BNCT用ホウ素薬剤の製造販売承認申請のお知らせ
BNCT(Boron Neutron Capture Therapy、ホウ素中性子捕捉療法)
ステラファーマ株式会社(本社:大阪市中央区、代表取締役社長:浅野智之、以下当社)は、この度、ホウ素中性子捕捉療法(以下BNCT(補足※1))用ホウ素薬剤(一般名:ボロファラン(10B)、開発コード:SPM-011、以下本剤)の製造販売承認申請を行いましたのでお知らせいたします。
本剤は、当社設立以降手がけてきた初めての開発品目であり、同製剤の開発においては、親会社であるステラケミファ株式会社(本社:大阪市中央区、代表取締役会長:深田純子)が国内で唯一保有するホウ素同位体濃縮技術(補足※2)を基盤技術として、大阪府立大学(所在地:堺市中区、学長:辰巳砂昌弘)、国立研究開発法人日本医療研究開発機構(所在地:東京都千代田区、理事長:末松誠)などの支援を受けながら、産学官連携で開発を進めてまいりました。また、2017年4月には、厚生労働省より「先駆け審査指定制度」の対象品目に指定されました。
本申請は、頭頸部癌(補足※3)(切除不能な局所再発頭頸部癌及び切除不能な進行頭頸部非扁平上皮癌)患者を対象とした国内第II相試験(補足※4)の結果に基づいて行いました。なお、本剤は、いずれの国・地域においても未承認であり、本申請は、世界に先駆けて日本で初めて承認申請を行うものです。
当社は、BNCTの開発にあたって様々な関係者の皆様のご尽力を賜り、医薬品の製造販売承認申請というBNCTの実用化に向けた重要な一歩を踏み出すことができたと考えております。当社は、がんで苦しむ方達へ新たな希望を届けるべく、関係者の皆様とともにBNCTの早期実用化に向けて引き続き努力してまいります。
補足情報
※1 ホウ素中性子捕捉療法について
ホウ素中性子捕捉療法(Boron Neutron Capture Therapy; BNCT)とは、放射線治療の一種であり、新しいがんの治療方法です。患者さんにホウ素薬剤を投与することで、ホウ素(10B)ががん細胞に集まります。その後、患部に体外から中性子線を照射します。照射する中性子線は、非常にエネルギーが小さく、人体への影響はほとんどありませんが、ホウ素(10B)とぶつかると核反応を起こし、放射線(アルファ線と7Li核)が発生します。BNCTは、この放射線によってがん細胞を破壊する治療法です。
※2 ホウ素の同位体濃縮技術について
自然界に存在するホウ素は質量数10 の10B と質量数11 の11B が安定に存在し、10B は、約20%しか含まれていません。BNCT でがん細胞を破壊するために利用する中性子による核分裂反応は、10Bのみが起こす反応であり、11B では、この反応は起こりません。ホウ素の同位体濃縮技術は、この10Bのみを高濃度に分離・濃縮するものであり、国内ではステラケミファ株式会社のみが保有しているBNCTに不可欠な技術です。
※3 頭頸部癌について
頭頸部癌とは、脳の下側の顔面から鎖骨までの範囲にできる癌であり、発生する部位の種類が多く、部位によって発生原因、治療法、予後がそれぞれ異なります。また、頭頸部には私たちが日常生活に必要な器官が集中しており(鼻、口、耳、あご、喉など)、機能を温存できる治療法の確立が求められています。
※4 国内第II相試験について
切除不能な局所再発頭頸部扁平上皮癌又は切除不能な頭頸部非扁平上皮癌患者21例を対象に、BNCT施行90日後の腫瘍縮小効果(奏効率)を主要評価項目として国内第II相臨床試験を実施いたしました。本試験は、BNCT用加速器を開発した住友重機械工業株式会社(本社:東京都品川区、社長:下村真司)と共同で国内2施設にて実施いたしました。
ステラファーマ株式会社について
ステラファーマは、「ひとりのかけがえのない命のために」それぞれの使命を実行することを行動指針の基盤とし、「世界の医療に新しい光を照らす」ことを経営目標の策定方針として企業理念に掲げています。
この企業理念を実現するため、設立当初より、難治性の癌に対する新たな治療法としてBNCTの実用化に取り組んでおり、医薬品の開発を通じて、がん患者へ新たな医療の選択肢を提供することを経営の基本方針に、革新的な医薬品を開発し、提供することで豊かな社会づくりに貢献するという使命を持って取り組んでいます。
詳細はホームページをご参照ください。https://stella-pharma.co.jp/
◆ BNCT 用ホウ素薬剤は、国立研究開発法人日本医療研究開発機構 (AMED)の研究成果最適展開支援プログラム(AMED・A-STEP) 委託開発(採択課題名:「ホウ素中性子捕捉療法に用いるホウ素薬剤」) の支援を受けています。
<注意事項>
本文書に記載されている医薬品に関する情報は、経営情報の開示を目的とするものであり、宣伝又は広告を目的とするものではありません。
本剤は、当社設立以降手がけてきた初めての開発品目であり、同製剤の開発においては、親会社であるステラケミファ株式会社(本社:大阪市中央区、代表取締役会長:深田純子)が国内で唯一保有するホウ素同位体濃縮技術(補足※2)を基盤技術として、大阪府立大学(所在地:堺市中区、学長:辰巳砂昌弘)、国立研究開発法人日本医療研究開発機構(所在地:東京都千代田区、理事長:末松誠)などの支援を受けながら、産学官連携で開発を進めてまいりました。また、2017年4月には、厚生労働省より「先駆け審査指定制度」の対象品目に指定されました。
本申請は、頭頸部癌(補足※3)(切除不能な局所再発頭頸部癌及び切除不能な進行頭頸部非扁平上皮癌)患者を対象とした国内第II相試験(補足※4)の結果に基づいて行いました。なお、本剤は、いずれの国・地域においても未承認であり、本申請は、世界に先駆けて日本で初めて承認申請を行うものです。
当社は、BNCTの開発にあたって様々な関係者の皆様のご尽力を賜り、医薬品の製造販売承認申請というBNCTの実用化に向けた重要な一歩を踏み出すことができたと考えております。当社は、がんで苦しむ方達へ新たな希望を届けるべく、関係者の皆様とともにBNCTの早期実用化に向けて引き続き努力してまいります。
補足情報
※1 ホウ素中性子捕捉療法について
ホウ素中性子捕捉療法(Boron Neutron Capture Therapy; BNCT)とは、放射線治療の一種であり、新しいがんの治療方法です。患者さんにホウ素薬剤を投与することで、ホウ素(10B)ががん細胞に集まります。その後、患部に体外から中性子線を照射します。照射する中性子線は、非常にエネルギーが小さく、人体への影響はほとんどありませんが、ホウ素(10B)とぶつかると核反応を起こし、放射線(アルファ線と7Li核)が発生します。BNCTは、この放射線によってがん細胞を破壊する治療法です。
※2 ホウ素の同位体濃縮技術について
自然界に存在するホウ素は質量数10 の10B と質量数11 の11B が安定に存在し、10B は、約20%しか含まれていません。BNCT でがん細胞を破壊するために利用する中性子による核分裂反応は、10Bのみが起こす反応であり、11B では、この反応は起こりません。ホウ素の同位体濃縮技術は、この10Bのみを高濃度に分離・濃縮するものであり、国内ではステラケミファ株式会社のみが保有しているBNCTに不可欠な技術です。
※3 頭頸部癌について
頭頸部癌とは、脳の下側の顔面から鎖骨までの範囲にできる癌であり、発生する部位の種類が多く、部位によって発生原因、治療法、予後がそれぞれ異なります。また、頭頸部には私たちが日常生活に必要な器官が集中しており(鼻、口、耳、あご、喉など)、機能を温存できる治療法の確立が求められています。
※4 国内第II相試験について
切除不能な局所再発頭頸部扁平上皮癌又は切除不能な頭頸部非扁平上皮癌患者21例を対象に、BNCT施行90日後の腫瘍縮小効果(奏効率)を主要評価項目として国内第II相臨床試験を実施いたしました。本試験は、BNCT用加速器を開発した住友重機械工業株式会社(本社:東京都品川区、社長:下村真司)と共同で国内2施設にて実施いたしました。
ステラファーマ株式会社について
ステラファーマは、「ひとりのかけがえのない命のために」それぞれの使命を実行することを行動指針の基盤とし、「世界の医療に新しい光を照らす」ことを経営目標の策定方針として企業理念に掲げています。
この企業理念を実現するため、設立当初より、難治性の癌に対する新たな治療法としてBNCTの実用化に取り組んでおり、医薬品の開発を通じて、がん患者へ新たな医療の選択肢を提供することを経営の基本方針に、革新的な医薬品を開発し、提供することで豊かな社会づくりに貢献するという使命を持って取り組んでいます。
詳細はホームページをご参照ください。https://stella-pharma.co.jp/
◆ BNCT 用ホウ素薬剤は、国立研究開発法人日本医療研究開発機構 (AMED)の研究成果最適展開支援プログラム(AMED・A-STEP) 委託開発(採択課題名:「ホウ素中性子捕捉療法に用いるホウ素薬剤」) の支援を受けています。
<注意事項>
本文書に記載されている医薬品に関する情報は、経営情報の開示を目的とするものであり、宣伝又は広告を目的とするものではありません。
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