第6回慶應義塾大学医学部発ベンチャーサミット開催!! 慶應義塾大学医学部発ベンチャー協議会 アニュアルレポート2024 Vol. 5を発行
医療産業を創る、大学発ベンチャーの挑戦 ~慶應義塾大学医学部発ベンチャー・サミット~ 協議会員21社の活動と成長を紹介
2025年1月22日(水)に開催された第6回目となるベンチャーサミットでは、Cyn-Kバイオ株式会社 代表取締役 上野隆司氏による特別講演に加え、昨年7月に東証グロース市場に上場を果たしたHeartseed株式会社 代表取締役社長(CEO)であり慶應義塾大学名誉教授でもある福田恵一氏とノイルイミューン・バイオテック株式会社 代表取締役で山口大学教授 玉田耕治氏によるIPO対談が行われました。さらに、当ベンチャー協議会の構成メンバーである各社代表(「医師・研究者」かつ「ベンチャー起業家」として活躍している慶應OB)によるピッチセッションでは、会社概要や事業進捗状況が紹介され、盛況に開催されました!
慶應義塾大学医学部発ベンチャー協議会 アニュアルレポート2024 Vol. 5
第6回慶應義塾大学医学部発ベンチャーサミット開催に合わせ、慶應義塾大学医学部発ベンチャー協議会のアニュアルレポート2024 Vol.5が刊行されました。
慶應義塾大学医学部発ベンチャー協議会は、会員企業間の交流や情報共有を促進し、課題解決を支援するほか、社会や学内への情報発信を通じてスタートアップ・エコシステムの強化に取り組んでいます。
2019年の設立以来、21社の慶應義塾大学医学部発ベンチャー企業と8社の協賛企業が参加しており、講演会やワークショップなどのイベントを通じて、イノベーションの可能性を広げる活動を展開しています。2022年の株式会社坪田ラボの上場から始まり、2023年に株式会社ケイファーマ、2024年にHeartseed株式会社と3年連続で、会員企業がIPOを果たし、21企業での時価総額は今まで最大の857億3200万円となりました。
このような機運の中、本協議会の取り組みの一環として2019年より発行されているアニュアルレポートは、今回で第5号を迎えました。本号では、革新を続ける会員企業の現在を紹介し、未来を切り拓くアイデアやビジョンをお届けします。さらには、慶應内外で企業した若手医師による「医者が起業する意義を考える」と題した対談では、高収入を目指し、若手医師の中で「直美(チョクビ)」(研修医修了直後に美容医療に進む)と呼ばれるような傾向も見られる中、医師が自分たちの知識を活かし、ディープテックを活用した起業で社会に関わっていく意義が語られました。また、「医学部スタートアップの未来を語る」と題し、慶大医学部教授岡野栄之先生、衆議院議員でスタートアップ推進議員連盟事務局長の今枝宗一郎先生、株式会社坪田ラボCEOの坪田一男先生によって対談が行われました。国によるスタートアップ投資を5年間で10倍にという構想の中、医学部発のシーズをイノベーションにどう繋げるのか、また医学部発のベンチャー企業をさらに活性化するにはどのような取り組みが必要かについて討議されました。
躍進を続ける慶應義塾大学医学部発ベンチャー協議会の2024年のアップデートが詰まったレポートです。是非、ご覧ください!
【スペシャル対談】
2つのスペシャル対談をお届けします。
「医学部発スタートアップの未来を語る」
1つ目は、医学・再生医療・政策分野でそれぞれ卓越した功績を持つ3名の先生方、坪田一男先生(慶應義塾大学医学部発ベンチャー協議会 代表、株式会社坪田ラボ 代表取締役社長)、岡野栄之先生(慶應義塾大学 教授、慶應義塾大学再生医療リサーチセンター センター長)、今枝宗一郎先生(衆議院議員、スタートアップ推進議員連盟事務局長)による対談です。スタートアップ・エコシステムの形成に多大な影響を与えてきたそれぞれの視点から、日本の医学部発スタートアップの現状と未来について議論いただきました。慶應医学部発の挑戦や、スタートアップ5か年計画の成果、さらには医師が起業に取り組む意義に至るまで、深い洞察が語られています。
「医者が起業する意義を考える」
2つ目では、スタートアップの最前線で活躍する若手医師3名、上野太郎先生(サスメド株式会社 代表取締役社長)、金子健彦先生(Heartseed株式会社 開発担当取締役)、堅田侑作先生(株式会社レストアビジョン 代表取締役社長)を迎え、医師が起業することの意義や、医療と事業の両立について率直に語っていただきました。医療現場で培った知見を事業化に生かす方法や、スタートアップを通じて社会に貢献する意義についての具体的なエピソードは、多くの読者に新たな視点をもたらし、それぞれの挑戦が日本発のディープテックを世界へ広げる道筋を示しています。
【特別寄稿】
Heartseed社の上場について振り返ること
Heartseed株式会社の上場を記念して、同社代表取締役社長であり、循環器内科の元教授である福田恵一先生による特別寄稿を掲載しています。2015年に再生医療の社会実装を目指して設立されたHeartseed社。その上場までの道のりや苦労、成功の要因、そしてIPO後の展望について執筆いただきました。特に、グローバルな事業提携や大量の資金調達を実現する過程での具体的なエピソードは、多くの読者にとって示唆に富む内容です。
福田先生は上場を通じて得た知見を共有し、治験の進展や商品化に向けた意欲を語っています。「再生医療の社会実装」という目標に向けた挑戦を続ける姿勢は、医学部発スタートアップに関わる全ての方にとって貴重な示唆を与えるでしょう。
【特別メッセージ】
これから起業を目指す医学部生や研究者へのエール。
先輩起業家が語る成功の秘訣と心構えとは?
未来のイノベーターたちへ贈る力強いメッセージを掲載します。
【新規会員インタビュー】
今年新たに加わった2社に注目。
1.ファルストマ株式会社:ウルトラファインバブル(UFB)で医療を変える
2023年に設立されたファルストマ株式会社は、UFB(ウルトラファインバブル)を活用してインスリンの経口薬化を目指す医療スタートアップです。創業者の久保田雅彦氏は、キヤノン株式会社での経験を活かし、UFB技術を医薬品分野に応用する挑戦を始めました。
創業の背景と事業内容
糖尿病家系で育ち、幼少期から患者や家族が抱える苦しみに触れてきた久保田氏は、前職での研究を通じてUFB技術と出会い、その医療分野での応用可能性に気付いたことが起業のきっかけです。現在、UFB水を使ったインスリン経口薬の開発に取り組み、注射の代替手段を提供することで患者の生活の質を向上させ、豊かな生活を送れる社会に変えていきます。また、USB水を用いたDDS創薬技術を応用展開して、タンパク質医薬品、バイオ医薬品、抗体医薬品などへの応用展開も目指しています。。
今後の展望
ファルストマが取り組むUFB技術を活用した経口薬の開発は、患者の負担軽減や医療廃棄物削減といった直接的な課題解決に寄与します。使用済み注射針の削減や針刺し事故防止といった取り組みは、持続可能な医療の実現を目指すものであり、結果としてSDGs目標12「つくる責任、つかう責任」への貢献にもつながります。
今後、次回の資金調達や研究機関との共同プロジェクトを通じて、技術の進化と事業拡大を進める計画です。患者の痛みと負担を軽減し、医療技術で社会全体に貢献するファルストマの挑戦に期待が高まります。
2.株式会社Pleap:医療特化型エンジニアリングカンパニー
2022年、慶應義塾大学医学部在学中の中原楊氏と野村怜太郎氏が共同で創業した株式会社Pleap。医療現場の課題にテクノロジーで取り組む企業として、AI・IoTを活用した革新的なサービスを提供しています。同社は、医療の未来をより豊かにするために設立されました。
創業の背景と事業内容
高校時代からプログラミングに取り組んでいた中原氏は、医学部進学後、エンジニアリングと医療の融合を目指し株式会社Pleapを設立。医師へのヒアリングを通じて、カルテ入力の負担が大きな課題であることに気付き、2023年にAI医療クラーク「medimo」をローンチしました。このサービスは、問診をAIで自動要約しカルテを作成するなど、医師と患者双方にメリットをもたらす画期的なツールです。
今後の展望
中原氏は、医療分野でのデータ活用が遅れている現状を変え、医師の負担を軽減することを目指しています。医療に特化した技術で、国内市場を基盤としつつさらなる進化を追求していく同社の挑戦に期待が高まります。
【会員企業の最新情報】
慶應医学部発のベンチャー21社の2024年を振り返り、それぞれの事業の核心を一目で理解できる特集です。新しい技術や市場での挑戦、画期的な成果を簡潔にまとめました。
(会員企業一覧)
‐株式会社坪田ラボ
‐Heartseed株式会社
‐株式会社ケイファーマ
‐株式会社セルージョン
‐株式会社AdipoSeeds
‐株式会社OUI
‐株式会社レストアビジョン
‐株式会社グレースイメージング
‐株式会社イー・ライフ
‐株式会社Luxonus
‐MatriSurge株式会社
‐株式会社オトリンク
‐iMU株式会社
‐株式会社ALAN
‐株式会社INTEP
‐株式会社iXgene
‐株式会社Orthopicks
‐Direava株式会社
‐株式会社FerroptoCure
‐ファルストマ株式会社
‐株式会社Pleap
数字で見る協議会の成果
知財数や資金調達額など、会員企業の成長をデータで紹介。協議会が生み出した価値を、具体的な数字でお伝えします。
本アニュアルレポートは、スタートアップ・エコシステムを次のステージへ導くための道標として、多くの方々にお役立ていただければ幸いです。
慶應義塾大学医学部発ベンチャー協議会
代表者:坪田 一男
設立:2019年
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