アクセシビリティの社外フェローに、第一人者の植木真氏を招聘
〜すべての人が情報やサービスにアクセス可能である社会の実現に向けて〜
アクセシビリティを取り巻く近年の環境変化として、国内では2016年の「障害を理由とする差別の解消の推進に関する法律」(いわゆる「障害者差別解消法」)(※1)の施行や、2020年の東京五輪・パラリンピック開催に伴う各国からの訪日アスリートや関係者、旅行客の増加により、グローバル規模での日本国内Webサイトへの厳しい視線・指摘の増加などが見られます。
また、人生100年と言われる超高齢化社会への対応や、IoT(Internet of Things)によるデバイスのさらなる多様化に向けた対応が、今後ますます求められます。
※1 参考資料「障害を理由とする差別の解消の推進」(内閣府) http://www8.cao.go.jp/shougai/suishin/sabekai.html
このような背景により、公共団体や自治体はもとより、民間企業にもWebアクセシビリティに対する配慮や対応が求められていくことは避けられません。
また既にグローバルにおいては、先進国での法令化に伴う罰則規定の整備や、それに基づいた提訴事例なども数が急激に増えています。この影響で、米国やカナダなどの企業では、アクセシビリティ対応の選任チームを組織内にもつまでになってきているのが実情です。
コンセントでは、以前よりWebサイト構築・運用業務におけるWebアクセシビリティの対応力を強化しており、社内にてタスクフォース型専任組織を形成し、デザイン会社であるコンセントの強みを活かしたWebアクセシビリティ対応における方針策定の考え方や業務のプロセス、実装・対応方法の検討などを進めてまいりました。また、こうした活動はすでに一定の成果を生み出しており、コンセントでサイト全体のWebアクセシビリティ対応プロジェクトを支援した日本財団公式Webサイトが、公的機関でもまだ事例の少ないPDFや動画の一部のアクセシビリティ確保と向上への取り組みを認められ、2017年度Webグランプリにて浅川賞(※2)を受賞するといった社会的評価も得ています。
※2 Webグランプリ「浅川賞」とは、ご自身に全盲の視覚障害があるIBMフェロー浅川智恵子氏にちなみ、Webアクセシビリティの重要性の広い認知を目指し2010年に創設された、優れたWebアクセシビリティ対応をしているサイトに贈られるものです(「浅川賞」の概要 https://award.wab.ne.jp/eventoutline/index4/)。
アクセシビリティの専門家である植木氏に社外フェローとして参画いただき、アクセシビリティ対応力を強化することで、これまでの活動のさらなる発展と加速を目指します。
<予定している具体例な取り組み>
・Webアクセシビリティの社内対応力強化によるクライアント業務への対応
・新たなデザインサービスの開発
・社外へのWebアクセシビリティの啓発、啓蒙的なイベント活動 他
コンセントは、障害者対応に限った狭義のWebアクセシビリティではなく、年齢、言語、文化、環境、テクノロジーのバリアがない、すべての人が情報やサービスにアクセス可能である社会の実現に向けた「デザイン」としてのアクセシビリティ対応に、今後も引き続き取り組んでまいります。
<社外フェローに就任いただく、株式会社インフォアクシア代表取締役 植木真氏のコメント> 株式会社インフォアクシアでは、主に企業のWebサイトのアクセシビリティに関するコンサルティングや、日本工業規格「JIS X 8341-3」やW3C勧告「WCAG 2.0」などの標準化活動に取り組んでまいりました。 このたび、日本を代表するデザイン会社である株式会社コンセント様の社外フェローに就任することになり、大変光栄に思っております。 近年、海外諸国だけでなく、日本でもアクセシビリティを品質基準の 1つとして位置付けるWebサイトやWebサービスが増えてきました。日本におけるWebアクセシビリティのさらなる向上のために、コンセント様とともにさまざまなソリューションを提供してまいります。 |
<植木氏招聘にあたっての、株式会社コンセント代表取締役社長 長谷川敦士のコメント> このたび、コンセントではアクセシビリティ分野の第一人者であるインフォアクシアの植木真さんをフェローとしてお招きし、これからのコンセントの活動やサービスにおいてコラボレーションしていくこととなりました。コンセントでは、これからのコミュニケーション全般において、アクセシビリティはより重要な論点として社会で議論されていくものと思っています。また、テクノロジーの発達によって、今後はWebだけでなく、より広くアクセシビリティは実現されていかなければなりません。植木さんを迎えることで日本でのアクセシビリティの推進に、より寄与していければと思います。 |
■植木真氏のプロフィール
株式会社インフォアクシア 代表取締役。Web制作会社でディレクターを経験した後、一般企業のWebマスター、Webユーザビリティやアクセシビリティのコンサルタントなどのキャリアを積み重ねて、2004年10月に独立。サイト診断、ユーザビリティテスト、ガイドライン作成、教育・研修などのサービスを通じて、主に企業Webサイトのアクセシビリティ向上をサポートしている。
- ウェブアクセシビリティ基盤委員会(WAIC)委員長(2012年10月~現在)
- JIS X 8341-3 改正原案(JIS X 8341-3:2016)作成委員会 委員長 及び 分科会 主査(2014年度)
- W3C AG (Accessibility Guidelines) ワーキンググループ Invited Expert
- 2015年、公益社団法人 日本アドバタイザーズ協会 Web広告研究会の第3回Webグランプリ「Web人賞」を受賞。
- 2017年、IAAP(International Association of Accessibility Professionals)より「Webアクセシビリティ・プロフェショナル(CPWA)」として日本人で初めて認定される。
株式会社インフォアクシア https://www.infoaxia.co.jp/
■株式会社コンセントについて
株式会社コンセントは、デザインを通じて、組織、人、社会の課題解決を支援する、日本最大規模のデザイン会社です。
1971年の創業以来培ってきた、エディトリアルデザイン、情報アーキテクチャ、ユーザー体験デザイン、サービスデザインなどのデザイン領域の専門的知見やアプローチと、HCD-Net認定専門家も多数在籍する人間中心設計(HCD)プロセスを活用し、企業などの組織を対象に、広報やマーケティング、ブランディングにおける組織コミュニケーションやクリエイティブ開発、事業開発・組織開発へのデザイン思考の導入などの幅広い分野で支援をしています。
株式会社コンセント https://www.concentinc.jp/
■本ニュースリリースに関するお問い合わせ 株式会社コンセント PR division 岩楯 ユカ(いわだて・ゆか)、河内 尚子(かわち・なおこ) TEL : 03-5725-8201 E-mail:mktg@concentinc.jp |
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