量子コンピュータの活用を目指した共同研究契約をJXTGホールディングスと締結
量⼦コンピュータのアルゴリズムとアプリケーション開発を⾏う株式会社 QunaSys(本社:東京都⽂京区、代表取締役:楊 天任、以下 QunaSys)は、この度JXTGホールディングス株式会社(本社:東京都千代⽥区、代表取締役社⻑:杉森 務、以下 JXTG ホールディングス)と共同研究に関する契約を締結し、量⼦コンピュータ活⽤研究を開始したことを発表します。
■ 本共同研究について
本共同研究では、実用的なサイズと精度の量子コンピュータの開発が進んでいることを見越し、QunaSysが持つ量子コンピュータと量子アルゴリズムに関する最先端の知見及び高度な実装力と、JXTGホールディングスが手がけるエネルギー、石油・天然ガス開発、金属等の幅広い事業における知見を活かし、材料開発、最適化、機械学習など量子コンピュータの具体的な活用方法について研究・開発いたします。
QunaSysは既に、JXTGグループアクセラレータープログラムを通して、量子コンピュータを利用した反応経路探索に取り組み、量子コンピュータの性能をさらに引き出す新規手法 (https://qunasys.com/news/2019/5/14) を開発致しました(特許出願中)。
今後の開発にあたっては、QunaSysが管理する高速な量子コンピュータのシミュレータであるオープンソースソフトウェアQulacs (https://github.com/qulacs/qulacs) の他、クラウドで公開されている小規模な量子コンピュータの実機を用います。
■ 量子コンピュータについて
量子コンピュータは、現在のコンピュータとは全く異なる原理で動き、スーパーコンピュータを用いても現実的な時間で解けない複雑ないくつかの問題を高速に解くことが可能であると証明されています。1980年代に提案されて以降量子コンピュータは長らく”夢の技術”とされてきましたが、近年その実現が急速に現実味を帯びてきており、世界各国で熾烈な開発競争が繰り広げられています。詳しくは、弊社が運営するQmediaの記事”量子コンピュータの現在とこれから (https://www.qmedia.jp/nisq-era-john-preskill/) "をご覧ください。
この数年で実現されると考えられている量子コンピュータはNISQデバイスと呼ばれ、誤り訂正機能がないこと・サイズが中程度(数百量子ビット程度)であることが特徴です。NISQデバイスは、現在の古典コンピュータよりも高速であること(量子加速)が厳密には証明されていないものの、量子化学計算や機械学習などいくつかの分野での応用が期待されています。
■ JXTGホールディングスについて
JXTGグループは、中核事業として、エネルギー事業、石油・天然ガス開発事業、金属事業を持つ企業グループです。JXTGホールディングスは、グループ理念の実現に向け、社会・経済の発展と持続可能で活力ある未来づくりに貢献するために、基幹事業の強化・イノベーションの推進・グローバルな事業展開を図ります。詳細情報については、ホームページ (https://www.hd.jxtg-group.co.jp/) をご覧ください。
■ 株式会社QunaSysについて
株式会社QunaSysは量子コンピュータのアルゴリズムとアプリケーション開発を行っています。量子コンピュータの新しい使い方・アルゴリズムを提案発表している他、量子コンピュータを活用するツールの開発を行っております。詳細情報については、ホームページ(https://qunasys.com/)をご覧ください。また、量子技術に関するメディアQmedia (https://www.qmedia.jp/) の運営や無料の量子コンピュータ勉強教材Quantum Native Dojo(https://dojo.qulacs.org)を公開しております。
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