日本の歴史人口学の第一人者が教える「婚育」とは?
麗澤大学外国語学部教授 黒須里美による「江戸時代の家族、人口分析」の研究が「平成27年度私立大学戦略的研究基盤形成支援事業」に採択されました。
日本の社会問題である少子化。これは未婚や晩婚が原因のひとつと考えられています。
「婚活」を通して自らパートナーを探しに行くという人も一定層存在しますが、その人の適齢期に「婚活」をはじめるのでは遅すぎるという視点から、そのリスクを回避するために「婚育」という活動が広がりを見せつつあります。
麗澤大学では、外国語学部の教授である黒須里美による「婚育」を取り入れた比較文化社会学の授業があります。黒須教授の専攻は人口学と社会学であり、研究テーマは「家族とライフコースの比較研究」および「結婚と家族の歴史人口学的研究」です。歴史人口学の中でも「江戸時代の家族、人口分析」の研究が高く評価され、文部科学省による「平成27年度私立大学戦略的研究基盤形成支援事業」に採択されました。また人口学は人口減少を迎えた現代社会になくてはならない学問ですが、日本では認知度がまだ低く、麗澤大学は長期的・比較的に家族と人口を学べる希少な場と言ってもよいでしょう。
1970年代~80年代頃には「男性は仕事、女性は家を守る」というわかりやすい人生のモデルがありましたが、2000年代にはそれらの画一的な幸せの価値観が多様化しています。しかし明治時代以前は「生きる」という幸せに向け、家の存続のため結婚離婚再婚を繰り返していたと言われ、現在よりも離婚率・再婚率が高かったということも分かっています。家族の在り方を歴史のデータからひもとき、人と人とが結びつき、ともに「生きる」という幸せを手に入れるためにどう生きてきたのか。時代と空間を超えて「生きる力」を学ぶユニークな環境が麗澤大学では提供されているのです。
新しい価値観に出会う大学という場で、結婚と家族をどう考えるか?
理想だけで結婚をとらえず社会契約という現実な側面からも多面的にとらえ、感性がみずみずしい時分から自分の本当の幸せを考えるきっかけをもつ。
これが麗澤大学の学問を通した「婚育」なのです。
【黒須里美教授 プロフィール】
黒須教授は麗澤大学外国語学部を卒業後、米国ワシントン大学大学院で社会学を学びPh.D.(社会学博士号)を取得。その後、独国ベルリン・マックスプランク研究所研究員、米国ハーバード大学ライシャワー研究所を経て、1999年4月より母校、麗澤大学にて教鞭をとる。専門は人口学。日本の歴史人口学の第一人者と言われている。趣味はフラメンコにスノーボード、そして剣道にいたっては4段の腕前。スポーティーな一面も持っている。
【麗澤大学について】
麗澤大学は昭和10年、創立者の廣池千九郎(法学博士)が「道徳科学専攻塾」を現在のキャンパス(千葉県柏市光が丘)に開塾したことから始まります。心豊かな人間性を養い、国際社会に貢献できる人材の育成をめざし、今では大学・高校・中学・幼稚園が開設されています。また留学生の受け入れも積極的に行われており、キャンパスには世界21の国・地域から留学生が集まり、さまざまな言語が飛び交っています。
平成28年3月には廣池千九郎 生誕150年の節目の年となり、様々な記念事業が予定されております。
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