北大発認定スタートアップのメカノクロス、メカノケミカル有機合成技術普及に注力!
メカノケミカル有機合成技術を社会実装する目的で設立したメカノクロスは、2024年4月よりメカノケミカル有機合成実装研究会を発足。9月末に初めての企業様向けのイベント開催。
株式会社メカノクロス
製造プロセスにおける北海道大学で生まれた溶媒を極少量に削減する有機合成反応技術(下図)を社会実装する北海道大学発ベンチャー、株式会社メカノクロス(本社:北海道札幌市、代表取締役CEO:齋藤 智久、以下「メカノクロス」)は、すでに化学、製薬をはじめたした製造業社から多くの協業依頼を受けおります。
メカノケミカル有機合成技術の普及と協業を加速するために、4月に発足したメカノケミカル有機合成実装研究会(以後、研究会と略す)についても、7月末で10社の入会(以下、弊社HPより抜粋)があり、順調な滑り出しとなっております。
今回、研究会において、北海道大学化学反応創生研究拠点が開催するメカノケミカルにおける著名な研究者を招いてのイベントと併設する形で、企業様向けのイベントを開催しますことをここに報告致します。下記に案内を抜粋致します。また、メカノケミカル有機合成の普及を目的として、企業様の研究開発、新規事業創出、新規技術導入、プロセス導入の担当者様向けに、弊社技術陣が提供するウェビナーも定期的に実施致します。
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(Tentative)
【メカノケミカル有機合成チュートリアル講演会】
日時:2024年9月28日(土)15:00~
参加:研究会会員様無料 (特に人数制限はございません)(非会員 5万円/社)
協業企業様無料 (特に人数制限はございません)
申し込み締め切り 2024年9月14日
場所:北海道大学工学部 フロンティア応用科学研究棟 1階 (SDGsオアシス)
Frontier Research in Applied Sciences Building
内容:メカノケミカル条件によるクロスカップリング反応の実際
(北海道大学工学部卓越教授 兼 弊社取締役 伊藤肇)
メカノクロスの取り組み
メカノクロス施設案内
北海道大学キャンパス案内(15分程度)
協業に向けたワークショップ(希望者のみ)
懇親会(18:30開始予定)
(内容変更がありますので、詳細は別途ご連絡致します)
また、講演会翌日の2024年9月29日(日)には北海道大学反応創成開発拠点(WPI-ICReDD)にて、海外研究者も交えたワークショップ(Hokkaido International Workshop on Mechanochemistry)が開催されます。https://maps.app.goo.gl/uYcXaQCbjtP5s7Xb8
希望者の方は、こちらのイベントにもご参加可能(無料)となりますので、前向きにご検討頂ければ幸いです。(事前申し込みが必要です)
ワークショップHPはこちら
https://sites.google.com/view/hokkaidomechanochem
以下は、 2024年9月29日(日)に開催されますワークショップでご講演を賜る研究者の方々のお名前になります。
Tentative speakers:
Lars Borchardt (Ruhr-Universität Bochum)
Hoiri Moon (Ewha Womans Univ., Korea)
Sven Grätz (Ruhr-Universität Bochum)
Youngsuk Kim (Pusan National Univ., Korea)
Wilm Pickhardt (Ruhr-Universität Bochum)
Carsten Bolm (RWTH Aachen University)
Tomislav Stolar (Federal Institute for Materials Research and Testing (BAM))
Sajiki Hironao (Gifu Pharmaceutical University)
Hideto Ito (Nagoya University)
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■メカノケミカル有機合成反応について
持続可能な社会の実現に向けて、各産業でカーボンニュートラルに各産業でへの注目が集まっております。化学業界においてもこのトレンドは同様で、脱炭素施策として再生エネルギーの利用や生産条件の最適化など手が尽くされています。
一方で、化学合成のプロセスそのものは、依然として環境負荷が高いままであると考えています。現在の化学合成プロセスは、医薬品やスマホなど身の周りのモノを製造するために、100年以上前から同じ手法を用いています。この化学合成は石油由来の溶媒に材料を均一に溶解してなされるもので、原料を溶かすために、多ければ、原料の100倍もの量の溶媒が必要でした。この有機溶媒は、製造後に集められて産業廃棄物として燃焼処理され、大量の二酸化炭素を排出する問題がありました。[清水夕稀3]
そんな中、弊社は機械的刺激による攪拌で、有機溶媒を用いる化学合成反応と同様の反応を起こす革新的な技術を保有しています。(下図)。
この方法をメカノケミカル有機合成とし、弊社はこの技術を社会実装することで、化学プロセスの脱炭素化を実現することを目指します。また、有機合成反応の適応性の拡さも特徴的で、北海道大学工学研究院の伊藤研(伊藤教授はメカノクロスの取締役)では、多くの化学反応を実証してきました。
■溶媒削減可能性について
メカノケミカル有機合成は、医薬品の合成や化学材料の合成に用いられるカップリング反応において、溶液反応と比較して、生産性の高さや二酸化炭素排出削減が顕著であり、これまで学術的に多くの関心を寄せていただきました。
また、溶媒を用いる溶液合成法と比較して、溶媒を用いないため、設備自体がコンパクトで設備投資も小さいという利点(下図)もあります。さらに、例えば24時間かかる材料の合成反応が数分で終了するように、生産性の高さについても大きな利点になります。さらに、溶媒の規制や溶媒価格の高騰により供給責任に窮している企業に対しては、経済的にもサステナブルな化学合成手段として、プロセスの導入提案を行ってまいりました。
■メカノケミカル有機合成実装研究会について
メカノケミカル有機合成を社会実装する目的で2024年4月に発足しております(以下、会則抜粋)。企業様のメカノケミカル有機合成技術導入の手助けとなればと考えております。一例の資料も下に添付しますが、多くの論文の要約や使用機器、例などを示しており、企業様には、「辞書」代わりにお使い頂けると非常に幸いです。
【抜粋】
メカノケミカル有機合成はボールミルなどを用いて、反応に使用する溶媒を極少量まで抑え、高効率な有機合成反応を可能にするため、従来の有機合成法と比較して、低コスト、高安全性、環境への影響が小さいなど、大きな利点を有している。 このメカノケミカル有機合成法の社会実装を目指す。
本研究所会は以下項目を提供し、メカノケミカル有機合成技術の最新動向や事例を知って頂く機会を提供すること、また、実装に向けたチャレンジのサポートをすることを目的とする。
・メカノケミカル有機合成の論文解説
・メカノケミカル有機合成の事例紹介
・国内外のメカノケミカルの動向
・参加団体様同士のビジネスマッチング機会創出
・講演会、勉強会、意見交換会の企画(年に数回程度を予定) ← 今回実施
・共同研究(目的反応のメカノ化の実験)相談
会則
株式会社メカノクロスが主催するメカノケミカル有機合成実装研究会内会則を次の通り定める。
大原則として、メカノケミカル有機合成に関して、大学で生まれた技術を社会還元する、社会普及するという公益的な観点をご同意頂くこととする。
■メカノケミカル有機合成普及のためのウェビナーの開催について
メカノケミカル有機合成の普及を目的として、企業様の研究開発、新規事業創出、新規技術導入、プロセス導入の担当者様向けに、弊社技術陣が提供するウェビナーも定期的に実施致します。第一回は、8月30日16時から弊社技術チーフ 佐々木より「メカノケミカル有機合成の原理、特長 当社の強み~メカノケミカル有機合成のノウハウとスケールアップ~事例紹介(固体Suzuki-Miyauraクロスカップリング反応で何ができるのか?)」という題で開催致します。
■今後の予定
7月の出資による資金調達により、メカノケミカル有機合成の量産化技術確立を目指す。また、本技術は、グリーンテックにも資するので、グリーンテック投資が旺盛な欧州をはじめとした海外展開も力を入れていく予定でおります。
国内の顧客様には、本PRの研究会を通して、メカノケミカル有機合成技術の普及を狙います。今後、研究会において、数十社への普及を目指し、基本情報の提供を行なってまいります。そこから企業様の課題解決のために、実用可能性を感じて頂き、協業の相談を受けてまいります。将来的には、研究会から協業をスムーズな形で受ける仕組みとして、今後も、内容を充実させていきます。
■メカノクロス代表取締役CEO 齋藤 智久 コメント
北海道大学で研究開発されたメカノケミカル有機合成方法は非常に多くの可能性を秘めていると考えています。北海道大学発認定スタートアップとして、この技術を社会実装することを目指し、会社設立をしておりますが、北海道大学のご協力のおかげで、学内でのサポートを頂き、従来であればディープテックとして、立ち上げに莫大な費用がかかるところを設備の使用許可などを頂いており、大変感謝しております。また、北海道大学の伊藤研究室とも共同研究を実施しており、これから共にどんどんメカノケミカル有機合成反応を作っていき、メカノクロスではそれを実装することを目指してまいります。今回、メカノケミカル実装研究会において、会員様をはじめ、協業先、さらには、潜在顧客様にメカノケミカル有機合成の良さをお伝えできたらと考えております。
■メカノクロスについて
2018年から北海道大学の伊藤肇卓越教授、久保田浩司准教授が研究を始め、溶媒を使わずに有機合成できる技術について、5年かけて世界をリードする技術にまで押し上げました。
メカノクロスは現在、本技術を社会実装する目的で立ち上げ、2026年以降の本格的な市場参入に向け、国内外の製薬、化学メーカーなどと協力してメカノケミカル有機合成プロセスの導入実証を進めているところです。溶媒を極少量まで減らせ、反応性が高いことから、脱炭素対策向けや大幅なコスト削減向けを始めとして既存のプロセスよりも優位なデータを出せており、化学合成を用いるメーカーなどから積極的な引き合いを頂いております。
また、溶媒を使用しないことから、現在までに難しいとされていた不溶性化合物の合成も可能となり、半導体、ディスプレイ、電池材料のさらなる性能アップに寄与していきます。
メカノクロスは現在、北海道大学のほかに、各企業様とも共同研究、協業を進めています。今後はメカノケミカル有機合成の量産化技術を確立し、企業様のプロセス導入をサポートしてまいります。
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<メカノクロス 会社概要>
企業名:株式会社メカノクロス
本社所在地:北海道札幌市中央区北5条西29丁目2番33号 THE TERRACE宮の森B
号
研究拠点:北海道札幌市北区北 21 条西 10 丁目
国立大学法人北海道大学内 北海道大学化学反応創成研究拠点(WPI-ICReDD)
代表者名:齋藤 智久
設立:2023年11月
事業概要:
溶液有機合成反応のメカノケミカル化技術の提供
不溶性高機能材料の開発、提供
メカノケミカル有機合成関連情報発信
<本件に対するお問い合わせ>
弊社でご一緒に働いてみたい方、また、メカノケミカル実装研究会、弊社との協業にご興味のある方は、以下からお気軽にご連絡ください。
問い合わせフォーム:https://mechanocross.com/contact/
メールアドレス:yukiko.otsuka@mechanocross.com
採用フォーム:https://mechanocross.com/recruit/
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