国際度量衡局、理化学研究所、島津製作所 可搬型光周波数標準の役割を探る協力を開始
概要
国際度量衡局(BIPM)、理化学研究所、および島津製作所は、光周波数標準(OFS)に関する調査・検討に向けて協力を開始するための覚書に調印しました。本覚書は、国際的な時間・周波数計測における可搬型光周波数標準の潜在的役割について議論し、共同で検討するための最初の枠組みを定めるものです。
将来の「秒」の再定義を検討するためには、光周波数標準同士の信頼できる比較が必要です。時刻・周波数に関する諮問委員会(CCTF)が示す重要な要件の一つは、各国の計量研究所が開発中の周波数標準同士を相対誤差10⁻¹⁸のレベルで比較でき、かつ、光周波数標準が協定世界時(UTC)へ一貫して寄与することです。可搬型光周波数標準は、そのような比較を支援するための手段の一つとして検討されています。可搬型装置の実用性評価や、運用上および環境面での要件に関する技術検討を行うことは、「秒」の再定義に向けたより広範なロードマップの重要な一歩です(注)。
今回開始する検討には、BIPM、理化学研究所、島津製作所のほかに産業技術総合研究所計量標準総合センター(NMIJ)も関与する予定であり、他国の計量研究所や関連機関も平等な条件で参加できるオープンな体制となる見込みです。
調印式は、2026年5月12日に川崎市で開催しました。
注)N Dimarcq, et al. (2024) Roadmap towards the redefinition of the second. Metrologia doi: 10.1088/1681-7575/ad17d2
背景
光格子時計や単一イオン光時計に代表される光周波数標準は原子やイオンの光遷移に基づくもので、現在、「秒」の定義となっているマイクロ波基準(例:セシウム原子時計)よりも高い安定性と精度を提供します。将来の国際単位系(SI)の「秒」の再定義を進める上では、こうした光周波数標準同士の国際的な整合性の確保が重要です。

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