RQRジャポン株式会社がスターツアセットマネジメント株式会社と共同で国内初の不動産サステナビリティ評価を実施
投資・開発の意思決定への有用性とBIMデータ活用の可能性を確認
背景・目的
欧州では、不動産投資の意思決定において立地や市場性等の経済的側面だけではなく、ワーカーの執務環境、建物の構造・サステナビリティ、周辺環境の質や安全性等を不動産評価に総合的に織り込む事が一般的になっています。RQRは、そのような不動産の多面的かつ本源的な価値・品質を考慮した不動産のスコアリング(評価・格付)を通じて、開発や投資の意思決定を支援するサービスを展開しており、特に欧州で実績を持っています。
RQRジャポンは、日本でのサービス開始にあたり、日本の不動産市場が持つ独自性への適応可能性を検証するため、スターツアセットマネジメント及びスターツ総合研究所の協力を得て、東京都に所在する1万㎡規模のオフィスビルの評価を行いました。
また、スターツアセットマネジメント及びスターツ総合研究所は、日本の不動産鑑定や既存の環境認証制度では不動産本来の価値が表現しきれないことに課題意識を持っており、またBIM(Building Information Modeling)データを建物のライフサイクル全般にわたる様々なソリューションへ活用するBIM-FM Platform(https://bim-fm.starts.co.jp/)を推進していることから、題材としたオフィスビルのBIMデータを用いて、RQRのスコアリング評価モデルとの連携可能性を検討しました。
結果の概要
RQRのスコアリング
· 以下の3つの観点から評価を行いました。
1 執務環境(「フロア利用の効率性」、「オフィスワーカーの健康・快適性」等)
2 建物構造(「耐用性」、「サステナビリティ」、「リスク対策」等)
3 立地(「交通利便性」、「周辺環境」、「オフィスとしての立地」)
· スコアリング結果に基づき当該オフィスビルのバリューアップ可能性を検討し、改善案の検討・提示を行いました。
· 欧州基準のサステナビリティ評価が日本の不動産にも適用可能であり、RQRの各評価項目が不動産評価に与える影響を明示化することで、開発・投資の意思決定に有用であることが示されました。
BIMとRQR評価モデルの連携
· オフィスビルのBIMモデルを用いた場合、RQRの評価項目154項目のうち、建物に関連する評価項目122に対して70~80項目程度がBIMデータにより自動取得できる可能性があることが確認できました。
· BIMデータをRQRのスコアリングモデルに連携させることで、スコアリングの自動化・省力化・迅速化が見込めることが確認できました。
RQRの評価システム
今回得られた成果及び課題に基づき、私たちは日本国内の不動産市場におけるRQR評価モデルの適用可能性についてさらに検討を進めてまいります。加えて、BIMデータを活用したRQRスコアリングの自動化に向けたプログラム開発を含め、BIMとスコアリングの連携について取り組んでまいります。これらの取り組みにより、市場のニーズに対応した、より効率的で革新的な不動産のサステナビリティ評価の実現を目指します。
【RQRジャポン株式会社について】
会社名:RQRジャポン株式会社
代表者:城山泰二
所在地:東京都港区港南2-16-1 品川イーストワンタワー4F
設立:2023年9月13日
業務内容:事業用不動産の品質評価システムの提供を通じた投資開発の意思決定支援およびモニタリング支援
ホームページ: https://www.rqr-global.com/ja/welcome/
【本件に関するお問い合わせ】
会社名:RQRジャポン株式会社
担当者:城山・柴田
TEL:03-6890-4030
E-Mail:info.jp@rqr-global.com
会社名:株式会社スターツ総合研究所
担当者:尾藤 隆正
TEL:03-6860-0220
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