グラングリーン大阪に開業した「VS.」にて真鍋大度 新作個展「Continuum Resonance : 連続する共鳴」の関連音楽イベント「VS. SOUND NIGHT」を2回開催

2024年9月22日と9月28日にゲストDJ・VJを招き、展覧会会場を使用した大迫力の音と映像のイベントを開催

VS.共同事業体

株式会社トータルメディア開発研究所(本社:東京都千代田区、代表取締役社長:山村健一郎)と株式会社野村卓也事務所(本社:大阪府大阪市北区、代表取締役社長:野村卓也)の両社がVS.共同事業体として運営し、うめきた2期地区開発事業「グラングリーン大阪」うめきた公園内に開業する「VS.(ヴイエス)」が2024年9月6日(金)開業しました。

VS.は、様々なジャンルの人やアイデアが鼓舞し合い、“良い対峙”をすることで関係性を深め、それぞれがもつ創造力で新しい価値を生み出す文化装置です。

現在、VS.のオープニングエキシビションとして、日本を代表するアーティストである真鍋大度による新作個展「Continuum Resonance(コンティナム・レゾナンス):連続する共鳴」を開催中です。

本展は、テクノロジーとクリエイティビティの融合により、見る人のインスピレーションをかきたて、新しい価値体系と世界観の提供を目指すVS.の象徴となる展覧会です。会場では、合計34台のプロジェクターと41台のスピーカーによる超高精細なサウンドシステムを使い、VS.全空間に広がる4つの新作インスタレーションを体験できます。

このたび本展の関連音楽イベントとして「VS. SOUND NIGHT(ヴイエス・サウンドナイト)」を開催することを決定しました。

■関連音楽イベント「VS. SOUND NIGHT」 開催概要

9月22日(日)、9月28日(土)の2週末にわたり、VS.の展覧会会場を使用した音楽イベントを開催

いたします。

出演者は、本展アーティストの真鍋大度をはじめ、ゲストとして、大阪を拠点に活動するDJや、VJ

を招聘。VS.独自の超高精細サウンドシステムが生み出す迫力ある重低音と、展示作品の映像シ

ステムを使用し、臨場感あふれるダイナミックなオーディオビジュアル空間を体感いただけます。

(なお、当日イベント開催中も作品の一部はご鑑賞いただけます。また、イベント準備のため、9月

22日と9月28日は18:00に閉館させていただきます。予めご了承ください。)

VS. SOUND NIGHT vol.1 

Produced by Circus Osaka

• 日程:9⽉22⽇(日)

• 時間:OPEN/START 19:00 CLOSE 23:00

• 会場:VS.

• 出演者

 DJ:Daito Manabe、No-key、SAHAR

 VJ:Futa Kera、Ayumu Nagamatsu、tat

• ⼊場料:1,000円(オールスタンディング)

• 後援:FM802

VS. SOUND NIGHT vol.2

Produced by Circus Osaka

• 日程:9⽉28⽇(土)

• 時間:OPEN/START 19:00 CLOSE: 23:00

• 会場:VS.

• 出演者

 DJ:Daito Manabe、DJ Fulltono、DJ RICO

 VJ:Futa Kera、Ayumu Nagamatsu、tat

• ⼊場料:1,000円(オールスタンディング)

• 後援:FM802

※ドリンク・フードは会場内でキャッシュオンデリバリーにて提供いたします。

※本イベントは20歳以上の方が対象です。20歳未満の方はご参加いただけません。受付時に年

齢の分かる身分証を確認させていただきます。

※チケット発売日、購入方法はおってWEBサイトにて公開いたします。


■VS. オープニングエキシビション真鍋大度新作個展「Continuum Resonance:連続する共鳴」好評開催中

VS.のOPENING EXHIBITIONとして開催中の真鍋大度新作個展「Continuum Resonance:連続する共鳴」は、数学的アルゴリズム、音楽プログラミング、3D建築データを活用して制作された作品群が、「VS.」の各空間にそれぞれに設置される形で構成されています。

真鍋大度は、自身のアーティスト活動の基盤として、数学と音楽の関係性の探求を重視していますが、その影響源の一つに、ギリシアの現代作曲家ヤニス・クセナキスの「音楽と建築」(1971)があります。クセナキスは「Expo 58」における建築家ル・コルビュジェとの実験的かつ革新的な作品で、空間全体を有機的な光・色・映像・リズム・電子音響で満たしたメディアアートの原点ともいえる先駆的な表現を行っています。

本展「Continuum Resonance」では、真鍋がシナン・ボケソイ(アーティスト/コンポーザ)と共同開発した画期的な3D音響ソフトウェア「PolyNodes(ポリノーズ)」(2024)を全面的に使用しています。このソフトウェアは、3D空間内で音の動きや変化を自由にデザインし、視覚的にも表現することができます。音の位置や強さ、音色の変化などを空間内で動的に制御し、それに合わせて視覚的な要素も変化させることで、音と映像の要素が融合した没入感のある体験を創出します。これにより、鑑賞者は前例のないオーディオビジュアルの空間を体験することができます。

■会場構成

本展は、形状の異なる空間に展示された4作品(いずれも新作)で構成されます。これらの作品を通じて、「PolyNodes」の技術的・表現的可能性を探求し、リアルタイム生成と事前設計の両面から音響技術と立体的空間表現の新たな関係性を提示します。

■作品解説

Work 1(会場:STUDIO C)

PolyNodes Installation Debug Views (ポリノーズ・インスタレーション・デバッグ・ビュー)

「PolyNodes」の作用や機能が具体的に理解できる空間です。

空間内の鑑賞者の位置データと展示場所の空間特性データを解析して「PolyNodes」の複雑なパラメータ制御によるリアルタイムの音響生成とアウトプットを行っています。プロジェクション映像はセンサーの情報と「PolyNodes」の作動を表示したものです。

《PolyNodes Installation Debug Views》真鍋大度新作個展「Continuum Resonance」展示風景(VS.、2024 年) photo by Muryo Homma(Rhizomatiks)

Work 2(会場:STUDIO B)

PolyNodes Visualization(ポリノーズ・ビジュアライゼーション)

空間内の鑑賞者の位置データと展示場所の空間特性データを解析し、「PolyNodes」のパラメータ制御(特に「Black Hole」*パラメータを使用)によるリアルタイムの音響生成を行っています。さらにシンセサイザー、ドラム音などを追加した音響を作成しアウトプットを行います。プロジェクション映像は「PolyNodes」、音響、そしてセンサーデータを用いてリアルタイムで生成した映像です。

*Black Hole (ブラックホール) :「PolyNodes」内に設定された非線形的空間作用を発動するパラメータ。

《PolyNodes Visualization》真鍋大度新作個展「Continuum Resonance」展示風景(VS.、2024 年) photo by Muryo Homma(Rhizomatiks)

Work 3(会場:V Space)

PolyNodes Augmentation(ポリノーズ・オーグメンテーション)

鑑賞者の位置移動、カメラ映像などの動的データと、建築空間の静的データを解析し「PolyNodes」によって音響生成します。さらに「PolyNodes」の稼働する立体的オブジェクトの影を壁面へのプロジェクションによって可視化し、オーディオビジュアルに表現します。これらは特別なディスプレイを通じてARを利用した体験としても鑑賞できます。

《PolyNodes Augmentation》真鍋大度新作個展「Continuum Resonance」展示風景(VS.、2024 年) photo by Muryo Homma(Rhizomatiks)
《PolyNodes Augmentation》真鍋大度新作個展「Continuum Resonance」展示風景(VS.、2024 年) photo by Muryo Homma(Rhizomatiks)

Work 4(会場:STUDIO A)

Synthesis of Body-Space-Music [身体・空間・音楽の融合]

(シンセシス・オブ・ボディ・スペース・ミュージック)

この展示空間は、天井が特別に高い特殊な形状であり、この空間の計測データおよびダンサーの身体運動データと、事前作成された「PolyNodes」音源を素材として使用しています。身体・空間・音楽をテーマとした、この場所でしか実現できない表現を試みます。マルチプロジェクションによる没入的なオーディオ・ビジュアルを体験できます。

《Synthesis of Body-Space-Music》真鍋大度新作個展「Continuum Resonance」展示風景(VS.、2024 年) photo by Muryo Homma(Rhizomatiks)

◾️PolyNodes(ポリノーズ)について

「PolyNodes」は、音楽制作と3Dサウンドデザインの常識を覆す革新的なジェネラティブ・オーディオ・シンセシス・ツール*です。シナン・ボケソイ(アーティスト/コンポーザ)と真鍋大度によって2024年に共同開発・発表されました。

本システムは、従来のDAW(デジタル・オーディオ・ワークステーション)とは一線を画すアプロー

チで開発され、音を3D空間で視覚化し、直感的な操作を可能にする画期的な仕組みを特徴としています。音楽理論や高度なプログラミングスキルがなくても新しいサウンドを創造できる一方で、深い音響学の知識を持つ専門家には、その知見を視覚的に表現し、新たな音響設計の可能性を探求できる制作環境を提供します。

本ソフトウェアは、アルゴリズムやルールによって音の生成やエフェクトを自動化し、人間が直接的に入力することなく、システムを構築することにより、時間軸に沿って展開する音響風景や音響構造を生成します。また、線形幾何学的発想だけではなく、ブラックホール(Black Hole)、ホワイトホール(White Hole)といったパラメータにより、非線形的変化への対応が組み込まれています。

ジェネラティブ・オーディオ・シンセシスは、モデルの複雑性、アルゴリズムの操作、最新のAIの手法だけで定義されるものではありません。むしろ、音色の進化、音響的相互作用、音の構造的ニュアンスといった音響設計要素を的確に把握し具現化するソフトウェアとして、設計者の思考を直感的に反映させることができるのが特徴です。

*ジェネラティブ・オーディオ・シンセシス・ツール

コンピュータによるアルゴリズムで自動的に音を生成・変化させる音楽ツール。アルゴリズムの設計自体が作曲過程となり、音の進化や相互作用を表現します。多様な技術で設計者のビジョンを具現化し、音楽制作の新境地を開拓。テクノロジーと芸術の融合を体現する先進的創作手法です。

PolyNodesの操作画面 sonicLAB ウェブサイトより(https://www.sonic-lab.com/polynodes/ ) ©sonicLAB

■作品の背景

本展は、VS.の各展示空間において、各々独自のオーディオ・ビジュアル・インスタレーションで構成されています。(Work1~4の4作品はいずれも本展のための新作となります。)各空間のオーディオ/ビジュアル要素は、3D音響デザインソフトウェア「PolyNodes」を基盤として制作されています。このシステムを通じて、建築空間のデータ、鑑賞者の位置移動データ、生成される音が統合された体験を生み出します。

インスピレーション源としてのクセナキスのインスタレーション

「PolyNodes」の発想源の一つに、ヤニス・クセナキス(1922-2001)の思考や方法があります。「PolyNodes」は、現在的視点から大幅に発想を拡張し、様々なアイデアを統合しながら開発されています。クセナキスによるメディアアートの先駆的事例として、1958年ブリュッセル万博(Expo58)のフィリップス館があります。建築・空間・音響を担当したクセナキスは、有機的な生体内蔵の形態と数学的な双曲放物線を融合的に用いた独特の幾何学的建築形態を生み出し、425個のスピーカーを内部壁面に分散配置することで、独特の音響空間を創出しました。クセナキスはその後、空間の音響粒子的な発想を展開させ、電子音響光学インスタレーション「ポリトープ」シリーズ(1960〜80年代)を制作しています。また1970年の大阪万博(Expo’70)における「鉄鋼館」では、1008個のスピーカーを全空間的に配した円環型音楽ホールのために、テープ音楽「ヒビキ-ハナ-マ(響-花-間)」を作曲しています。

新たな音響空間の創造

「PolyNodes」は、従来の2Dの波形表現を3D空間に拡張し、連続的に変化する空間の探索を可能にします。このソフトウェアは、プラグインとして誰もが利用できる形でリリースされており、3D音響空間生成のための最新テクノロジーを提供しています。本展「Continuum Resonance」は、「PolyNodes」のシステムを駆使して多様な可能性を探求し、建築・音楽・テクノロジーを新たな形で融合する挑戦的な作品です。

■アーティストステイトメント

本展では当初、これまでの個⼈としての活動の軌跡を再検証するため、過去20年間の作品を包括的に展⽰する企画を考えていました。しかし、安藤忠雄⽒の建築に触発され、新たな挑戦へと⽅向転換しました。

私の制作の根幹には数学と⾳楽があります。⼤学時代に読んだヤニス・クセナキスの「⾳楽と建築」という本に衝撃を受け、現在の活動の萌芽が⽣まれました。それ以来、様々な⼿法を学び、経験を積み重ね、多様な表現を追求してきました。

本展「Continuum Resonance:連続する共鳴」では、この建物の持つポテンシャルと空間特性を最⼤限に活かし、私の制作の原点を現代の⽂脈で再解釈する新作の制作に取り組むことにしました。「VS.」という安藤建築の空間との対話を通じて、これまでの経験と最新の技術的成果が融合した新たな作品を⽣み出したいと考えています。

■プロフィール

真鍋大度Daito Manabe

アーティスト、プログラマ、コンポーザ。

2006年Rhizomatiks 設立。2022年Studio Daito Manabe設立。

身近な現象や素材を異なる目線で捉え直し、組み合わせることで作品を制作。高解像度、高臨場感といったリッチな表現を目指すのでなく、注意深く観察することにより発見できる現象、身体、プログラミング、コンピュータそのものが持つ本質的な面白さや、人間と機械、アナログとデジタル、リアルとバーチャルの関係性、境界線に着目し、様々な領域で活動している。

https://daito.ws/

真鍋大度photo by Akinori Ito

■展覧会 開催概要

• 展覧会名:VS. OPENING EXHIBITION 

     真鍋大度新作個展「Continuum Resonance:連続する共鳴」

• 会期:9⽉6⽇(⾦)〜10⽉14⽇(⽉・祝)*会期中無休

• 開館時間:10:00〜19:00 

※9月22日(日)および9月28日(土)は18:00閉館(関連音楽イベント開催のため)

• ⼊場料:無料*事前登録制(日時指定)

• 会場:VS. STUDIO A/B/C, V Space

(大阪府大阪市北区大深町6番86号グラングリーン大阪うめきた公園ノースパークVS.)

• 主催: VS.

• 協力: グラングリーン大阪開発事業者

• 機材特別協賛: 株式会社タケナカ

• 展覧会ウェブサイト:https://vsvs.jp/exhibitions/daito-manabe-new-installation

※掲載内容はすべて2024年9月11日(水)現在の予定です。内容は予告なく変更・中止する場合がありま

す。最新情報は本展公式ウェブサイトをご確認ください。

◾️本イベント・展覧会に関するお問い合わせ先:

VS.共同事業体

https://vsvs.jp/contact

このプレスリリースには、メディア関係者向けの情報があります

メディアユーザー登録を行うと、企業担当者の連絡先や、イベント・記者会見の情報など様々な特記情報を閲覧できます。※内容はプレスリリースにより異なります。

すべての画像


会社概要

VS.共同事業体

1フォロワー

RSS
URL
https://vsvs.jp/
業種
サービス業
本社所在地
大阪府大阪市北区大深町6番86号 グラングリーン大阪 うめきた公園 ノースパーク VS.
電話番号
-
代表者名
山村 健一郎
上場
未上場
資本金
-
設立
2023年02月