農林中金キャピタル戦略協創１号投資事業有限責任組合の設立、およびeFishery Pte. Ltd.への出資について

農林中央金庫(代表理事理事長：奥和登)の連結子会社である農林中金キャピタル株式会社（代表取締役社長：和田透）は、スタートアップ企業への投資を目的とした農林中金キャピタル戦略協創1号投資事業有限責任組合(以下「本ファンド」)を設立しましたのでお知らせいたします。

１．本ファンドについて
農林中央金庫は、2020年3月にコーポレートベンチャーキャピタルファンド事業（農林中金イノベーションファンド）を開始して以降、日本国内外のスタートアップ企業へ出資を行い、既存の枠組みに留まることなく、事業パートナーとの連携・協業を通じて、農林水産業の発展と脱炭素社会への貢献を目指してまいりました。

本ファンドでは、当該取組みを継続・強化することを目的として、AgVenture Lab（※）を含め、JA・JF・JForestグループのネットワークを活用しながら、「サステナブル」と「農林水産業」と「くらし」にかかわる課題解決とゆたかな「社会」の実現に取り組む優れた国内外のスタートアップ企業へ投資を行い、グループとの協創を推進します。
（※）農林中央金庫を含むJAグループ全国連8団体が運営するインキュベーション施設

〇農林中央金庫におけるイノベーション投資の取組み

〇本ファンドの概要

〇投資領域

２．第一号案件の実行
併せて、農林中金キャピタル株式会社は、本ファンドを通じて、養殖IoTをはじめとした水産プラットフォーム事業を展開するユニコーン企業（時価総額USD１Bn以上）のeFishery Pte.Ltd.（CEO：Gibran Huzaifah、以下「eFishery」）への出資を行うファンドの持分を取得しましたのでお知らせいたします。

〇出資の背景
eFisheryは小規模養殖業者に対してスマートフォンと連携した自動給餌器のシステムを提供することにより、養殖池や魚の状態に応じた適切な量・タイミングでの餌の投入と、それに伴うコスト効率性の高い生産を可能にしています。また、こうした養殖IoTの導入による生産性の改善に加え、eFisheryは、生産された魚の小売業者・加工業者等の需要先への販売や、餌等の飼料サプライヤーと養殖業者を繋げるマーケットプレイス、養殖業者の設備投資や運転資本ニーズに対応するための金融サービスなど、小規模業者の事業運営を高度化するためのサプライチェーン横断的なソリューションも提供しています。今般の資金調達によりeFisheryは米国を中心に海外展開を加速し、トレーサビリティや環境に配慮した質の高い水産物の流通をグローバルに推進していく予定です。

農林中金キャピタルは、農林中央金庫による「アジアの食農リーディングバンク」のビジョン実現に向けて、eFisheryと協働することにより、東南アジアの水産バリューチェーンを構築・支援していきます。また、日本国内における水産業の課題解決やアジア広域における金融ソリューションの提供等、農林中央金庫並びにJA・JF・JForestなどの系統組織に対する事業創出も支援してまいります。

〇出資先について

会社名：eFishery Pte.Ltd.

所在地：シンガポール
設立：2013年

事業内容：養殖IoTの提供、水産物・養殖飼料の流通プラットフォームおよび金融事業の展開

ホームページ： https://efishery.com/

【本件に関するお問い合わせ先】

農林中金キャピタル株式会社

URL：　https://www.nc-cap.co.jp/

e-mail：　[e-mail]

TEL：　[phone]