Vistex、自動車業界など製造業向けに幅広く展開可能なBOM・コモディティの価格変動に対応する価格決定ソリューションを発表

ヴィステックスジャパン

 


SAP Solution Extensions Partner (SolEx) の1社であるグローバルソフトウェアカンパニーのVistex Inc.,(本社:米国イリノイ州シカゴ 以下、Vistex)は、企業の価格政策に関わるプロセスの自動化と可視化を実現する価格決定ソリューションとしてBOMプライシングとコモディティ・プライシングを発表しました。これにより、多段階の階層で部品が構成されるBOM (Bill Of Materials) 1)を有する製品の価格管理や、コモディティ(原材料)の価格変動の影響を受けて複雑化する価格計算を効率化することが可能となります。また、ERPシステム上の様々なデータにアクセスすることで、リアルタイムな情報に基づくより正確性の高いプライスウォーターフォール分析2)を実現します。

製造業における価格政策プロセスにおいて、価格管理が深い階層で行われておらず、さらには市況情報を反映した価格情報に変更されていないことで、リアルタイムな収益管理やコスト分析が難しくなることがあります。それにより、例えば調達部門が契約単価を結びなおす際のサプライヤーとの交渉が後手に回ってしまう等の課題が挙げられます。特に自動車業界の場合、価格変更の対象となる部品数は補給部品まで含めると数百万点以上にのぼることがあり、それら膨大な部品をリアルタイムかつ適切に管理し、戦略的に価格決定を行っていくことは困難を究めます。このような課題に対してVistexのBOMプライシングとコモディティ・プライシングでは、完成車の構成部品に加えて補給部品に至るまでのプライスメンテナンスの可視化と自動化を進めるとともに、価格情報のリアルタイム性や正確性を高めます。

Vistexは既にDMp(Vistex Data Maintenance Pricing)という価格管理向けのモジュールを展開しています。DMpを活用することで、企業は価格データの登録や更新作業を容易かつ一括で実施することができ、データのアップロード/ダウンロード機能等によりメンテナンス性を高めることができます。また、価格決定ポリシーの割り当てや承認プロセスを通じてガバナンスを向上させることができます。今回発表されたBOMプライシングおよびコモディティ・プライシングはこのDMpをさらに高度化するモジュールとなります。

自動車部品の場合、一つの親部品が、数十個、数百個の子部品、孫部品で構成される複雑な部品であることがよくあります。子部品、孫部品のどれか一つにでも価格の変更があった場合には、膨大な変更作業を要します。BOMプライシングは、多段階構造の製品の価格管理を最適化します。SAPシステム上のマスタデータから同期したものだけではなく、独自に詳細情報を加えたものも含む複数のBOM情報を保持し、さらに複数の親部品に紐づけをすることができるため、ひとつの子部品、孫部品の情報に変更があった場合、関連するすべての親部品に展開して一括変更ができるようになります。

また、部品構成の詳細を多角的に表示することも可能です。ある親部品を軸として、親部品と構成するすべての子部品、孫部品を俯瞰で閲覧するほか、対象の部品が使われている製品を一覧で確認することができます。展開表示はトップダウンやボトムアップのいずれも可能となり、高い柔軟性と可視性を備えています。

一方、コモディティ・プライシングはコモディティ(原材料)価格の変動に対応します。石油から精製されるナフサや、アルミニウムなど、原材料の市場価格の変動は、完成品の価格決定に大きな影響を与えます。特定価格での取引後に価格の変更があった際、企業側では成立済みの大量の取引情報を、一つ一つ後から修正する必要がありますが、コモディティ・プライシングを利用すれば、新たな価格に対応して再計算された総価格を、PO (注文書、購買指示書) に対して即時、一括で反映させることが可能です。

その他、ICISやS&P グローバル・プラッツなどのインデックス価格との情報連携にも対応しており、最新のコモディティ価格を自動的に反映させることも可能です。これにより、定期的な更新作業における効率化と、最新の市況情報を反映した価格シミュレーションを容易に実行することができます。

このような独自かつ効果的なソリューションが高く評価されてきた背景もあり、Vistexは2020年1月8-9日にシンガポールにおいて開催されたFKOM2020 3)(SAP Field Kick-Off Meeting 2020) において、APJ (アジア太平洋および日本) 地域における「SAP APJ AWARD for Partner Excellence 2020 for SAP S/4HANA®」の受賞を果たしました。これはSAP 社の優秀なパートナーとして、Vistexの優れたビジネス実績と高い貢献度を認められ表彰されたものです。

SAPジャパン株式会社 インダストリーバリューエンジニアリング事業統括本部自動車産業インダストリープリンシパルである山﨑 秀一氏は、価格管理のデジタル化について以下のように述べています。
「自動車産業は 100 年に一度の大変革期に直面し、各社は収益改善に向けたさまざまなデジタルトランスフォーメーションを始めています。BOMプライシングやコモディティ・プライシングへの取り組み以外には、アフターセールスにおける補給部品の収益改善への取り組みがあります。補給部品の価格改定には、改訂対象部品の取捨選択、適正価格の検討、価格承認、価格更新、販社やディーラーへの新価格情報の展開などの業務があります。Vistexを活用することで膨大な数の補給部品の価格改訂処理時間が短縮され、適切なタイミングでの価格改訂が実行可能となり、さらにシミュレーション機能により補給部品ごとに適正価格が決定されることで、その結果、アフターセールスにおける収益改善が期待できます。」

1)    BOM(Bills of materials):主に製造業などで用いられる部品表の一形態。製品を組み立てる際の部品一覧および製品の階層構造を表す。
2)    プライスウォーターフォール分析:実際に市場で取引される時のプライシングプロセスと利益を、項目ごとに要素分解して管理する手法。
3)    SAPのAPJ(アジア、オーストラリア、日本)地域におけるキックオフミーティング。APJ地域のSAP社員および主要パートナー合わせて3,000名以上が参加し、SAP社の戦略などを共有するイベント。2020年は45社のパートナーが参加。

※SAP、記載されているすべてのSAP製品およびサービス名はドイツにあるSAP SEやその他世界各国における登録商標または商標です。

■ Vistexについて
・本社:イリノイ州シカゴ
・従業員数:1,500名
・特徴:Vistexは世界で1,200社以上の金融・公共を除くあらゆる業界のお客様に導入いただいている販売施策管理の最適化ソリューションです。グローバルでトップクラスのSAP Solution Extension PartnerであるVistexモジュールは、SAP ERPおよびSAP S/4HANA環境を活用するとともに、SAPによってテスト・検証・ライセンス化・サポートされています。Vistex Japan合同会社は、米国のVistex Inc.の日本法人です。

※日本でのVistexの導入や技術的な質問に関しては、お問い合わせ窓口( https://www.vistex.com/ja/about-us/ または info.japan@vistex.com )にて承っています。

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会社概要

Vistex Japan合同会社

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URL
https://www.vistex.com/ja/
業種
情報通信
本社所在地
東京都港区西新橋1丁目15番4号 銀全西新橋ビル4階
電話番号
03-4589-5315
代表者名
永塚岳大
上場
未上場
資本金
3500万円
設立
2017年10月