WASSHA、シリーズBラウンド総額約10億円となる資金調達を完了
ダイキン、ヤマハ発動機、Mistletoeなどから新たに出資を受け既存事業および物流サービスなどの新規事業のアフリカ域内での他国展開を加速
アフリカ最大の小売店プラットフォーム構築を目指すWASSHA(ワッシャ)株式会社(本社:東京都文京区、代表取締役CEO:秋田 智司、以下WASSHA)は、新規投資家として、ダイキン工業株式会社(本社:大阪府大阪市、代表取締役社長 兼 CEO:十河 政則)、ヤマハ発動機株式会社(本社:静岡県磐田市、代表取締役社長:日髙 祥博)、Mistletoe Japan合同会社(本社:石川県金沢市、ファウンダー:孫 泰蔵)、みずほキャピタル株式会社(本社:東京都千代田区、代表取締役社長:大町 祐輔)が運営するファンド、既存投資家として、東京大学エッジキャピタル(本社:東京都文京区、代表取締役社長・マネージングパートナー:郷治 友孝)が運営するファンド、丸紅株式会社(本社:東京都中央区、代表取締役社長:柿木 真澄)、計6社を引受先とする第三者割当増資を実施し、2019年11月7日に、シリーズBラウンドとなる総額10.1億円の資金調達を完了いたしましたのでお知らせいたします。今回の調達を含めた2014年2月からの累計調達額は約24億円となります。
WASSHAは、ビジネスを通じて社会課題を解決し人々をエンパワーする「Power to the people」をミッションに掲げ、2013年の創業以来、アフリカで事業を展開しています。
アフリカ市場では、急速な人口増加を背景に世界各国のスタートアップが多数参入し、最先端のテクノロジーの活用と革新的なビジネスにより、従来の先進国の発展プロセスを飛び越えたリープフロッグ型の発展が起きており、急速な成長を続けています。
この成長著しいアフリカ市場において、WASSHAは現地の購買行動の起点である小売店(以下キオスク)を活用したプラットフォーム事業に取り組んでいます。最初にローンチした未電化地域向けの電力サービス事業(Energy as a Service事業、以下EaaS事業)では、東アフリカのタンザニアにて、約1,300店舗(2019年10月末時点)のキオスクを介し、自社開発した太陽光充電式のLEDランタンを、所得の安定しない一般消費者にレンタルしています。
レンタルに特化して開発されたLEDランタンは、電源スイッチがAndroidアプリによって制御されており、現地で普及する電子マネーの送金サービス「モバイルマネー」で利用料金をプリペイドした場合にのみ1泊分だけ利用できる仕組みを構築し、2019年10月末時点で、1日あたりのレンタル回数が3万回を超えるサービスに成長しております。また、キオスクの与信判断を自動化するアプリを開発、契約時に活用することにより、選定の効率化が可能となり、2019年内には、提携キオスク数が2,000店舗にまで拡大する見込みです。また、関西電力との業務提携(2019年8月発表)により、2022年までに10,000店舗導入を達成する予定です。
この度、合計6社の既存株主および新規引受先を通し、資金調達を実施しました。事業会社各社との間では、キオスクのプラットフォームを活用した各種新規事業の検討を進めていきます。本出資は、ダイキン工業株式会社のCVC第1号案件であり、今後は事業面でも連携しアフリカ市場向けの新規事業開発を共同で進めていきます。また、ヤマハ発動機株式会社との間では物流ビジネスの共同検討が、Mistletoe Japan合同会社との間では他の投資先企業と連携したキオスク活用事業の検討がそれぞれ始まっています。既存株主である丸紅株式会社との間でも、キオスクの利用者向けの事業検討を引き続き進めていく予定です。
なお、今回調達した資金は、自社主導の新規事業への投資や、既存事業のアフリカ域内での他国展開の費用に充当します。また、IPOを視野に入れた人材獲得、組織強化への費用にも充てる予定です。
WASSHAは、「Power to the people」のミッションのもと、国内外の様々な企業との連携を図りながらアフリカ最大の小売店プラットフォームを構築し、プラットフォームを活用した新たな事業の創出に取り組んでまいります。また、アフリカ市場での事業展開を通し、現地における社会課題解決を目指します。
【WASSHA株式会社 代表取締役CEO秋田 智司のコメント】
当社は創業以来、キオスクのプラットフォーム化を進め、本プラットフォームを活用した東アフリカでのEaaS事業の展開に取り組んで参りました。2015年以降はタンザニアに注力し、4年間で現地メンバー130名を採用し、提携キオスク1,300店舗以上となるタンザニア国内では最大の小売店プラットフォームを保有する企業となりました。
シリーズBとなる本ラウンドでは、既存・新規を含む多数の投資家の方々に資本参加頂けることになりました。今回ご参画頂く投資家の皆様には、当社事業および当社との協業が、アフリカの人々が日々直面する課題の解決に繋がり、まだ誰も見た事のない社会変革の契機になりえる事、また、アフリカ市場で日本企業の存在感を高めるために必要な事業となるという点に共感頂き、投資を決定頂きました。
日本ではまだ成功事例がない、アフリカ市場でのスタートアップビジネスへの出資は、投資家の皆様にとって容易な決断ではなかったことと思います。皆様との議論を通じて、事業上の気付きを得るとともに、IPOを目指す上で不可欠なマーケットニーズについて学ぶ貴重な機会を得ることができました。ご縁を頂いた全ての投資家の皆様に、改めて、御礼を申し上げます。
なお、今回調達した資金は、新規サービスの開発と既存事業の他国への拡大、組織を強化する人材獲得、現地人材の育成強化に投資し、事業の更なる成長とミッションの実現に全力を尽くして参ります。
【 シリーズBラウンド第三者割当増資の引受先 】(五十音順)
ダイキン工業株式会社 テクノロジー・イノベーションセンター 副センター長(兼)CVC室長 三谷 太郎 様
当社は、外部の技術や知見と自社の事業基盤を結び付け、新たな価値を創出する「協創」に積極的に取り組んでいます。このたび、世界中のスタートアップ企業との協業推進を目的にCVCを設立し、第1号案件としてWASSHAへの出資を決めました。両社の強固なパートナーシップの下に、WASSHAの築くプラットフォームと、当社の空調製品や人材育成ノウハウを掛け合わせ、アフリカ社会に貢献できる新たなビジネスモデルの構築に挑戦します。
東京大学エッジキャピタル 代表取締役社長・マネージングパートナー 郷治 友孝 様
アフリカの未電化地域で人々に電気を届ける事業を行いたいとおっしゃる秋田さんの夢を初めて伺ったのは、2013年のことでした。確証もない中、最初の投資家としてこれまで支援を継続させて頂いて参りましたところ、このたび、数々の事業会社、商社、投資家の皆様にご一緒に投資支援を頂くこととなり、深く感謝申し上げます。また、ここまで本事業を発展させて来られたWASSHAの皆様のご尽力に心より敬意を表します。WASSHAは今後ますますアフリカの人々の生活を豊かにする事業を展開していかれることと確信しています。
丸紅株式会社 電力本部海外電力プロジェクト第四部第二チーム 津崎 優 様
丸紅は、2018年よりいち早くWASSHA社に出資参画しており、主要株主の一社として、引き続き丸紅の重層的且つグローバルな事業ネットワークを提供することを通じて、WASSHA社の更なる成長、新規事業の創出並びにタンザニア国内外への進出の実現に貢献していきます。
みずほキャピタル株式会社 投資第3部 天野 朋之 様
WASSHAは、日本発のアフリカ市場におけるスタートアップ企業として大変注目されている中、この度株主として参画させて頂くこととなり大変嬉しく思っています。今回の資金調達を機に、アフリカ市場での一層の飛躍を期待しておりますし、弊社としても全力でサポートしていきます。
Mistletoe Japan 合同会社 founder 孫 泰蔵 様
WASSHAは長年、アフリカの未電化地域という厳しい環境で地道にチャレンジを続けてきました。その結果の1つとして、人々が学ぶ時間を得られるようになり生活の質を劇的に向上させています。これだけでも大変素晴らしい取り組みですが、あらたに自律分散型のインフラシステム構築にチャレンジしています。これは未電化地域に暮らす人々の生活を向上にとどまらず、全く新たな都市計画のあり方を提示する大きな価値のあるチャレンジだと私たちは考えています。私たちも今後、そのチャレンジを共にできることを心から楽しみにしています。
ヤマハ発動機株式会社 上席執行役員 先進技術本部長 藤田 宏昭 様
当社は1960年代からアフリカ市場の開拓と社会課題の解決を目的として、二輪車、船外機、ボート、発電機、小型浄水装置などの販売・サービス、技術指導などを重ねてきました。本出資を通じ、アフリカの社会課題解決と持続可能な成長に向けた現地雇用創出、および両社の事業拡大につながることを期待します。
【会社概要】
代表者 :代表取締役CEO 秋田智司
本社所在地:東京都文京区本郷7丁目3-1 東京大学アントレプレナープラザ305号室
設立 :2013年11月28日
資本金 :20億1350万円(資本準備金含む)
事業内容 :キオスクのネットワークを活用したプラットフォーム事業
EaaS:IoTテクノロジーを活用した未電化地域への電力サービスの提供
URL :https://wassha.com/
WASSHAは、東アフリカに位置するタンザニアにおいて、小規模な小売店(以下キオスク)と提携し、所得の安定しない一般消費者に特化した電力サービスとして、太陽光充電式のLEDランタンを、一日単位でレンタルするサービスを提供しております。
2015年の事業開始以来、サービスは順調に拡大し、提携キオスク数は2019年10月に1,300店舗を突破、1日約3万回レンタルされています。
ビジネスモデルも確立し、ユニットエコノミクスも健全化したことで拡大フェーズに入り、関西電力との業務提携を通じて2022年までにタンザニア国内で累計10,000店舗のキオスクへの導入が決定しています。10,000店舗の小売店ネットワーク構築が実現すれば、東アフリカ地域では最大規模となります。
世界で唯一の低所得層向け電力サービス(EaaS)事業
アフリカ地域では域内全人口の約半数、6億人が全く電力にアクセスできない生活を送っています。広い国土に人口が点在し人口密度が低いため、送配電線の延伸による通常の電化アプローチが機能せず、電化の進展よりも未電化地域での人口増加のペースが上回っており、アフリカ地域でだけ未電化人口が増え続けています。多数の企業が未電化地域に住む中所得層をターゲットとしたSHS(Solar Home System)の販売事業を展開していますが、未電化地域の大多数を占める低所得層を対象としたサービスはこれまで存在しませんでした。
WASSHAは中国深圳のメーカーと連携して低コスト・高耐久・太陽光充電式のLEDランタンを開発し、現地で普及するモバイルマネー(携帯電話を介した送金システム)を活用して利用料金を事前に支払った場合にのみ一日単位でランタンをレンタルできる管理ツール(Androidアプリケーションと、Webダッシュボード)を開発し、未電化地域の個人経営キオスクのオーナーと提携し、サービスを提供しています。
現状、未電化地域の低所得層を対象にサービスを提供している企業は世界的にもWASSHAのみであり、他に類を見ない、以下3つの特徴を備えています。
広範なローカルネットワーク:1,300店舗(2019年10月末時点)、今後も増加する小売店のローカルネットワークを構築するノウハウを持っています。新規開拓するのみならず、サービス開始以降、日々の業務を正確に管理しながら業務クオリティを担保しています。
現地人員のオペレーションエクセレンス:2019年10月末時点で130名超の現地スタッフが日々の業務を正確に効率的に実施し、それを管理する組織体制・人材育成手法を有しています。
テクノロジーを活用した「信用創造」:開発途上地域で事業展開を行う際は「提携キオスクが想定通りプロモーションを実施してくれるか」等、日本での事業と比較にならない不確実性のコントロールが必要になります。WASSHAは営業支援や在庫管理など業務を効率化するソフトウェア/アプリケーションを開発・展開することにより、従業員・提携店舗・エンドユーザーを信用できる状況を作り出しています
上記強みを駆使し、タンザニアで構築した本事業を他のサブサハラアフリカ地域の国々に展開し、2020年中に複数か国での事業展開ができる体制を構築します。
キオスクネットワークを活用した新規事業の展開
WASSHAのエンドユーザーであるアフリカの低所得者層は、電力アクセスだけでなく日々様々な課題を抱えており、これらの課題解決ニーズは大きなビジネスチャンスになると考えています。キオスクのネットワークを活用し、投資家各社と連携し、AgriTech、FinTech、物流などの様々なサービスを開発して参ります。
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