喜多機械産業と四国の右下木の会社、広葉樹の循環型林業拡大推進で資本業務提携
〜放置荒廃が進む天然林の活用・保全を推進〜
■背景と狙い
国土の約7割にあたる我が国の森林で1/2強を占める天然林は、広葉樹を中心に構成され、かつては薪炭や肥料などを得る場(里山)として重宝されていました。しかし、燃料革命による薪炭需要の低下などから経済価値が低下し、現在は放置と森林の過繁茂が進行しています。定期的な伐採と育林を前提としていた広葉樹の放置による大径化・大樹化は、ナラ枯れ拡大や風倒木災害を誘発するだけでなく、林床への光量不足により天然更新を阻害するなど、森林環境の悪化を引き起こしつつあります。
徳島県は、ふるくは鎌倉期、室町期から関西都市圏の薪炭エネルギーの一大供出地として、広葉樹を対象とした林業や産業が盛んでしたが、衰退の一途にありました。
四国の右下木の会社は、徳島県南部で独自に発達した、広葉樹に特化した循環型林業技法である「樵木林業(こりきりんぎょう)※」と、備長炭や薪を製造販売する薪炭産業の再興に取り組んでおりますが、この度、林業機械の販売・リースを手がける喜多機械産業が、四国の右下木の会社の第三者割当増資の引受けによる資本業務提携を行い、広葉樹・天然林を対象とした林業、関連産業の拡大を共同で推し進めることで、人と森林の持続可能な相互関係の再構築、豊かな自然環境の未来への継承を担って参ります。
低環境負荷で永年利用可能な強靱な作業道づくり
敷設整備された作業道
※)樵木林業:徳島県美波町(旧日和佐町)及び牟岐町で発達した、ウバメガシやカシなどの常緑広葉樹(照葉樹)を対象とした林業技法。照葉樹の萌芽力を活かした、択伐矮林更新法(たくばつわいりんこうしんほう)や魚骨状の林道によって伐採・搬出が行われ、河川を利用した管流しで搬出されたのが特徴である。「海部(かいふ)の樵木林業」として2018年5月29日に一般社団法人日本森林学会の林業遺産に登録
■共同で取り組む内容
・広葉樹施業・天然林施業人材の育成
作業道敷設~伐採~搬出~育林など、広葉樹や天然林を対象とした林業技術者を育成します。
・広葉樹・天然林施業向け機械・設備の開発
天然林の特性に最適化された林業機械をメーカーとも連携して実装します。
・環境配慮型の林業の認知拡大
樵木林業の啓蒙を通じて、環境配慮型の林業を拡げます。
ー会社概要ー
商号:喜多機械産業株式会社
所在地:徳島県徳島市庄町三丁目16番地
代表者:喜多 真一
設立:1961年4月
事業:
建設機械・資材の販売、レンタル、修理
林業・農業機械の販売、レンタル、修理
太陽光発電システム・蓄電池の設置およびメンテナンス
汚水処理プラント・濁水処理システム等、各種プラント構築
建設ソフトウェアの販売
ユニットハウスの製造、販売、レンタル
トレーニングマシンの販売、レンタル
商号:株式会社四国の右下木の会社
所在地:徳島県海部郡美波町奥河内字弁才天54-5
代表者:吉田 基晴
設立:2021年4月
事業:樵木林業による広葉樹を対象とした循環型林業、備長炭などの薪炭エネルギーの製造販売、森林資源活用を核とした地域振興モデルの自治体向けサービスの提供
URL:https://www.treecompany.jp/
Mail:info@treecompany.jp
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