集合住宅 「プラウド湘南平塚」が2025年度グッドデザイン賞を受賞
日本家屋の“縁側”の発想を、現代の集合住宅へ。内と外をゆるやかにつなぐ「境界のデザイン」
株式会社ジャイロアーキテクツ(本社:東京都渋谷区、代表取締役:山本剛弘)は、野村不動産株式会社(本社:東京都港区、代表取締役社長:松尾大作)がプロデュースし、弊社がデザインを担当した「プラウド湘南平塚」が、2025年度グッドデザイン賞(主催:公益財団法人日本デザイン振興会)を受賞したことをお知らせいたします。
本物件は、伝統的な日本家屋の“縁側”に着想を得て、住まいの内と外をゆるやかにつなぐ境界空間を、現代の集合住宅に再構築したものです。その要となったのが、『半逆梁構造(はんぎゃくばり)』の採用です。通常は天井側に位置する梁を床側へ下げることで、バルコニーとの境に収納を備えたベンチスペースを設けました。さらに天井までの窓の広がりを生むことで、室内への豊かな採光を実現。これまで単なる通過動線だった窓際を、光や風、周囲の気配を感じながら過ごすコミュニケーションの場へと転換しました。
建物の内と外をゆるやかにつなぐ「境界のデザイン」は、暮らしの中に立ち止まるための場所を取り戻し、空間が人の行動と時間の流れを穏やかに導く建築のあり方を提示しています。今後も
ジャイロアーキテクツでは、人の営みや地域の風景に寄り添いながら、日常に新たな価値と心地よさをもたらす建築デザインの可能性を追求してまいります。





デザインのポイント
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バルコニーと居室間に半逆梁構造の立上りを活用したベンチを設置。通過動線をコミュニケーションの場に。
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『半逆梁構造』により、居室に梁型を出すことなく、天井までの窓の広がりを創出。室内への豊かな採光を実現。
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ベンチ下のデットスペースを有効活用。趣味やリフレッシュのためのグッズ等を格納して、日常をより豊かに。
物件概要
利用開始: 2024年7月
設置場所: 神奈川県平塚市代官町28-19
構造: 鉄筋コンクリート造 / 階数: 地上7階
審査委員の評価
伝統的な日本家屋には、縁側や土間、書院といった、小さな居場所や佇むための拠り所が多く存在していた。住宅が近代化する過程で、特に集合住宅では、住戸プランの効率化、単純化により、居場所の拠り所となる余白的空間は失われてきたように思う。本プロジェクトは、外壁側の梁を半逆梁構造とすることで、窓際に居場所となる新しい余白スペースを作り出そうとしたものであり、その試みは高く評価できる。窓際は一様にベンチと収納として計画されているが、座る・収納する以外の多様な使い方や設えも可能ではないかと思う。住宅の中の余白的空間、居場所の拠り所としての窓際のあり方について、さらなるデザインの展開を期待している。
グッドデザイン賞とは
1957年創設のグッドデザイン商品選定制度を継承する、日本を代表するデザインの評価とプロモーションの活動です。国内外の多くの企業や団体が参加する世界的なデザイン賞として、暮らしの質の向上を図るとともに、社会の課題やテーマの解決にデザインを活かすことを目的に、毎年実施されています。受賞のシンボルである「Gマーク」は優れたデザインの象徴として広く親しまれています。 https://www.g-mark.org/
株式会社ジャイロアーキテクツについて
ジャイロアーキテクツは、建築設計・監理を中心に、デザイン・法規・環境からBIMや設備まで、
幅広い領域を横断的に手がける建築会社です。これまでに150件を超えるプロジェクトを担当し、集合住宅・ホテル・オフィス・商業ビル・公共施設・学生寮など、多彩な分野で 大手デベロッパーやゼネコンとの協働実績を重ねてきました。専門分野を越えて建築を総合的に捉え、時代や社会の変化に応える空間づくりを目指しています。
会社概要
会社名: 株式会社ジャイロアーキテクツ
所在地: 東京都渋谷区恵比寿1-20-22 三富ビル7F
代表者: 代表取締役 山本剛弘
設立: 2012年
事業内容: 建築設計・監理/建築計画コンサルティング

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