スレート屋根材は、新築時から強度が約2割減だった【屋根ラボ検証第1弾】
耐風性能・補強基準への影響は?「経年劣化」ではなく「初期不良」ではないのか?
2026年9月21日
報道関係者各位
株式会社石川商店 代表取締役
屋根ラボ 主任研究員 石川 弘樹
■ 無石綿化粧スレートの実状
屋根ラボの本格始動第1弾として、国内の多くの戸建て住宅で採用されている「無石綿(ノンアスベスト)化粧スレート」の耐風強度検証結果を公表しました。
無石綿スレートになってから、屋根材の強度不足が懸念されています。
築10年以降でのひび割れの多発により、カバー工法を余儀なくされる状況も少なくありません。
それにも係わらず平然と使用され続けているのが、業界の現状です。
今回、屋根ラボでは、
・無石綿(ノンアスベスト)化粧スレートの実際の強度はどうなのか?
・ひび割れは本当に「経年劣化」だけが原因なのか?(施工時の問題ではないか)
・カタログ上の耐風強度数値(公式試験値)と実際の強度に差はないか?
の3点について、検証しました。
■ 検証結果

① 通常施工(釘打ち+踏み込み)を行うと、目に見えないひび割れが発生する
② 無傷&ビス固定の試験体:カタログ値に近い数値(約576N / 公式値約601N)
③ 通常施工(釘打ち+踏み込み)試験体:強度が約473Nへ低下(約18〜20%減)
■ 構造的な2つの問題の提起:耐風性能不足と「建材保証の壁」
実験で露呈した数値の低下は、法的・実務的に極めて深刻な2つの危機を招いています。
① 耐風性能の設計破綻

設計上、メーカーの「通常工法」で安全とされていた基準風速地域(34m/s、36m/s以上等)において、実態強度が2割不足している事実は、暴風時に屋根材が飛散する潜在的な危険性を意味します。本来必要であったはずの補強工法が、誤った前提(カタログ値)によって見送られている懸念があります。
② 通常施工で強度2割減は「 不良品 」ではないのか?

スレートのひび割れが表面化するのは通常10〜15年後です。しかし、その原因が施工直後のひび割れにあるならば、それは紛れもない「初期不良」ではないかと考えられます。
現状の業界標準では2年という短い建材保証期間のために「経年劣化」となり、これまでは消費者の自己負担で処理されてきました。
これは、メーカーや施工店がリコールやコスト増を回避するために黙認してきた、業界ぐるみの「無責任の体系」と言わざるを得ません。
■ 業界で問題が表面化しない2つの理由
スレート屋根材の強度の問題は屋根屋なら薄々気づいており、自分の家なら使わない職人も多いはずです。
それがなぜ今まで表沙汰にならないのでしょうか。
① 将来の修理やリフォームの売上見込みが立つ
30年何もしなくていい屋根材よりも、10年後・15年後にひび割れてリフォームや修理が発生する方が売上になりやすいのが現状です。
実際にスレート屋根の築10~20年の一戸建てで、金属屋根材によるカバー工法が流行しています。
② スレートは生産性が高く、合理的な経営に適している
スレート屋根材は瓦に比べて、重量と体積は少なく施工速度が速いです。
そのため在庫・運搬効率、1棟あたりの完了速度などの生産性が高くなり、屋根屋が経営効率を考えると、スレート屋根材の施工を数多くこなしていくことが合理的な選択です。
■ 業界の透明化に向けて
屋根ラボの本調査結果は、屋根と一戸建ての業界関係者に対し、これまでの慣習を改めることを迫るものです。データの透明化は一時的な摩擦を生むかもしれませんが、長期的には住宅価値の保護と、施工品質の健全化という共通利益に直結します。
住宅業界の健全な発展を阻む不都合な真実を、科学の力で白日の下に晒し続けます。消費者が真に安全な住まいを手にできる社会の実現に向け、徹底した情報公開を推進してまいります。
今後も、現場の真実を数値で裏付ける活動を継続します。本報告をきっかけに、不透明な建築業界の透明化に向けた議論が加速するのであれば、なによりです。
■ 本件に関するお問い合わせ先・会社概要
「現場を見てきた屋根屋」だからこそ到達できる真実があります。検証データの詳細や取材のご依頼については、下記までお気軽にお問い合わせくださいませ。

事業部:屋根ラボ
企業名:株式会社 石川商店
代表者:代表取締役 石川 弘樹
所在地:東京都品川区荏原2-2-3
サイト:riverstone-roofing.com
電 話:03-3785-1616
メール:hiroki@riverstone-roofing.com
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