日本最古の近代的女子教育機関であるフェリス女学院大学 国内唯一*、学長・副学長すべて女性によるトップマネジメントで教育改革を推進
〜 開学以来初となる全学部改組を実施し、新生「開かれたフェリス」へ 〜
本学は、日本で最も古い近代的女子教育機関として、教育理念「For Others」の下、国際性と多様性の都市・横浜で、150年に及ぶキリスト教と女子教育の伝統を受け継いでまいりました。世界各地に散らばる卒業生は、それぞれの企業や団体でフェリスの学びを生かして主導的な役割を担っています。
現在、産業構造の変化に伴い、人材を育成する大学教育に求められるものも急激に変化しています。そこで本学は、2025年4月より、現行の3学部5学科を発展的に改組し、1学部3学科9専攻の構成となります。女子大ならではの教育と現代の大学の機能を備えるための本改革は、「開かれたフェリス」のテーマのもと行われ、以下の3つを実施します。
まずは、実践的な技能・能力を含めた幅広い学びの機会を多くの学生に「開き」ます。例えば、音楽学部は新設する音楽・身体表現専攻となり、音楽に限らない表現も総合的に学べる場となります。「音楽」という学問自体も、昨年に発足した副専攻の一つとなり、実践的なスキルである「デザイン」や「データサイエンス」、「キャリア形成」とともに、どの学科の学生でも選択が可能になります。また、新設される他学科の科目も、新入生だけではなく在学生に対しても開きます。これにより、学生の個別的関心や知的好奇心を優先し、女性の自尊心を育んでまいります。
次に、社会に対してフェリスを「開き」、これまで以上に地域や企業、教育機関などとの連携を進め、学生が学外で実践的に学べる機会を提供します。例えば、すでに四者覚書を結んでいる相鉄ホールディングス・横浜市・横浜国立大学とはこれまで以上に、地域コミュニティの発展や地域資源の活用などの面で協働してまいります。
最後に、ジェンダーをめぐる学知と活動をサポートする環境を、大学全体、そして学外に「開き」ます。本学は2023年にジェンダー・スタディーズ・センターを開設し、大学全体でジェンダーに関する学びや活動に取り組む体制を整えました。先月22日には、ジェンダー・スタディーズ・センター発足1周年および女性学長就任の記念シンポジウムを開催し、今後はより一層、学内外でのジェンダーをめぐる学術と活動を学内外に「開き」盛り上げて行きます。
今回の改組により全ての学生は、自分の関心に沿った学びを通してグローバル教養を身につけることができるほか、より卒業後の実社会で求められるスキルを身につけられることができるようになります。2024年6月発表の世界経済フォーラムのジェンダー・ギャップ指数で、146か国中118位と低迷を続ける日本において、21世紀の「新しい女性」の輩出を目指し、「開かれたフェリス」を実現してまいります。
本日7月3日(水)、新学部開設に関するメディア発表会を行い、小檜山学長より改組の経緯や本学のビジョンについて表明がありました。
「フェリスという女子大学の空間は、女性が自尊心を養うことができる、女性のための拠点です。今回の改組で、女性を中心に置き、同時に、多様な人々や社会に『開かれた』拠点の構築を目指します。本学で学ぶことで、自立する力と自尊心を育み、その上で、他者を愛することができるようになることを願っています。社会に『希望を与えうる女性』を送り出すべく、150年以上にわたる女子教育の経験の上に大胆な革新を加えてまいります。」
また、武井涼子副学長からは、音楽ビジネスやアートマネジメントの専門家、実務家教員の立場から、新設のグローバル教養学部について説明しました。日本初の共生コミュニケーター専攻など多文化共生社会のキーパーソンとなる人材、インバウンド需要等観光立国に貢献する人材、各国文化に精通し、理論と技能をエンターテインメント業界で活かせる人材など、今後必要とされる人材を輩出する具体的なカリキュラムについて紹介しました。
後半は起業家として活躍する卒業生・難波遥氏(株式会社Hands UP代表取締役)を迎え、小檜山学長、武井副学長の三者で、「日本における女性の活躍と女子大学の役割」をテーマにトークセッションが行われました。
国内唯一*:日本私立学校振興・共済事業団が実施する「学校法人基礎調査」、令和5年度学生・教職員数等調査集計結果(2024年2月公開、4年制大学のみ)による
【参考URL】
■大学公式Webサイト https://www.ferris.ac.jp/
■大学公式Instagram https://www.instagram.com/ferrisuniv/
【登壇者プロフィール】
⼩檜⼭ルイ(こひやま るい)
フェリス⼥学院⼤学学⻑。専⾨はアメリカ⼥性史・ジェンダー史、アメリカ・キリスト教史、⽇⽶関係史。国際基督教⼤学⼤学院博⼠後期課程修了(学術博⼠)。著書にアメリカ⼥性宣教師̶̶来⽇の背景とその影響』(東京⼤学出版会、1992年、⼥性史⻘⼭なお賞受賞)、『帝国の福⾳̶̶ルーシィ・ピーボディとアメリカの海外伝道』(東京⼤学出版会、2019年、アメリカ学会中原伸之賞受賞)、『明治の「新しい⼥」――佐々城豊寿と娘・信⼦』(勁草書房、2023年)など。2024年4⽉よりフェリス⼥学院⼤学学⻑。
武井 涼子(たけい りょうこ)
フェリス女学院大学事業推進担当副学長。専門はアートマネジメント、制作、マーケティング。東京大学文学部社会学科卒業、コロンビア大学経営学修士(MBA)修了、昭和音楽大学音楽研究科音楽芸術専攻博士後期課程修了。電通、マッキンゼー、ウォルト・ディズニー・ジャパンなどでの勤務を経て、グロービス経営大学院教授としてマーケティングと経営戦略の指導や研究を行ったのち、フェリス女学院大学音楽学部に着任。
難波 遥(なんば はるか)
株式会社Hands UP代表取締役。フェリス女学院大学卒業(2023年9月)。学生時代からイベントの司会やモデル活動を開始し、多くのミスコンテストでグランプリを受賞。大学2年時のフィリピン留学での体験がきっかけとなり、SDGsの認知活動を目指した学生団体「Hands UP」を立ち上げる。現在は、個の幸せと可能性の最大化をビジョンに掲げ、Z世代の学生スタッフと共に、環境問題や人権問題など地球に存在する課題の解決に取り組んでいる。
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