日本と南アフリカを繋ぐ教育プロジェクト『マンデラ・バス』、移動図書館から知育玩具ライブラリーへ、新たな挑戦

かつて日本から南アフリカへ寄贈された移動図書館車が、幼児教育を支援する「マンデラ・バス・プロジェクト」として再始動し、トイ・ライブラリーとして新たに活用されます。

特定非営利活動法人 SAPESI-Japan

2024年10月25日 15時21分

日本から寄贈された移動図書館車に試乗するネルソン・マンデラ元南アフリカ共和国大統領

この度、NPO法人SAPESI-Japan（南アフリカ初等教育支援の会／サペーシ・ジャパン、東京都港区、理事長池澤憲一）は、かつて日本から寄贈された移動図書館車が、マンデラ元大統領の名を冠した新たなプロジェクト「マンデラ・バス・プロジェクト」として再始動したことをお知らせします。

かつて日本から南アフリカへ寄贈された１台の移動図書館車があります。これは日本のNGO団体「アジア・アフリカと共に歩む会」（1992～2023年）が寄贈した移動図書館車で、バスを受領したヨハネスブルグ東部を拠点とする現地パートナーNGO「Ekfundzeni」が多くの公立小学校を定期巡回訪問し、子ども達や先生に本を貸し出し、現地の方々に「マンデラ・バス」として親しまれてきました。

この車両の老朽化に伴い、この度「トイ・ライブラリー」として再活用されることになりました。トイ・ライブラリーとは、幼児教育に必須である知育玩具を搭載した固定車両としての活用であり、南アフリカが掲げる幼児教育の質の向上という指針に合致したプロジェクトの一環です。

2024年7月に、移動図書館車はハウテン州・ケンプトンパークから移動しました。図書館車が目的地の敷地の入口を通れないというトラブルもありましたが、スタッフや地域住民の協力を得て無事に設置することができました。

7月18日、「国際ネルソン・マンデラ・デー」に合わせて20名のボランティアと共に植樹、ペイント、清掃などを行い、トイライブラリーの開始イベントの準備を整えました。7月24日、25日には2日間にわたるトイ・ライブラリーのローンチイベントを開催。イベントでは地元の子ども向けに物語の朗読やアート活動、昼食の提供などを行い、無事に成功しました。600冊の子ども向け書籍が現地パートナーNGO「BookDash」から寄贈され、今後コミュニティの幼児教育施設に配布を予定しています。

今後はこの移動図書館車をトイ・ライブラリーとして活用し、地域の幼児教育の支援やボランティア活動の機会を創出していくのが本プロジェクトの目標です。