匠の技を誇る染織工芸の福田喜 伝統技巧が世界を魅了する反物の攻めの転換

反物をテキスタイルとして新価値創造

株式会社 福田喜

日本の四季の美しさを、長年受け継がれる刺繍、染め、箔加工の技で、工芸美術きもの・染織工芸品に写し取る株式会社福田喜(京都府京都市、代表取締役 福田 喜之)は、1927年創業より培った卓越した染織の伝統技巧と文化を、現代から未来へ継承し、暮らしを豊かにする新たな取り組みを進めています。

着物をつくるための「反物」という概念を取り払い、匠の技が息づく「テキスタイル」としての新たな価値の創造に取り組んでいます。空間を彩るアートとして、暮らしに溶け込む日常使いのアイテムとして、身にまとうファッションとして、日本人の美意識や思い、職人の誇りが息づくテキスタイルだからこそ、ふれる人や出会う人にもたらすことのできる心の豊かさをお届けしていきたいと考えています。

■反物のテキスタイルとしての新価値創造

日本には春夏秋冬の4つの季節があり、移ろう自然の刹那の美しさを着物の文様や織り、染めに写し取り、身にまとってきました。それは、その姿が目に美しいというだけではなく、身にまとうその人の心もまた豊かにしていたのではと思います。現代では、多くの人にとって和装はハレの日や特別な日の装いとなり、着物を着用する機会は、以前よりも減少傾向にあります。着物を着用しなくても、日本の自然の美しさを写し取った反物が目を楽しませ、心を豊かにすることは、変わることのない大切なことだと私たちは考えています。現在、福田喜では、反物をテキスタイルとして新たな価値づけをした様々な取り組みや商品開発を進めています。

【世界的コレクションブランドDIORとのコラボレーション】

Image by: ©MAYA MICHIKI
Image by: ©MAYA MICHIKI

2025年春に発表されたマリア・グラツィア・キウリ氏によるフォールコレクションは、世界遺産にも登録されている京都 東寺の美しい庭園で発表されました。日本の伝統工芸を手掛ける職人やアーティストが起用されたこのコレクションに、福田喜は、テーマやコンセプトに基づいてトータルなスタイリングを表現するコレクションルックのコラボレーションをさせていただいました。福田喜が誇る染め暈(ぼか)しは、独自に調合して創り出された色の染料と絹布に含ませる水分量の調和による引き染めという技法で、そのグラデーションの美しさは、「色を通して着物の伝統を精緻に表現する、卓越した工房」と評され、反物のテキスタイルとしての新たな価値を創造することができました。

【空間を彩る「シルクアートパネル」】

日本の四季の美しさを空間に設え、まとわせる新たな伝統技術の表現として、シルクアートパネルの制作を開始いたしました。長年受け継いできた伝統や技術、思いを、新しい形で未来へと繋いでいく表現のひとつとして、また、着物を着る方々だけでなく、日本の美の世界観を感じていただけるアートとして、様々な方にご提案したいと思います。

【銀座・和光にて、森星さんが手がけるtefutefuキュレーションによる「色寂 irosabi」展に出品】

モデルの森 星さんがクリエイティブディレクターを務める「tefutefu」キュレーションによる「色寂 irosabi」展(2025年8月1日(金)~20日(水)開催)に、福田喜の「引き染め」の反物を、インスタレーションとして出品させていただきました。「tefutefu」は、日本の歴史や伝統、原風景に触れながら、衣・食・住にまつわる文化や暮らしの美学を見つめ直し、国内外に発信するプロジェクトです。ロサンゼルスでの展覧会のテーマ「色寂 irosabi」を軸に、新たな視点から構成し、色寂が大切にしている“時の移ろい” や “自然との調和の中で感じるリズム”を大切にする世界を丁寧に紡ぎ出した展示会でした。福田喜の引き染めが作る、季節の美しさを写し取る世界観が、「色寂」の世界をお届けする一助となれたことを誇らしく思います。着物を作る反物としてではなく、アートやインスタレーションとしての価値を新たに創造することができました。

<森 星さんよりコメント>

福田喜様が受け継いでこられた“美”への信念、そしてモノづくりへの揺るぎない想いは、袖を通した瞬間、私の身体へと静かに伝わってきました。糸や金箔、刷毛などの道具や素材──それらを丁寧に扱い続けてこられた手仕事の感性が、生活に取り入れる私たちの心に豊かさをもたらし、その瞬間こそ、私たちの未来への希望が光を放つのだと感じております。

日本の美学、そして手仕事が持つ高い次元の可能性を、私は深く信じております。福田喜様の工房を訪れ、職人の皆さまとの出会いを重ねる中で、その美への誇りを世界と分かち合っていくことこそ、和が担うべき大切な役割であると改めて実感いたしました。

森 星(もり ひかり)

1992年生まれ。東京都出身。資生堂やブルガリのブランドアンバサダー就任や、MET GALAの出席、国内外の雑誌や広告、パリコレクションでのショー出演などファッション業界での活躍に加え、日本の伝統的文化を世界に発信する「tefutefu, Inc.」立ち上げや公益財団法人プラン・インターナショナル・ジャパンの Because I am a Girl エンジェルに就任するなど幅広い分野で活躍している。​​

tefutefu

森星さんがクリエイティブディレクターを務める、日本の伝統文化や工芸品、暮らしの美学を現代的な視点で再解釈し、国内外に発信するプロジェクト。「てふてふ」という名前は、日本の古い言葉で蝶を意味します。蝶のように、軽やかに、しなやかに日本の美意識を、時間や国境を超えて皆様にお伝えしていきます。

HP:https://tefutefulab.com/ 

Instagram:https://www.instagram.com/tefutefulab/

【ライフスタイル/ファッションプロダクト開発】

かつての私たちは、今よりももっと春夏秋冬を身近に感じられる暮らしをしていました。快適さや便利さ、速さが強く求められる時代へと変わる中で、美しい季節を写し取った着物を着用する機会も減りました。着物は日常から遠ざかってしまいましたが、季節を身近に感じたり、その美しさをめでる気持ちは、昔と変わらずに私たちの心の中に生き続けていると思います。福田喜は、忙しい現代だからこそ、その暮らしの中に、季節や匠の技が感じられる美しいライフスタイルアイテムをお届けしたいと思いました。例えば、ほっとひと息つく時のソファーのクッションに、襟元を彩るストールやスカーフに、体を包む衣服に。私たちの着物の反物をテキスタイルとしてとらえたとき、現代の暮らしに欠かせないアイテムとして、福田喜ならではの製品を生み出すことができると確信できました。受け継がれてきた伝統と技を守り、新しいカテゴリーを製品化する取り組みを進めています。

■福田喜の思い

日本には春夏秋冬の4つの季節があり、それを身近に感じながら暮らしてきた長い歴史があります。季節ごとの自然の美しさは、私たちの暮らしの中に様々な形でともにありました。床の間の花や絵、旬の食材が盛り付けられる器、窓の借景、そして、身にまとう着物にも。そこには、緩やかに流れる時が感じられ、心地よい豊かさがありました。

やがて大きな戦争や経済成長があり、便利さや生産性を追求する現代社会の時の流れは、速くせわしいものになりました。私たちはその便利さや速さと引き換えに、かつて身近にあった豊かさをなくしてしまったように感じています。時代の流れとともに生活様式も変わり、着物を着用する機会も減りました。その一方で、自然の美しさを写し取る確かな工芸の技術は、今もずっと受け継がれてきています。職人たちが時間と手間ひまをかけて思いをこめて作り出すものには、凛としたゆるぎなくしなやかな強さがあります。現代に暮らす人々も、そんな強さにふれることが大切だと考えています。確かなものづくりからしか感じることのできないしなやかな強さは、早く流れる時さえもそこにとどめ、私たちの心を豊かにしてくれます。

福田喜は、自然の息吹を写し取った反物を、現代の暮らしの中に合う形にして置くことで、ほっとひと息ついたり、ふと立ち止まってみたり、流れる時の一瞬をとどめ、そこにある豊かさを皆様の心にお届けしていきたいと考えています。

 ■福田喜について

昭和2年の創業以来、日本の文化や伝統を守りながら、刺繍と染め、箔加工を用いて工芸美術きものと染織工芸品を創作、制作しております。

伝統や技術を守り、育て、受け継いでいくことにとどまらず、革新を恐れず、新しい時代に合った独創的な取り組みにで様々な商品を展開していきたいと考えています。日本の文化や、日本人のアイデンティティを、確かな技と思いで未来へとつなげていくことを目指しています。

日本の美を写し取り、表現する感性と技術

はっとするような刹那の自然の美しさを、繊細かつ、確かな存在感をもつ刺繍で表現する技術は、見る人を一瞬で魅了します。

 

多彩な文様表現

自然の美しさや生命力を、点と線、面や立体で構成される文様として写し取ります。

自然の色合いを描き出すために、基本技法十種類を活用し、その表現は数百種にものぼります。

そこから生み出される文様は、独自の深みと繊細さを併せ持つ美の表現となります。

 

箔と金泥が生み出す格式高い文様

金銀箔や金泥は、豪華で格式高さを表現する技法として、古くから使われていますが、繊細な刺繍と組み合わせることで、金銀箔や金泥が醸し出す光沢と、緻密な糸使いによる刺繍の美が融合し、上品でありながらも豪華で格式高い文様を表現します。

 

工芸染繍研究所の紹介

工芸染繍研究所では、分業が一般的な染織工芸の分野において、染め・柄付け・刺繍まで一貫して対応しています。また、職人の手作業の技術を間近でご覧いただけるのも私たちの工房ならではの特徴です。 工房や作品、そしてお取引にご興味のある方は、下記フォームからお問い合わせください。

<会社概要>

名称:株式会社 福田喜

代表取締役:福田 喜之

所在地:京都府京都市北区小山上花ノ木町50

TEL:075-492-8000 FAX:075-492-8081

設立:1991年1月(創業1927年)

事業内容:工芸美術呉服、染織工芸品の創作、製作、販売

Webサイト:https://fukudaki.jp/

問合せフォーム:https://fukudaki.jp/contact

公式オンラインショップ:https://fukudaki.shop-pro.jp/

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会社概要

株式会社 福田喜

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URL
https://www.fukudaki.jp
業種
製造業
本社所在地
京都府京都市北区小山上花ノ木町50番地
電話番号
075-492-8000
代表者名
福田 喜之
上場
未上場
資本金
1000万円
設立
1991年01月