国立西洋美術館、柴原慶一氏から寄附５億円

今後の展覧会・展示へ活用

　独立行政法人国立美術館国立西洋美術館（所在地：東京都台東区、以下、国立西洋美術館）は、 株式会社アンビスホールディングス（本社：東京都中央区）の代表取締役CEOである柴原慶一氏より、個人として計５億円の寄附を賜ることとなりました。このような多額のご寄附を個人の方からいただくのは 、当館を含め国立美術館としてはきわめて稀なことです。

　柴原氏からのご寄附は「国立西洋美術館柴原慶一基金」として、小企画展「物語る黒線たち――デューラー『三大書物』の木版画」展（2025 年10月25日～2026年2月15日）や2026年開催の企画展ほか、国立西洋美術館の今後の展覧会・展示に活用させていただきます 。企画展の詳細は後日あらためて発表いたします。

■柴原慶一氏のコメント

　このたび、寄附という形で日本における西洋美術の展覧会開催や西洋芸術に関する研究に貢献できましたことを、大変光栄に思います。国立西洋美術館様が、文化芸術の発展や研究者の育成の場として、さらに多くの方々に愛され続けることを願っております。今後のご発展を心よりお祈り申し上げます。

■国立西洋美術館長・田中正之のコメント

　このたび、柴原慶一様より多大なるご寄附をいただき、当館の展示活動のための基金を設立できましたこと、大変うれしく、また光栄に思っております。この基金をもとに、当館での研究や調査の成果に基づきながら、より多彩で深みのある展示プログラムが展開できるようになり、来館者の皆さまにはより豊かな鑑賞の機会をご提供できることとなります。柴原様の美術への深い愛とご理解とを心より受け止めまして、当館のコレクション展示や自主展がより充実したものとなるよう努めてまいりますので、これからの国立西洋美術館の展示活動に、ぜひご期待ください。

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■柴原慶一氏プロフィール

　名古屋大学医学部を卒業後、京都大学大学院で博士号を取得。20年間、分子生物学の研究に専念。 2010年、「人生に第二章があっても良い」と研究職を辞し起業家へ転身。「地域の医療課題をビジネスの力で解決する」ことをミッションに、 2013年に株式会社アンビスを設立し、ホスピス『医心館』事業を日本全国に展開。2016年に株式会社アンビスホールディングスを設立、2019年に東証JASDAQ市場、 2023年にプライム市場に上場。

■国立西洋美術館について

　国立西洋美術館はフランス政府から寄贈返還された松方コレクション（モネやルノワール、ロダンらの名品を含む）を基礎に、西洋美術に関する作品を広く公衆の観覧に供する機関として、1959（昭和34）年4月に発足しました。以来、広く西洋美術全般を対象とする日本で唯一の国立美術館として、展覧事業を中心に、作品および資料の収集、調査研究、保存修復、教育普及、出版物の刊行等を行っています。本館は、フランスの建築家ル・コルビュジエ（1887-1965）の設計により、1959（昭和34）年3 月に竣工し、2016年に世界文化遺産に登録されました 。

参考リンク：国立西洋美術館 (https://www.nmwa.go.jp/)