大学発ベンチャー FuturedMe 日本発の分解創薬プラットフォーム CANDDYで NEDO「ディープテック・スタートアップ支援事業」に採択決定
FuturedMeは、創業者(現、代表)の発明である 日本発、世界初の独自の創薬技術「CANDDY™」をもとに設立されました。FuturedMeは、創薬の世界でゲームチェンジを起こし、「未来(Future)の薬CANDDY™ (drug=degrader)」をひとり一人(Me)にとどけて行きます。FuturedMeのミッションは、「No patients without medicine:薬がないことで治療をあきらめる人がいない」を目指します。
■NEDO「ディープテック・スタートアップ支援事業」とは
技術の確立や事業化・社会実装までに長期の研究開発と大規模な資金を要し、リスクは高いものの国や世界全体で対処すべき経済社会課題の解決にも資すると考えられる革新的な技術の研究開発に取り組んでいる「ディープテック・スタートアップ」に対し、事業化までの3つのフェーズ(〔1〕STS フェーズ(実用化研究開発(前期))、〔2〕PCA フェーズ(実用化研究開発(後期))、〔3〕DMP フェーズ(量産化実証))において、研究開発や事業化のための支援を行うものです。
各フェーズでの事業実施後、ステージゲート審査で認められた場合には、次のフェーズへ進めるなど事業を継続して実施することを可能とします。
参照URL: https://www.nedo.go.jp/activities/ZZJP_100250.html
■採択された助成事業
事業名称:「ディープテック・スタートアップ支援事業」STSフェーズ(実用化研究開発(前期))
タイトル:「CANDDYによる疾患特異的分解創薬支援プラットフォーム構築」
パートナーVC:株式会社ケイエスピー
事業概要:プレシジョン・メディシン時代のゲノム医療で、病気の原因分子(標的)が判明しても、標的に治療薬がない問題(ペイン)の解決が必要。そのための技術である次世代分解創薬CANDDYの技術参入障壁を高め、差別化によるプロトタイプ確立によって、市場拡大と副作用軽減を両立した疾患特異的分解創薬支援プラットフォームを構築する。
FuturedMeは、今回のNEDO-DTSU採択により、日本発、世界初のオリジナル次世代分解創薬技術であるCANDDYの特徴をより活かすことで差別化し、適応拡大と副作用回避したプラットフォームを実現してまいります。
STSフェーズにおいて、早期にクライアントからのアドバイスを受けられる体制を整えることで、ステージゲート審査を通過できれば、次のPCAフェーズでは、疾患特異的標的分解CANDDYプラットフォームの事業化プロトタイプPOC、およびクライアントとのパートナリングを目指します。PCA終了後は、さらに、CANDDYプラットフォームを中心とするネットワークを拡大、強化し、様々な疾患や標的に対する創薬開発の共同研究を展開していく予定です。
事業の目標:1)疾患特異的標的分解、2)天然変性タンパク質分解、3)初期プロトタイプPOC、これらを実現することで、次世代分解創薬技術としての新たな価値を提供する。
NEDO-DTSU 採択結果公表ページURL:https://www.nedo.go.jp/koubo/CA3_100419.html
■CANDDY技術
CANDDY技術とは、薬つくりを根底から変革する技術。病気の原因タンパク質(標的)を阻害する従来の薬では、2割ほどの標的にしか薬はできない問題をCANDDY技術では、生体に備わる分解装置を利用して、標的を「阻害」ではなく「分解」に誘導することで薬を創る新しい技術である。この分子は、標的と結合する部分と生体の分解装置と結合する部分からなる低分子化合物であり、生体分解装置(プロテアソーム)と結合する部分(CANDDYタグ)は、標的を直接プロテアソームに誘導することで、病気の原因分子を分解して病気を治療する。従来の一般的なユビキチン化―プロテアソーム分解ではなく、必須と思われていたユビキチン化をスキップする。そのため、容易には考えつかないオリジナルでユニークな日本発、世界初の技術であり、特許戦略に基づくグローバル展開が可能である。
発表論文:https://www.mdpi.com/1420-3049/28/14/5600
■パートナーVC 株式会社ケイエスピー のコメント
前職(ペプチドリーム)において確立した『プラットフォーム・ビジネスモデル』は多くのスタートアップが目標とするビジネスモデルになっています。しかしながらプラットフォーム・ビジネスモデルの構築には独自のテクノロジーとそれを生かすビジネスプランが必要になります。CANDDYテクノロジーは新しい創薬開発のモダリティを提供できるOnly one技術であります。
弊社はFuturedMe社と共にプラットフォーム・ビジネスモデルを完成させ「日本発・世界初」の創薬モデルを完成させたいと考えています。
株式会社ケイエスピー 代表取締役社長 窪田規一
■株式会社FuturedMe代表取締役CEO・宮本悦子のコメント
CANDDY技術は、東京大学医科学研究所で構想し東京理科大学で研究開発した私の二つ目の発明であり、一つ目の発明で複数のベンチャーが立ち上がったが、同じ技術でも、成功するベンチャーとそうでないベンチャーがあることを経験しました。そのことは長年の謎でした。パートナーVCのケイエスピー(べプチドリーム元社長の窪田チーム)と出会えたことで、ビジネスモデルの重要さと、一つの目標に向かって、皆のベクトルが揃うことが必須であることを実感しました。今回、NEDO-DTSUで、パートナーVCと弊社のベクトルが揃い、一丸となって目的に向かうことで、近い将来、日本発のオリジナル技術を武器に、世界にビジネス展開できる夢が叶うと確信しています。
弊社は、NEDO-DTSU事業において、技術の足腰をしっかり鍛え上げ、技術の特徴を活かしたプラットフォームを構築し、未来のゲノム医療において、薬がなくて治療をあきらめる患者さんがいない世界を目指します。
■アドバイザー製薬企業募集について
FuturedMeでは、NEDO-DTSU STSフェーズを進めていく上で、製薬会社からのアドバイスを必要としています。NEDOの有識者(アドバイザー)としてご参加いただくことに興味がある方や、将来的な共同研究やパートナリングに興味のある方は、admin@futuredme.comまでご連絡ください。
■人材募集について
FuturedMeでは、今後より研究開発に力を入れていくにあたり、メディシナルケミストリーの研究者(合成のスペシャリスト、あるいは、合成から細胞や動物評価まで可能な方歓迎)を募集しています。ご興味のある方は、admin@futuredme.comまでご連絡ください。
■株式会社FuturedMeについて
【会社概要】
社名:株式会社FuturedMe
本社所在地:東京都中央区日本橋本町2-3-11
代表取締役CEO:宮本悦子
設立: 2018年6月
事業内容: 独自の創薬技術「CANDDY」の研究開発を行う大学発スタートアップ。 「CANDDY」は、生体内のタンパク質分解現象を利用して、疾病原因となる標的タンパク質を分解誘導する技術。 ユビキチン化の工程に依存しないことが特徴。 「今、薬がない人に薬をとどける(No patients without medicine)」をミッションに掲げる。
経緯:
2018年:株式会社FuturedMe 設立
2018年:東京理科大学からCANDDY特許の専用実施権を取得
2019年:JST START「宮本CANDDYプロジェクト」の事後評価「S」取得
2020年:Forbse Japan 2020 TOP 200 選出
2021年:内閣府「女性のチャレンジ賞」受賞
2021年:CANDDY技術の基本特許が日本、米国などで登録
2022年:J-TECH STARTUP 2022 認定
2022年:ひまわりベンチャー基金 採択
2023年:中小機構FASTER第8期支援 採択
2023年:NEDO-DTSU 第2回公募 採択
HP:https://futuredme.com/jp/#secNews
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