【展覧会情報】神戸にある大工道具の博物館 竹中大工道具館企画展「井波彫刻 物語を彫る」は9月30日より開催!
関連イベントでは井波彫刻伝統工芸士による講演会や真宗大谷派(東本願寺)の僧侶も同行する彫刻ガイドツアーも実施
富山県南砺市井波は日本を代表する木彫りの町です。町の中心を貫く八日市通りに数多くの木彫刻師たちが工房を連ね、石畳の風情ある町並みに鑿を打つ槌音を響かせています。
展覧会では、大胆な深彫りに高度な木彫刻技術が凝縮された寺院彫刻、豪華絢爛な祭り屋台を飾る精緻な曳山彫刻、そして明治期以降に住宅欄間として大きく発展した繊細優美な彫刻欄間などを展示します。また200本以上の鑿と彫刻刀を駆使する制作工程を実際に使われる道具と下絵、映像等でご紹介します。
獅子や龍、さまざまな動植物や名勝の情景が織りなす「物語」を、卓抜した技術で生き生きと描き出す木彫刻の数々は、今もなお各地の建築や人々の暮らしを彩っています。
豪壮かつ優美な「井波彫刻」の粋をぜひご堪能ください。
【開催情報】
名称:井波彫刻―物語を彫る
会期:2023 年9月30日[土]~12月3日[日]
会場:竹中大工道具館 〒651- 0056 神戸市中央区熊内町7- 5 -1
開館時間:9:30~16:30(入館は16:0 0まで)
休館日:月曜日(祝日の場合は翌日)
入館料:一般700 円、大高生・65 歳以上の方500 円、中学生以下無料(※常設展示観覧料を含む)
主催:竹中大工道具館
協力:井波彫刻協同組合、山田写真製版所
公式サイト:https://www.dougukan.jp/special_exhibition/inamichoukoku
※展示総数=31 点(彫刻欄間:17点、祭り彫刻:4 点、寺院彫刻3 点、資料4 点など)
【見どころ1:寺院彫刻】
井波彫刻のはじまりは寺院建築を飾る彫刻です。井波の瑞泉寺をはじめ、周辺の寺院や神社には数多くの作品が残されており、獅子や龍、あるいはさまざまな動植物の彫刻が建物を荘厳しています。建物の彫刻は遠くから見ることを想定し、深彫りで大胆に、そして立体感が出るように彫っています。力強い彫刻をお楽しみください。
【見どころ2:祭り彫刻】曳山の鏡板
井波の彫刻師はお祭りに出される屋台や曳山を飾る彫刻にもその腕をふるいました。富山県下の屋台・曳山はもちろん、大阪や神戸のだんじりにも井波彫刻の流れをくむ彫刻師の作品を見ることができます。社寺の彫刻が比較的大きく、人の目から遠い所に設置される事が多いのに対し、屋台の彫刻は人の目に近い所で鑑賞されるため、よりいっそうの精緻さ、華やかさが求められました。今にも飛び出しそうな龍や人物など躍動感あふれる彫刻を目の高さでご覧ください。
【見どころ3:和室彫刻】彫刻欄間
明治時代、井波の彫刻師たちは和風建築の和室の欄間部分に社寺彫刻の技術を応用した彫刻欄間を作るようになりました。旅館や料亭に多くの欄間が納められ、高度成長期以降は一般の家庭にも彫刻された欄間が普及します。社寺や屋台以上に繊細な表現がなされる彫刻欄間は、動植物や名勝をモチーフにした作品が多く、そのリアリティの高さから井波の職人の高い技術力をみることができます。
【見どころ4:彫刻師の仕事】
彫刻師がどのような道具を用いて、どのように仕事をしているのか、製作の裏舞台を映像で紹介します。彫刻欄間づくりの工程の下絵、荒彫り、仕上げ彫り、完成までの様子がわかります。また下絵の道具と彫刻に用いる200本以上の鑿のみも展示します。
【関連イベント】※WEB申込のみ、事前申込制
1. 記念講演会「名古屋城の彫り物―本丸御殿の彫刻欄間―」
復元された尾張徳川家の城・名古屋城。その一角をしめる本丸御殿は豪華絢爛な室内装飾が有名で、なかでも7枚の彫刻欄間は注目の的です。その復元を手がけた井波彫刻伝統工芸士・岩倉綾泉さんを迎え、彫刻欄間の基礎知識をはじめ、復元のいきさつや製作工程、苦労話、そして見どころなどについてお話を伺います。また彫刻欄間の実演も行います。
日時:2023年9月24日[日]13:30~15:00(13:00 開場)
講師:岩倉綾泉(井波彫刻伝統工芸士)
場所:竹中大工道具館1Fホール
参加費:無料(別途入館料が必要)
参加人数:先着100名
イベントページ:https://www.dougukan.jp/event/lecture_202309
2. 見学会「井波彫刻師による東本願寺の彫刻ガイドツアー」
東本願寺には、明治時代に尾張・京都・井波などから駆け付けた全国屈指の彫刻師の手による見事な彫刻が随所に施されています。なかでも井波の彫刻師は東本願寺再建事業の彫刻主任を務めるなど大活躍します。企画展に合わせて先人の思いを受け継ぐ現代の井波彫刻師が、東本願寺の彫刻の数々をご案内します。今回のガイドツアーには真宗大谷派(東本願寺)の僧侶も同行し、僧侶の視点からのお話もお聞きいただけます。
日時:① 2023年10月28日[土] 15:00~17:00(受付開始14:30)
② 2023年10月29日[日] 8:45~10:45(受付開始8:15)
③ 2023年10月29日[日] 15:00~17:00(受付開始14:30)
④ 2023年10月30日[月] 9:30~11:30(受付開始9:00)
集合場所:東本願寺御影堂門下
参加費:1000円
定員:各回とも先着50名
講師:井波彫刻協同組合、真宗大谷派(東本願寺)僧侶
イベントページ:https://www.dougukan.jp/event/inamichoukoku-guidetour
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公益財団法人竹中大工道具館について
日本で唯一*の大工道具の博物館「竹中大工道具館」(*登録博物館において)は、大工道具を収集・保存し、研究や展示を通じて後世に伝えていくことを目的に設立されました。常設展は7 つのコーナーに分かれており、唐招提寺金堂組物の実物大模型、五感に響くハンズオン展示などを通して大工道具の魅力をお伝えします。また博物館そのものが「匠の技の数々を肌で感じてもらえる場」となっており、建物の各所には大工や左官、瓦師などによる伝統の職人技をちりばめました。シンボリックで自己主張の強い建築ではなく、人と自然をやわらかくつなぐ存在としての「和」の建築を楽しんでいただけば幸いです。
【館情報】
住所:〒651- 0056 兵庫県神戸市中央区熊内町7-5-1
TEL:078-242-0216 / FAX:078-241-4713
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