世界最大級の小型SAR衛星コンステレーションで防衛・防災を支援する「ICEYE」、AI自動検知・識別システム「Detect & Classify」提供開始
従来の手動によるSAR衛星画像解析をAIで自動化。90%以上の精度で船舶・航空機・車両を識別し、防衛の即応力を支援
世界最大級の小型SAR衛星コンステレーションで防衛・防災を支援する「ICEYE」は、SARデータ解析の先端ソリューションを提供するSATIMと共同で、AI自動検知・識別システム「Detect & Classify」の提供を開始いたします。本製品はICEYEの高解像度SAR衛星画像とSATIMの先進的なAIを組み合わせ、船舶、航空機、車両を90%以上の精度で自動的に検出・識別し、衛星画像から得られる情報を即活用可能なデータとして提供することで、防衛における迅速かつ的確な意思決定を支援します。

開発背景
防衛・情報機関において、従来の衛星画像解析は高度な知識を持つ専門家による時間のかかる手動解析に依存しており、即応性が求められる現場では大きな課題となっていました。2025年2月にパートナーシップを締結したICEYEとSATIMは、この課題を克服するための共同開発を推進し、AI自動検知・識別システム「Detect & Classify」の提供開始に至りました。
AI自動検知・識別システム「Detect & Classify」について
本製品は、ICEYEの高解像度SAR衛星画像とSATIMのAI技術を統合し、元画像データと、90%以上の精度で検知・識別された対象データが一体化した高信頼性のパッケージとして提供します。これにより、海上・航空・陸上の各領域において正確な状況把握を実現し、防衛・情報機関の任務遂行を支援します。
さらにICEYEは通常、SAR衛星画像を数時間以内、場合によっては数分で提供しており、本製品による検知・識別データも同様のスピードで提供されます。これにより、分析部隊は大量の画像から行動パターンを迅速に把握し、戦術部隊は対象物を即座に特定し、海上部隊は違法な船舶をより効果的に発見・追跡することが可能となります。
ICEYE データ製品SVP ジョン・カートライト氏コメント
「Detect & Classifyの目的は、お客様がより少ない労力で、より迅速かつ的確な意思決定を行えるようにすることです。これは単なる解析ツールではなく、衛星画像のピクセルと意思決定の間に存在していた課題を解消し、ユーザーにほぼ即時の状況認識を提供します。そしてこれは、自動化された衛星運用、いわゆる“完全自動化”の実現に向けた変革的な一歩であり、防衛・安全保障・情報活動における衛星利用のあり方を根本から変えるものです。」
SATIM CEO ヤツェク・ストシェルチク氏コメント
「SATIMの広範なオブジェクトカタログとICEYEの高精度SAR画像を組み合わせることで、従来の手動解析の限界を取り除き、顧客が直接アクセスできる実用的な情報を提供する強力な製品が誕生しました。これにより状況認識が向上し、重要な意思決定を加速することができます。当社の製品はすでに世界各国で採用が進んでおり、今回の新製品によって、より多くのお客様にその価値を届けられると確信しています。」
ICEYEについて
ICEYE(アイサイ)は、フィンランドに本社を置く、小型合成開口レーダー(SAR)衛星のリーディングカンパニーです。世界最大級の合成開口レーダー(SAR)衛星コンステレーションを所有するICEYEは、客観的でほぼリアルタイムの洞察を提供し、昼夜を問わず、また厳しい環境条件下でも行動可能なデータへの無比のアクセスを確保します。
世界において政府や商業産業の信頼できるパートナーとして、ICEYEは防衛・情報、保険、自然災害対応・復興、セキュリティ、海事モニタリング、金融などの分野でインテリジェンスを提供し、コミュニティのレジリエンス(回復力)や持続可能な開発に貢献する意思決定を支援しています。
ICEYEはフィンランド、ポーランド、スペイン、英国、オーストラリア、日本、UAE、ギリシャ、米国に拠点を持ち、国際的に事業を展開しています。700人以上の従業員が、地球観測における「真のデータ供給者」となることで地球上の生活を改善するという共通のビジョンに基づき活動しています。

このプレスリリースには、メディア関係者向けの情報があります
メディアユーザー登録を行うと、企業担当者の連絡先や、イベント・記者会見の情報など様々な特記情報を閲覧できます。※内容はプレスリリースにより異なります。
すべての画像