行政×スタートアップが挑む、公共トイレの“バリアフリー情報”見える化─神戸市で新サービス「Ezloo」実証開始
Soil x Kobe実証事業の一環として、神戸市内の公共トイレを対象に、誰でも使いやすいトイレ情報のデジタル可視化を開始。施設の詳細・写真・設備・口コミ・経路案内をワンストップで確認可能に。
株式会社UN&Co.(所在地:東京都、代表取締役:原田怜歩)は、神戸市と連携し、公共トイレの“使いやすさ”を可視化するWebアプリ「Ezloo(イズルー)」の実証運用を2025年10月17日(金)より開始します。
本取組は、神戸市が先進的なスタートアップと行政との連携による社会課題解決を推進する「Soil×Kobe」実証支援プログラムの一環で、誰もが安心して外出できる都市づくりを目指し、ユニバーサルなトイレ情報の整備に挑戦するものです。

■ 背景:情報の暗黙知化と設備数不足が生む「外出の壁」
UN&Co.の調査によると、車椅子ユーザーの約8割が「新しい土地で使えるトイレが見つからない」ことを理由に外出を控えた経験があると回答しています。
多機能トイレは設置数が限られ、情報も地元利用者の間だけで共有されることが多いため、初めて訪れる人にとっては使える場所が見えにくいという課題があります。
こうした“情報の暗黙知化”と“設備数不足”によって、外出時の偶発的な出会いや体験の機会が失われているのが現状です。
Ezlooはこの2つの課題を、テクノロジーとデザインの力で解消しようとする取り組みです。
■ 機能紹介:片手から広がる、新しい外出体験
特徴①:多様なニーズに応えるトイレ検索
Ezlooでは、神戸市内の約130か所の公共トイレ情報を地図上でワンストップ検索できます。バリアフリー設備(車椅子対応・オストメイト・介助ベッドなど)、所在地、口コミといった詳細情報をひと目で確認でき、目的地や移動ルートに合わせた検索も可能です。
さらに、フィルター検索を使えば、自分のニーズに合った設備が整ったトイレをすぐに見つけることができ、アプリ内からそのままスムーズに経路案内へ移動することもできます。
特徴②:コメントで分かる現場の"いま"
利用者は、トイレの使いやすさや改善点をその場からコメント投稿できます。
「おむつ替え台が使いやすかった」「段差があって車椅子では入りにくかった」など、
暗黙知になりがちな実際の利用者の声を可視化することで、他の利用者の参考になると同時に、施設管理者が改善に役立てることができます。

■ 創業者コメント
「行きたい場所があっても、使えるトイレが限られていたり、行ってみたら設備が壊れて使えなかったり。そんな周囲の友達との経験から、“行ける場所で選ぶ”のではなく、“行きたい場所に行ける社会”をつくりたいと思いました。
Ezlooは、利用者のリアルな声を通じて、現場の不備や改善点を管理者や行政に直接届ける仕組みです。これまで排泄への不安や事前準備の負担から新しい場所へ行きづらさを感じていた人たちが、このツールによって外出の大きな楽しみである偶然の出会いや体験をより楽しんでもらえたら嬉しいです。
そしてトイレという小さな入口から、誰もが自由に移動できる社会を広げていきます。」
― 株式会社UN&Co. 代表取締役 原田怜歩(東京大学経済学部)
■ 今後の展望
今回の実証では、神戸市内の主要エリアに設置された公共トイレを対象にデータを整備し、利用者の投稿やアクセス傾向をもとに、施設ごとの利用実態やニーズの違いを可視化します。
加えて、得られた分析結果をもとに行政と連携し、現場改善やデータ活用の可能性について検討を進めていきます。今後はこの知見をもとに、他の自治体や交通事業者、商業施設とも連携を拡大し、観光・子育て・防災など幅広い分野に応用できる仕組みへと発展させていく予定です。
■ 実証実施概要
実施期間:2025年10月17日(金)〜2026年1月(予定)
実施内容:公共トイレ情報の可視化に関する実証運用(Soil x Kobe実証事業)
対象エリア:神戸市内主要エリア
実施主体:株式会社UN&Co.
協力:神戸市、公益財団法人Soil
■ 会社概要
会社名:株式会社UN&Co.(ウンアンドコー)
代表者:代表取締役 原田怜歩
お問い合わせ先:un_and_co@un-co.biz
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