WAKU、プレシリーズAラウンドで総額1.8億円を調達

株式会社WAKU

2025年7月31日 10時00分

株式会社WAKU（本社：岡山県岡山市、代表取締役：姫野亮佑、以下「WAKU」）は、プレシリーズAラウンドにおいて、ANOBAKA、慶應イノベーション・イニシアティブ（KII）、朝日メディアラボベンチャーズ、ちゅうぎんキャピタルパートナーズ、AgVenture Lab、個人投資家を引受先として、第三者割当増資による総額1.8億円の資金調達を実施しました。

資金調達の背景

WAKUは、グルタチオンによって、作物の耐暑性・収量向上などを実現する「次世代型農業資材」の開発・提供を進めています。今回調達した資金は、以下の目的で活用します。

・グルタチオンを活用した新規プロダクトの研究開発（R&D）

・営業組織の拡充（国内生産者向けの営業体制）

・海外展開（特にバイオスティミュラント普及が進むEU）の準備

国内では、すでに埼玉県深谷市の大規模ネギ生産法人をはじめ、全国70件以上の生産者がWAKUの製品を導入・試験中です。暑さに弱い作物の品質向上や根張り促進、苗の活着改善など、気候変動下における実用的な課題解決が期待されています。

市場背景と今後の展望

近年、異常気象や高温障害の影響で、国内外の農業生産は深刻な打撃を受けています。たとえば日本では、猛暑により高温障害が発生し、コメや野菜などの収量・品質低下が顕著になっています。加えて、肥料価格の高騰や労働力不足など、農業を取り巻く環境は年々厳しさを増しています。

こうした背景の中、作物のストレス耐性を高め、生育そのものを内側から支える技術として、バイオスティミュラント（BS）と呼ばれる新たな資材群が注目を集めています。欧州では法整備も進み、世界的には2028年にかけて年平均11.8%で市場拡大が予測されています。

WAKUは、植物体内に元々存在する「グルタチオン」に着目し、独自資材の開発・展開を進めてきました。日本発の技術でありながら、海外展開も見据え、すでにEUを中心とした実証の検討を開始しています。

さらに今後は、農業を起点に、グルタチオンの技術的可能性を林業・藻類培養・化粧品など他分野にも広げ、持続可能な産業創出に取り組んでいきます。

投資家からのコメント

株式会社ANOBAKA

代表取締役社長パートナー長野泰和様

WAKUが次のステージに進むこのプレスリリースは感慨深いです。

ANOBAKAがシード投資したタイミングでは何もなかったところから、色々ハードシングス乗り越えながら着実に成長してきたWAKUがいよいよ社会実装フェーズに入ってきました。日本を代表するアグリテックスタートアップと言われる日は近いでしょう！

株式会社慶應イノベーション・イニシアティブ（KII）

プリンシパル友野直人様

グルタチオンによるバイオスティミュラントは、気候変動により深刻化する農業課題の解決に資する革新的技術です。WAKUの挑戦が、持続可能な農業と食料安定供給に貢献すると確信し、今回の出資を決定しました。KIIは研究開発・事業成長の両面の支援を通じて、WAKUの価値最大化を共に目指してまいります。

朝日メディアラボベンチャーズ株式会社

パートナー白石健太郎様

WAKUのチームが掲げる「グルタチオンで農業を変える」という挑戦は、日本のみならず世界の農業課題の解決につながる大きな可能性を秘めています。実際に現場の声に耳を傾け、スピード感をもって製品を形にしてきた姿勢に強い共感を覚えています。これからの更なる飛躍を心から期待しています。

株式会社ちゅうぎんキャピタルパートナーズ

取締役投資部長石元玲様

今回、私は投資家としてではなく、一緒に未来をつくる仲間として、「私たちWAKUが次のステージに向かって歩み出した」ことをご報告します。WAKUはこれからも、自ら生み出すグルタチオンの力を活かして、社会にもっと”深く根を張り”、事業も会社も、より長く遠くまで進んでいくことを誓います。次のステージまで、一緒に駆け抜けましょう！

一般社団法人 AgVenture Lab

代表理事理事長荻野浩輝様（農林中央金庫特別参与）

あぐラボは、スタートアップ支援を目的とする「JAアクセラレータープログラム」の第6期生としてWAKUを採択し、社会実装に向けた伴走支援を行ってまいりました。WAKUの活動が地域の農業・林業の現場へ展開するとともに、研究開発の深化や畜産・環境分野への技術応用などによって、より広範な一次産業に貢献することを期待しています。