「眼から人々を健康に」。オートフォーカスグラスで老眼者や眼病患者の課題解決を目指すエルシオ、総務省のスタートアップ支援事業「ICTスタートアップリーグ」に採択。
~2027年頃の製品販売開始に向けて、開発をさらに加速させる~
液晶レンズを搭載したオートフォーカスグラスを開発する株式会社エルシオ(本社:京都府西京区、代表:李 蕣里、以下エルシオ)は、事業の社会性と革新性が評価され、総務省のスタートアップ支援事業である「ICTスタートアップリーグ」に採択されました(応募総数347件、採択数41件)。
また同時期に、公益財団法人京都産業21が主催する「京都エコノミック・ガーデニング支援強化事業」の「事業化促進コース」にも採択されています。
両事業からの後押しを受け、エルシオは「眼から人々を健康に」を実現すべく、「老眼者や眼病患者の課題を解決するオートフォーカスグラス」の開発をさらに加速させてまいります。
■高齢化社会の到来、眼病患者の増加。課題は山積み
世界一の超高齢化社会である日本では、国民の70%以上が老眼であると推定されており、約4,200万人が老眼対策でメガネを使用しています。老眼になると近く/遠くを見る際のピントの切り替えができなくなるため、老眼者は日常生活の中で2、3個のメガネを使い分けるか、遠近両用メガネを使用するしかありません。しかし、メガネを何度も掛け替えるのは煩わしいですし、度数が自分に合っていないメガネをかけ続けることで老眼の悪化が早まるケースもあります。また、遠近両用メガネは視野が狭く転倒などの危険性があるほか、視界が阻害され続けることで認知症の進行を早めることも懸念されています。
メガネの掛け替え問題は、白内障や小児弱視の患者にも当てはまります。白内障は年齢とともに水晶体が白く濁る病気で、80代以上のほとんどの方に認められます。白内障患者の9割以上は単焦点眼内レンズを使用しますが、このレンズは1点にしかピントが合わないため、複数のメガネを併用しなければいけません。また、子どもの弱視を治療するには現状の視力にぴったり合ったメガネをかける必要がありますが、子どもは視力が変わりやすいので、治療の過程でメガネを何本も購入しないといけない子もいます。
現状、以上のような老眼や眼病に伴うメガネの選択・掛け替えに関する抜本的な対策は存在せず、多くの方々が不便を強いられながら日常生活を送っているのが現状です。
■エルシオの事業概要と製品の開発状況
エルシオは上記の課題を解決すべく、日常生活のシーンに合わせて度数が自動で変化する「オートフォーカスグラス(自動でピント調節できるメガネ)」の開発を進めています。
エルシオのオートフォーカスグラスに使われるのは、「液晶レンズ」と呼ばれる特殊なレンズです。液晶レンズに電圧をかけると、内部にある液晶分子の向きが変わり、光を結ぶ位置(焦点の位置)が変化します。このようにして、電圧を変えるだけでさまざまな度数を実現できるのです。
液晶レンズを扱う企業はほかにもありますが、エルシオの液晶レンズは、他社よりも「薄型・広視野・度数変化の幅が大きい」点が大きな特徴。これにより、メガネにした際に快適な付け心地を実現できます。
エルシオは現在、オートフォーカスグラスの前段階として、「スマートフォン操作(手動)でピント調節できるメガネ」の開発に取り組んでいます。2024年半ばの販売を目指し、現在プロトタイプ品の開発を進めているところです。その後、2027年頃に新しいオートフォーカスグラスの販売開始を計画しています。
【エルシオ製品の開発・販売予定】
2023年:手動でピント調節できるメガネ&オートフォーカスグラスの開発をスタート
2024年半ば:手動でピント調節できるメガネの製品化完了、販売開始
2027年頃:オートフォーカスグラスの製品化完了、販売開始
■今回採択された助成プログラムの概要
・ICTスタートアップリーグ
総務省の「スタートアップ創出型萌芽的研究開発支援事業」を契機とした官民一体のプログラムです。総務省とスタートアップに知見のある有識者、企業、団体などの民間が一体となり、ICT分野におけるスタートアップの起業と成長に必要な支援と競争の場(研究開発費の⽀援や伴走支援など)を提供します。
公式ページ:https://ict.startupleague.go.jp/
2023年度採択者一覧:https://ict.startupleague.go.jp/adopted/
エルシオの紹介ページ:https://startupleague.jp/ict/leaguers/2324/
・京都エコノミック・ガーデニング支援強化事業
グローバル競争や技術進展の加速等に対応し、事業継続を図る中小企業を応援するため、プロセスの見直しによる生産性向上と高付加価値化の同時実現を目指す持続可能性の高い事業
の取り組みを支援する事業です。
公式ページ(採択者一覧もあり):https://www.ki21.jp/subsidy/kobo-r5-eg/
■上記2件の採択を受けて、今後力を入れること
現在取り組んでいる「スマートフォン操作(手動)でピント調節できるメガネ」のプロトタイプ品開発を加速させる予定です。具体的には、レンズの高品質化、ユーザーインターフェースの改良、デザインのブラッシュアップなどを行い、ユーザーに体験いただける仕様にバージョンアップします。
また、将来的なオートフォーカスグラス開発に向けて、眼のセンシング技術や眼球データの解析技術の開発にも取り組む予定です。これらの要素技術をオートフォーカスグラスに搭載することで、眼病をはじめとする病気の予防・診断を可能にしたいと考えています。
■開発メンバーを募集中!
エルシオは、液晶レンズ搭載スマートグラスに関する研究開発をこれまで以上に精力的に推進すべく、メンバー採用を強化中です。特に、液晶素子の開発、製造連携、ソフトウェア開発が得意な方をお待ちしております。
少しでもご興味のある方は、以下からお気軽にご連絡ください!
メールアドレス:contact@elcyo.co.jp
LinkedIn:https://www.linkedin.com/company/elcyo-co-ltd
X(旧Twitter):@elcyo_glasses
■株式会社エルシオ 代表取締役CEO 李 蕣里 コメント
弊社が開発した液晶レンズ搭載アイウェアによって、ヘルスケアやXR分野での新しい価値が創造され、人々の毎日がより快適で楽しいものになる。私はそんな未来を目指しています。エルシオは、未来をともに切り拓いていく仲間を募集中です。「眼から人々を健康にする」世界を実現すべく、一緒に未知の領域に挑戦しませんか?
【株式会社エルシオ 会社概要】
会社名:株式会社エルシオ( 英名:Elcyo Co., Ltd. )
所在地:〒615-8245 京都府京都市西京区御陵大原1番地39 京大桂ベンチャープラザ南館2204号
資本金:8,980,000円
設立日:2019年4月25日
従業員数:約5名(パート、契約社員含む)
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