株式会社 東北医工|能動型手用他動運動訓練装置「手用ロボット型運動訓練装置ウーベルト®」の製造販売承認を取得

~ロボットで広がる手指のリハビリテーションの可能性~

株式会社東北医工

株式会社東北医⼯(本社:岩⼿県盛岡市 代表取締役︓⼤関⼀陽)は、このたび能動型手用他動運動訓練装置「⼿⽤ロボット型運動訓練装置ウーベルト®(医療機器承認番号:30700BZX00005000、以下:ウーベルト®)」について、⽚⿇痺のある患者の⼿指機能訓練において、指を屈伸させることにより関節の癒着・拘縮の予防及び関節可動域の改善を使用目的として、厚⽣労働省より2025年1⽉7⽇に製造販売承認を取得しましたので、お知らせいたします。

株式会社東北医工は、岩手県のヘルステック企業が集積しているヘルステック・イノベーション・ハブ(HIH)※1及び盛岡市新事業創出支援センター(M-tec)に⼊居し、TOLIC※2の一員として医療機器の開発・製造に取り組んでおります。弊社は、医薬品医療機器総合機構(PMDA)の医療機器製造販売承認審査を経た、岩手県で唯一の医療機器メーカーです。

■ウーベルト®について

ウーベルト®(フランス語で"開く"を意味)は、⽚⿇痺のある患者の⼿指機能訓練において、指を屈伸させることにより関節の癒着・拘縮の予防及び関節可動域の改善を使用目的とする能動型手用他動運動訓練装置です。本医療機器は、ロボットハンドに患者の訓練が必要な麻痺している手(以下:麻痺手)を固定し、モータのアシストする力により患者の手の関節を動かすことで関節のリハビリテーションを行います。

■開発の経緯

厚生労働省が3年ごとに実施している「患者調査」の令和5年(2023)調査によると、脳⾎管疾患で治療を受けている総患者数は、188万4,000人※3と推計。その中でも片麻痺を抱える患者が多く存在しており、リハビリテーションは脳卒中片麻痺の患者が再び健康で充実した生活を送るための鍵となります。

脳卒中による片麻痺患者に対する理学療法では、歩行の再獲得が在宅復帰に大きく影響するため、リハビリテーションの中心的な目標となることが一般的です。そのため、歩行訓練用のリハビリ機器は数多く開発・販売されています。一方で、手指麻痺を支援するリハビリ機器は、歩行訓練用に比べて少ないのが現状です。

さらに、わが国は超高齢化社会を迎え、高齢者人口が増大するとともに、認知症や脳血管障害をはじめとする慢性期疾患の治療・管理に向けられるリハビリテーションのニーズが高くなってきています。同時にリハビリテーション専門職の需要も高まっており、理学療法士や作業療法士への身体的・精神的負担も増加していると予測されます。

ウーベルト®は、手指のリハビリテーションによる治療機会の拡大とリハビリテーション専門職の負担軽減、そして患者ご自身とそのご家族のQOL(生活の質)向上を目指し、2013年より岩手大学や東北大学の研究機関と連携し開発を進め、関連会社を含め12年にわたり試行錯誤を重ねて誕生しました。

■ウーベルト®の効能・効果

本品は片麻痺のある患者の手指機能訓練において、指を屈伸させることにより関節の癒着・拘縮の予防及び関節可動域の改善を行います。

■ウーベルト®の特徴

1.手を入れるだけの簡単”ラクラク”装着

グローブなどの専用機器の装着は不要で、ロボットハンドに両手を入れるだけで使用が可能です。短時間でリハビリテーションを開始できます。

2.ロボットによる自律型リハビリテーション

正常手※4(リーダ)を動かすことによって、麻痺手(フォロワ)も同じ動きをする「リーダフォロワ方式」を採用。内蔵カメラで正常手側を撮影し、その撮影した画像を画像処理によって左右反転した鏡像画像をディスプレイに麻痺手として表示することで、脳の神経回路の活性化が期待できます。

3.リハビリテーションをゲーム感覚で

麻痺手側の画像に対してキャラクターを映し、キャラクターをキャッチさせるゲーム機能を搭載し、患者が楽しみながらリハビリテーションに取り組まれるような工夫がされています。

4.国内開発、国内製造

産学連携で開発し、製造の全工程を国内の自社製造所で行っています。

■今後の展開

ウーベルト®は2025年3月3日に販売を開始する予定です。国内市場のみならず、海外市場も視野に事業を推進していきます。

■製品概要

製品名:

手用ロボット型運動訓練装置ウーベルト®

一般的名称:能動型手用他動運動訓練装置

医療機器クラス分類:クラスⅡ管理医療機器

承認取得日:2025年1月7日

医療機器承認番号:30700BZX00005000

製造販売業者:株式会社東北医工

使用目的又は効果:本品は⽚⿇痺のある患者の⼿指機能訓練において、指を屈伸させることにより関節の癒着・拘縮の予防及び関節可動域の改善を行う。

寸法(ウーベルト®本体):

幅600mm✕高さ280mm✕奥行380mm

重量(ウーベルト®本体):10.6kg

発売予定日:2025年3月3日

■株式会社 東北医工について

私たち株式会社東北医工は、これまで培ったロボティックス技術を活用し、岩手大学をはじめとする各大学の研究機関との産学連携を推進しながら、療法士による徒手的なリハビリテーションの一部を代替する、医療機器の開発分野に挑戦します。

社名:株式会社東北医工 Tohoku Medical Systems Co.,Ltd.
(岩手大学発ベンチャー、東北大学発ベンチャー)

設立:2022年5月26日

代表者:代表取締役 大関一陽

所在地:岩手県盛岡市北飯岡二丁目4-23 ヘルステック・イノベーション・ハブ101

事業内容:医療用機械器具・医療用品製造業

取得認証及び許可-第二種医療機器製造販売業 許可番号 03B2X10005
        -医療機器製造業 登録番号 03BZ200035
        -高度管理医療機器等販売業貸与業許可(盛保第705号)
        -ISO13485

お問い合わせ先:TEL 019-635-1188 FAX 019-601-3273

E-mail:soumu@tohoku-ms.com

HP:https://tohoku-ms.com/

X公式アカウント:https://x.com/TMS0857

注釈

※1:岩手県のヘルスケア関連中核企業の集積を促進し、新製品・新事業創出による地域経済の活性化とヘルステック関連産業の拠点です。岩手県工業技術センター敷地内に産学官連携や交流、共同研究開発の活動の場として2020年4月に開所しました。

※2:Tohoku Life science Instruments Clusterの略称です。2014年8月に設立した「産学官金連携体」で、東北のライフサイエンス機器の集積拠点を岩手県盛岡市中心に結成することを目指しています。

※3:厚⽣労働省「令和5年(2023)患者調査の概況」https://www.mhlw.go.jp/toukei/saikin/hw/kanja/23/index.html

※4:手の解剖学的構造や運動機能が正常に働いている状態を指します。

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会社概要

株式会社東北医工

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URL
https://tohoku-ms.com/
業種
製造業
本社所在地
岩手県盛岡市北飯岡2丁目4-23 ヘルステック・イノベーション・ハブ101
電話番号
019-635-1188
代表者名
大関一陽
上場
未上場
資本金
1250万円
設立
2022年05月