リム・アドバイザーズ、ニチイ学館に対しTOB期間延長と公開討論を求める新たな書簡を送付
LIM Advisors Demands NichiiGakkan to “Extend or Explain” Tender Offer Process
和2年6月16日
報道関係者各位
リム・アドバイザーズ、ニチイ学館に対しTOB期間延長と公開討論を求める新たな書簡を送付
在香港の投資会社リム・アドバイザーズ・リミテッド(「リム・アドバイザーズ」)は、株式会社ニチイ学館(「ニチイ学館」)の株主であるファンドを代理して、ニチイ学館の取締役会と特別委員会に書簡を送り、①6月3日に送った書簡の返事に失望した旨を伝え、②取締役会には公開買付期間の延長を要求するよう求め、③公開討論を提案しました。公開討論は、2020年5月8日に発表した「MBOの実施及び応募の推奨に関するお知らせ」 と株式会社BCJ-44によるニチイ学館の全普通株式に対する1株当たり1,500円の価格での公開買付けに関連したガバナンス・プロセスについてニチイ学館が説明する好機となります。
質問状は以下の通りです。
6月3日送った手紙の概要はこちらで確認できます(https://www.limadvisors.com/press-release)
***
2020年6月15日
日本国東京都千代田区神田駿河台2丁目9番地
株式会社ニチイ学館
株式会社ニチイ学館の取締役会(「取締役会」)及び2020年3月10日に設置され取締役会に助言を行う特別委員会(「特別委員会」)
各位
我々が助言又は管理している、株式会社ニチイ学館(「ニチイ学館」)の株主であるファンド(以下総称して「LIM Advisors」又は「当社」といいます。)を代理して、貴殿に本書簡を送らせて頂く次第です。本書簡において別段の定義のない限り、本書簡中の用語は、ニチイ学館が2020年5月8日に発表した「MBOの実施及び応募の推奨に関するお知らせ」[1](「本通知」)において付された意味を有するものとします。
誠に遺憾ながら、6月3日付で送らせて頂いた書簡(「質問状」)にてお願いさせて頂いた面談は、まだ実現しておりません。ニチイ学館の投資家広報(「IR」)チームは、書簡の末尾に記された幾つかの質問に答えて下さいましたが、本通知に書かれている内容を繰り返されだけ、と当社は思っております。蓋し、取引の公正性に対して抱いている株主の懸念にはこたえておりませんし、同取引に関連して、買手グループが取締役会を支配しているのではないか、という疑念を払拭しておりません。取締役会による本公開買付けの承認と応募推奨を取り巻くガバナンス・プロセスが十分機能していたのか――。残念ながら、ニチイ学館株主としての当社は、強い懸念を引き続き覚えております。
ソーシャル・ディスタンシングが求められ、緊急事態宣言下での未曽有の事態にあった5月8日に、公開買付けが発表されました。当時は、誰もが「リモート(隔離した状態)」で(自宅)勤務せざるを得ない状況でした。同日のIR電話会議には限られたアナリストや記者が招待されたと認識しておりますが、東京証券取引所で開示した直後に急いで開催されたようです。当社が知る限り、IR会議の中身は開示されておりません。取引に関する有意義な質問をするのには限られた機会でしたし、電話の時間も短かったと理解しております。
上述した事項に加えて、質問状に掲げた企業統治に関する深刻な懸念を受けて、当社は公開買付期間の延長を求めます。問題点をじっくりと考える時間を少数株主に与えるためです。日本の経済産業省の「公正なM&Aの在り方に関する指針」[2](「本指針」)に従って、取引に関連する企業統治のプロセスが公正と本当に信じていらっしゃるならば、当社との公開討論(「公開討論」)を提案します。記者、アナリスト、機関投資家の前で、(プロセスの)合理性や決定に関して説明して下さい。参加者は意見を開陳し、質問もできます。公開討論は日本社会全体に加えて、市場に参加する世界中の人が、あらゆる角度から論点を知ることができます。新型コロナウイルス下の経済活動に関連して、東京は第2フェーズに入りましたが、日本語を用い、双方が合意できる場所にて、場合によってはオンラインで、公開討論を共同開催しましょう。公開討論は「アベノミクス」と公正な開示の精神を反映し、全ての利害関係者、特に株主の利益に資するところです。ニチイ学館が現在の条件で非公開化するがゆえに支払う犠牲の本質は何か、マネジメント・バイアウト(「MBO」)に光を当てた本指針がなぜ完全に無視されたのか――を株主は知りたいでしょう。もう一度、本指針を引用させて頂きます。「MBOや支配株主による従属会社の買収が公正に行われることは、我が国資本市場に対する国内外からの信頼を確保する上で極めて重要である」
質問状で述べたように、買手グループ(創設者の親族、代表取締役社長及びベインキャピタルなど)と長い間務めている経営陣で取締役会の大半が占めており、提案されたマネジメント・バイアウトには利益相反が内在します。少数株主のために公正な結果を担保すべく、下記の通り、当社は再度お願い申し上げます。
· 公開買付期間の延長を要求する
· 買収の条件を変更し、マジョリティ・オブ・マイノリティ条件に設定するように要求する
· 助言を提供し、かつ、フェアネス・オピニオンを述べるため、特別委員会が独自の財務及び法務アドバイザーを採用することを認めること
· デロイトの評価の背景にある前提条件を見直すこと、特に、合理的な組織再編の前提を考慮に入れるため、経営陣の予測について見直しを求める
· 当社が合理的かつ公正だと計算した1株当たり2,400円を考慮し、提示価格について、より公正な価格を交渉する
延長されるか、説明されるか――です。もし、プロセスが公正で、買付価格も公正だと信じ続けていらっしゃるのなら、ともに公開討論の壇上に上がりましょう。取材記者も日本社会も上述した問題点を多面的にとらえることができます。
何卒ご検討を。
リム・アドバイザーズより
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リム・アドバイザーズ(https://www.limadvisors.com/)は1995年設立。20年以上も前から日本に投資しております。引用される場合は、実際に送信した英文の質問状が優先しますので、当社ウエブサイトにて配信の英語版を必ずご参照ください。リリースも英語版を公表しておりますが、日本語版は英語版を一字一句翻訳したものではございません。
《本リリースに関する問い合わせ先》
ボックスグローバル・ジャパン株式会社
担当:越田・杉山
TEL: 080-2208-9698/080-2042-2852
メールアドレス:
Minoru.koshida@voxglobalasia.com
rie.sugiyama@voxglobalasia.com
[1] https://www.nichiigakkan.co.jp/topics/assets/d0cbbd7781eb0465e04b32936d0186d7c891eb13.pdf
[2] 2019年6月28日付「公正なM&Aの在り方に関する指針-企業価値の向上と株主利益の確保に向けて-」
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VOX Global Japan K.K.
Minoru Koshida
Minoru.Koshida@voxglobalasia.com
TEL: 080-2208-9698
Rie Sugiyama
Rie.Sugiyama@voxglobalasia.com
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