【母の日がつらいあなたへ】「裏母の日」を初開催。家庭環境に悩む23名の第3の居場所に

NPO法人「第3の家族」が家庭環境に悩む人のための交流会・専門家によるお悩み相談会を5月14日（日）に開催しました

第３の家族

2023年6月13日 11時00分

NPO法人第3の家族（神奈川県横浜市、理事長：奥村春香）（以下、第3の家族）は、家庭環境に悩む人向けのイベント”裏母の日”を開催し、現地会場とオンライン会場を合わせ、総勢23人が交流いたしました。

”裏母の日”について

5月ごろになると、母の日をターゲットにした広告を目にする機会が多くなり、「自分もカーネーションあげた方がいい？」「世間はお祝いムードだけど…」といった風に居づらさを感じることはありませんか？こうした方々に自分の居場所の一つとして知っていただくことを目的にイベントを開催しました。また、第3の家族が運営する掲示板サイトgedokun（https://gedokun.com/）でも「SNS見てたら、母の日の投稿がいっぱいで泣けた」「母の日って響かない母親にも感謝を表すの？」「母親にプレゼントを渡したら嫌味を言われた」というような投稿が一年間で一番増える日でもあります。

当日の様子

当日、会場ではソーシャルワーカーと理事長が参加者の方のお悩み相談に乗りました。参加者からは「普段は縁のない母の日だけど、みんなで集まれてよかった」「こういった悩みは相談したことがなかったけど、話すことで見えるものもあった」「あるある話が共感できた」といった感想があげられました。また、ソーシャルワーカー、理事長からは以下のような感想があげられました。

ソーシャルワーカーのよしさん

「サービスの利用者の方と実際にお会いし、対面でじっくりと相談にのることができてよかったと思います。一緒に方向性を探す一方、やはり「支援を使うことの難しさ」を感じました。使える支援・手段がわかっても、それを使うために一歩踏み出すハードルがあります。そうしたくてもできない状況もあるかと思います。すぐに解決することは難しいですが、こういった場で継続的に支援できる仕組みができれば良いと思います。ただ現状だと、支援がどれだけ充実しても、本人の決断・意思次第で何もできなくなってしまうこともありえます。「誰もが自分の人生に自由と責任を持つことができ、自分の決断・意思が大きな力を持つことを認識できる福祉」「支配されない生き方ができる福祉」この2つを実現していかなければいけないと考えています。」

理事長の奥村

「思った以上に人が集まってくれて嬉しかったです。こういう悩みがあること自体は問題なのですが、孤独感・違和感・トラウマを抱える人たちでゆるく繋がり合う場が設けられたことで、意味のある時間を作れたかと思います。家庭環境問題は閉鎖的な空間で起こり、人と共有することも難しいです。そして、いきなり自助会に参加するというのもハードルが高いと思うので、「母の日」など同じ悩みを持つ人が集まれるようなフックを作れたらと今回のイベントを企画しました。そして、この場も辛さ苦しさを吐露するだけの場ではなく、「普段は送らない花を渡し合う」など、当事者にとっても祝いの日となれるよう今後も開催を続けていきたいと思います。」

また、花のプレゼントも行い、普段は縁のない母の日をうれしく思うことができる1日になりました。