【北海道新篠津村】市町村単独では史上初!環境省主催「星空の街・あおぞらの街」全国協議会で表彰決定!「天文台」や「天灯祭り」等「空」を生かした街づくりが評価
北海道で最も標高差の無い地形を利用した包まれるような「空のまち」の代表的な6つ取組

新篠津村は面積の半分以上を水田に囲まれた、道内一標高差が無い地形と、高い建物が無い環境を生かし、包まれるような「空のまち」をテーマにした観光への取り組み、及び村のブランディングを行っています。今回、村の「空」に係る様々な取り組みが評価され、市町村単独としては初めて、環境省主催第37回「星空の街・あおぞらの街」全国協議会in美瑛町にて協議会会長賞の受賞が決定しました。その取り組みの一部を紹介していきます。
環境省ホームページ:第37回「星空の街・あおぞらの街」全国大会in美瑛町の開催について
ー新篠津村の「空」を活かしたの街づくりの取組ー
1979年 第1回新しのつ青空まつり
~2025年8月に第46回目を開催
1986年 新篠津グライダー滑空場完成
2021年 新篠津天灯(ランタン)祭り開催
~2025年2月に第5回目を開催※打上個数1200個は道内最大級
2021年 ふれあい公園星座観測場完成
~イベント「星座観測体験会」を2023年11月まで計8回開催
2023年 しんしのつ天文台完成-50cmカセグレン式反射望遠鏡配備
~通常営業の他にイベント「星空ウォッチング」を2025年8月まで計3回開催
街並みアート(1箇所目)スタート
~2025年7月に3箇所目を開始
2024年 イベント「新しのつたこあげデー」開催
~2025年6月に第2回目を開催
2025年 しんしのつ天文台に太陽望遠鏡導入
天文台営業時の光環境向上のため村内一部街灯に消点灯可能なスイッチを取り付け
1.しんしのつ天文台
2023年秋に完成したしんしのつ天文台は、まさに新篠津村の地形を生かした人気急上昇中の観光スポットです。上だけではなく前後左右の地平線の低い位置まですべてに星があり包まれるような星空を味わうことができます。
天文台というとドームをイメージされる人も多いのではないでしょうか。しんしのつ天文台は従来型の天文台とは一線を画しています。両壁・屋根がスライドして床と望遠鏡が残る、全道初、全国でも稀な形態のフルオープン式天文台で、遠くからみると巨大な望遠鏡が地面から生えているように感じます。

この天文台の凄いところは、誰もがワクワクする「天然プラネタリウム」を利用した仕掛けがあることです。望遠鏡での観望を待つ間、講師が空に向けこれから望遠鏡で覗く天体にポインターを当てたり、大型モニターで解説したりしたものを、その後リアルタイムで望遠鏡を観ると、さらに宇宙について理解や興味を深めることができます。「リングのある土星や縞模様のある木星ははっきりこの空の上にあるのだ」というのがより感じることができます。まるで星を観望しているのに、星々に観察されているようだと参加者から大変好評です。
周囲を貸出農園・パークゴルフ場・そして2021年に完成した星座観測場と隣接する非常に、ロケーション良い天文台で、さらに大都市札幌からも車で約45分と近く天文現象の観測環境として大変良好です。2024年の低緯度オーロラや、紫金山・アトラス彗星がみえたときは写真家や天文愛好家、一目上述の天文現象をみたい方たちが大変多く集まりました。
駐車場やトイレを完備した設備環境はもちろん、屋外型とも言える天文台であるため良好な光環境を得るために地域住民の理解を得て街灯に消点灯可能なスイッチを取り付けたり、地元の企業や寺院に天文台開館日は消灯を依頼したり、地域の方の協力を得てしんしのつ天文台の運営は成り立っています。2025年には太陽望遠鏡を導入し昼間も営業しています。


2.新篠津天灯(ランタン)祭り
新篠津天灯(ランタン)祭りは2021年に始まった、人気のイベントです。ランタンとはいわば燃料を付けた紙風船。願い事を書いて飛ばすと願い事が叶うといわれる、海外では「コムローイ」等と呼ばれ台湾や東南アジアでも人気のお祭りです。
ランタンのイベント自体は日本各地で開催されており、そのほとんどがヘリウムガスやLEDの利用、紐付きの形で開催されていますが、周囲を水田に囲まれた新篠津村の冬は山火事の心配もなく、電線や高い建物に引っかかることもないため、燃料に火を点け空に飛ばすという伝統的な手法にこだわっています。さらに自然で分解する素材を利用しているのと、当日と翌日雪原に落ちたランタンを回収することで、紐のついていないランタンを空高く飛ばすことができます。

このイベントはもともと2020年石狩振興局と北海学園大学、新篠津村の3団体が地域の魅力を上げるための取組で連携し、そこで何度も村を訪れた北海学園大学の学生が、冬にワカサギ釣りくらいしか観光資源の無かった村で「冬のイベントをやりたい」、「ランタンを飛ばそう」とアイディアを出してくれたのがきっかけでスタートしました。都市部で生活する学生だからこそ、新篠津の雪原と空を当たり前に思わずに価値を見出し、回を重ねるごとに大きなイベントとなり今や北海道最大のランタンイベント(第5回は全道最多の打上個数と思われる約1200個のランタンを打ち上げした)となりました。
第5回からは北海道の地域づくり総合交付金を活用し、ランタンと同時に花火を打上しています。空高く舞い上がる無数のランタンは冬の天の川のようでと花火とのコラボレーションに多くの方が感動していました。

3.新篠津グライダー滑空場
1986年に完成した、上空からの圧巻の風景を味わうことができる新篠津滑空場。
上空からみた新篠津は時期によって景色が変わります。田植え後の緑の大平原。花畑が織り成すパッチワーク。収穫期の黄金色に広がる一枚の絵のような風景を見ることができます。遠くには札幌の街並みや山々がみえ北海道の雄大な景色を一望できます。
札幌航空協会が活動の拠点としており体験搭乗も可能です。


4.新しのつ青空まつり
1979年に第1回がスタートした、新篠津村自治センター駐車場で開催される村最大の祭りです。自治センターの壁に描かれた北海道最大級の巨大壁画(2025年壁画家Kensuke Takahashi作)の前で繰り広げられる様々なステージメインイベントの他、気球体験等「空のまち」ならではの体験や街馬車等様々な体験ができます。メインイベントは道内有数の巨大な山車パレード。宝船やねぶた絵、巨大魚の姿を彩った山車がメインストリートを練り歩き、花火が祭りの最後を締めます。



5.街並みアート
「空のまち」新篠津村の芸術はストリート(青空)アート。自然風景が素晴らしい新篠津村は街中の景観にも力を入れております。2023年から地域おこし協力隊の企画でスタートした事業で、毎年著名なストリートアーティストや壁画家を招聘し、村のメインストリートの電話ボックスや農業倉庫に壁画を制作。2025年には北海道最大級となる作品が自治センターに完成(作:Kensuke Takahashi/共催:JAPAN AX PROJECT株式会社)。10年後はハワイのカカアコ地区のような世界中のストリートアートを集めた通りになるかもしれません。



6.新しのつたこあげデー
かつては全国の子供が楽しんでいた凧揚げも、できる場所というのがなかなか難しくなっています。このイベントでは凧を作る・揚げる・見るの3つの楽しみがあります。凧作り教室で作った凧や長い連凧を揚げる体験や、専門家が揚げるスポーツカイトや大凧をみながら飲食を楽しむというのんびりした雰囲気を楽しむイベントです。

おわりに
新篠津村は前述のとおり面積の半分以上が水田のコメどころ。この度受賞したのは農家の方が努力し農地を維持し、農協や役場・議会・商工会等、農業や街づくりの関係者がいたずらに開発に走ることなく、農地を守り農業を継続できるような街づくりを目指したからこその受賞だと思います。
また天文台近隣の方の協力を得て天体観望の環境を整えていることや天灯(ランタン)祭りが大学生のアイディアから生まれた等、自然環境だけでなく、人の力もあって獲得できた賞です。今後も「空のまち」新篠津村をテーマに村づくりを行っていきます。
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