若松貴志が「VOLTA BASEL 2024」アートフェアに初出展!3200スイスフランで作品が購入される
金属板にジクレーで色付け、傷を付けることで独自の表現を行うアーティスト・若松貴志は、2024年6月10日〜16日にスイスで開催された「VOLTA BASEL 2024」に初出展。作品が購入されました!
これまでシンガポール、東京、パリ、ニューヨークといった舞台で個展やグループ展に出展してきた現代アーティスト・若松貴志が、アルミニウムや真鍮といった金属板にジクレー(デジタル・リトグラフ)で色付け、そこから傷を付けることで独自の表現を行う手法を確立したのが2023年のこと。一般的には欠点や覆い隠すべきものとして認識される「傷」が表現手法となることで、それまでデジタルによる風景作品が主だった若松の表現世界を大きく切り拓き、活動の幅を広げています。
出展した「VOLTA BASEL 2024」は、世界中から47のギャラリーが集結する国際的なアートフェアで、多くのアートコレクターが会場を訪れるイベントです。それだけにこれまで培ってきたスタイルを捨てて新たな表現技法を駆使して制作された若松の作品群がどう受け止められるのか、それを見ることが今回の出展の大きな目的でした。
まず注目を集めたのはブースの中心に据えられた横幅2mの大作《夢想》でした。ドビュッシーの曲からインスピレーションを受けたこの作品は真鍮板をベースにしており、傷によって付けられた描線が繊細な金色の輝きとなって通路を歩く人の目を惹きつけます。この若松が独自に生み出した金属傷による表現は「見たことのない技術がとても興味深い」「ヨーロッパのインテイアに合っている」「壊れて出来る傷が美しさに変わる」といった多くの好意的なコメントをいただくことができ、続けて他の作品を鑑賞する流れを作っていました。
《Seven Melodies》と名付けられた7本の集合で形作られたこの作品も多くの人の目を楽しませていました。「7」というのが七大陸、七つの海、七元徳、そして七音階といったように私たちの世界を成り立たせている要素として捉えて制作された作品ですが、リズミカルな配置も相まって文字通り「メロディ」を感じる人が多かったようでした。音楽に造詣の深い若松らしい感じ方と言えるのかもしれません。
さりげなく展示された小品4点も大作とは異なった趣きを感じさせていました。「水」をモチーフに作られたこのシリーズの作品は、ジクレーで色付け、金属傷を付けて描写するという技法を生むきっかけとなっただけに、小品ながら若松の思い入れも少なくありません。いずれ20点制作して壁一面に並べてみたい、との意向を示しているため、今後の展示が待たれます。
実際にブースに足を踏み入れた方が最も多く対峙されていたのはこの2作品。どちらも描写される金属傷の表現に富み、色合いが美しく、時間を忘れて見ていることができる作品となっています。今回購入されるに至ったのは《Elégie》で、3200スイスフラン(日本円で約56万円)での値付け。1週間あまりとなる会期を通して絶えず注目を集めていた作品でした。
ぜひ今後の若松貴志の活動にご期待ください!
若松がグラフィックデザイナーとして活躍する傍らで独自のアート活動を始めたのが2017年。当初はinstagram上での作品発表に過ぎなかったのが、2021年4月にTHE FULLERTON HOTEL SINGAPOREで自身初の個展、2022年5月に東京・上野の森美術館でグループ展、10月にパリでの個展、そして2024年6月「VOLTA BASEL 2024」出展と、着実に活動するフィールドを広げています。これまで美術教育を受けていない若松だからこそ切り拓く独自のアートの世界にどうぞこれからもご期待ください。
Webサイト:https://t-wakamatsu.art/
Instagram:https://www.instagram.com/t_wakamatsu_artwork/
株式会社ワッカデザイン
Webサイト:https://wacca-design.com/
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