俗資料館」へ寄附することにしました。なお、本事業の寄附金は、国、地方公共団体に対する寄附金として、寄付金控除を受けることができます。募集期間は、2023年10月23日から2024年3月31日までです。
「新刊・古書店 henn books」は、小酒井不木の居住地からほど近い名古屋市新栄に店舗をかまえ、「変格」や「小酒井不木」をテーマにした、変格(ときどき本格)な新刊・古書店です。大正・昭和初期における探偵小説を多く揃え、それを対象とした評論、研究書も取り揃えています。これまで、愛知県蟹江町のご協力をいただき、動画配信サイト Youtube で配信している小酒井不木原作の映像作品などを紹介した蟹江町作成の小酒井不木に関するパンフレットを配布してきました。これまでの配布等を通じて、探偵小説や小酒井不木等、共通する興味・関心を持ったお客様が多数来店し、それらに関する教育文化施設についても関心があることがわかってきました。そこで、古書買取によって皆さまの読書環境の充実を図ると同時に、その仕組みを活用して教育文化施設の充実につなげることで、皆さまの地域・歴史への学びや読書環境が豊かになるようにお手伝いしたいと考えました。
通常、古書買取では、お客様が古書を売り、査定を受けて買取金を受け取りますが、本事業では、その買取金をお客様自身が受け取るのではなく、その買取相当金を、「新刊・古書店 henn books」を通じて教育文化施設へ寄附することができます。国、地方公共団体に対する寄附金として、寄付金控除を受けることができますので、ぜひ積極的にご活用してください。
古書買取の仕組みを活用した寄附は、「新刊・古書店 henn books」のホームページより、お申込みができます。みなさまのご協力をお願い申し上げます。
「新刊・古書店 henn books」古書買取ページ:https://hennbooks.store/how_to_sell.html
なお、寄附金の使用用途は、小酒井不木関連資料の継続的な保存、活用等の基礎になるよう蟹江町歴史民俗資料館に一任しますが、蟹江町歴史民俗資料館は、これまでに資料の収集、保存、公開やイベントの開催など行っていますので、寄附することによって、これまで以上に適切な資料の保存や資料の公開、小酒井不木の普及、啓発等、様々な用途で活用されることが期待できます。
一般社団法人 学びの文庫は、募った寄附金に関する報告をホームページ等で行うとともに、今後、寄付金がどのように活用されたか等についても報告を行う予定です。また、古書買取の仕組みを活用した教育文化施設への寄附金募集は、今後も、継続的に行っていく予定です。
【小酒井不木、蟹江町歴史民俗資料館について】
大正・昭和初期の日本には、謎解き以外の要素、すなわち怪奇、幻想、猟奇、SF、冒険等の幅広い意味を含んだ探偵(推理)小説として、”変格” 探偵小説がありました。そして、この「変格」の源流のひとりが、愛知県蟹江町の生まれで、名古屋市の鶴舞公園近くに住んでいた「小酒井不木」です。
小酒井不木は、江戸川乱歩と並んで、大正・昭和に跨がる探偵小説家の双璧として、当時の愛好者たちに受けとめられていたといいます。また、医学者でもあった小酒井不木の知識は、科学、文学を横断し、幅広く卓越したものでした。現代では「変格」や「小酒井不木」はあまり知られていないかもしれませんが、小説、映画、ドラマ、アニメ、ゲーム等にその精神は強く受け継がれています。
今回の寄附先である蟹江町歴史民俗資料館(愛知県海部郡蟹江町城1丁目214)は、蟹江町産業文化会館の中にあります。蟹江町の歴史や文化人などの紹介を行い、教育普及活動を行っていますが、そのひとつとして、蟹江町出身の探偵小説家である小酒井不木に関する資料を展示しています。小酒井不木全集をはじめとした作品や直筆原稿、江戸川乱歩らの作家との交友関係を示す手紙のほか、自身が発起した「ねんげ句会」の活動などで残した俳句の作品も展示しています。また、小酒井不木の書き込み等がある旧蔵書も保存しています。その他、蟹江町では、動画配信サイト Youtube で小酒井不木原作の映像作品を配信する等の取組みを行っており、小酒井不木の普及に努めています。
【「新刊・古書店 henn books(ヘンブックス)」について】
「新刊・古書店 henn books(ヘンブックス)」は、「変格」や「小酒井不木」をテーマにした、変格(ときどき本格)な新刊・古書店です。「変格」を必要とする人に向けて、その源流を感じ、科学、文学を横断できる書店を目指しています。
「新刊・古書店 henn books(ヘンブックス)」は、主に4つのテーマで選書をしています。
日本の名作探偵小説の本棚
海外の名作探偵小説の本棚
科学・医学の本棚
文学の本棚
これらの本棚は、昭和4年に発行された改造社『小酒井不木全集』から抽出したキーワードを参考にして選書し、構築をしています。「新刊・古書店 henn books(ヘンブックス)」は、変格探偵小説家「小酒井不木」的な空間を体験できる書店です。
キーワードの抽出には、本法人が運営している「小酒井不木全集引用文献データベース」を活用しています。
小酒井不木全集引用文献データベース:https://fuboku-citation.jp/
【「新刊・古書店 henn books」公式SNSアカウント】
Twitter:https://twitter.com/hennbooks/
Instagram:https://www.instagram.com/hennbooks/
Facebook:https://www.facebook.com/hennbooks/
Webサイト:https://hennbooks.store/
【一般社団法人 学びの文庫 について】
一般社団法人 学びの文庫は、現在、愛知県を中心に私立図書館の設立を準備している非営利団体です。本法人は事業のひとつとして「小酒井不木全集引用文献データベース」を運営する等、資料館や図書館等の教育文化施設の支援、応援をしています。また、新刊・古書店 henn books を運営し、「小酒井不木」や「変格」をテーマにしながら、価値観が人から人へ渡る場を提供しています。さらに、2023年度には、愛知県の「愛知県文化施設活性化パイロット事業」において愛知芸術文化センター内の「AICHI OPEN ART ATELIER」で選書、本棚づくり等を行っています。
Webサイト:https://manabibunko.or.jp/
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