NPOカタリバ、経済的事情を抱える家庭へのPC・Wi-Fi無償貸与&学習支援キッカケプログラムで、デジタル教材を提供する「奨学プログラム」始動

AIドリルやスカイプ英会話で多様な学びを支援。「テストで100点が取れました」など学習成果も

認定特定非営利活動法人カタリバ(本部:東京都杉並区、代表理事:今村久美 以下、NPOカタリバ)は、経済的事情を抱える家庭への支援事業のひとつである「キッカケプログラム」において、全国418世帯(※)に対してPCとWi-Fiを無償提供し、順次オンラインでの学習支援を行っています。さらにこの度、「キッカケプログラム」にオンライン上の多様な学びをサポートする制度「奨学プログラム」が始動しましたのでお知らせします。 ※418台の内70台は熊本災害支援のため高校経由で貸出


■「キッカケプログラム」とは
厚生労働省「平成28年 国民生活基礎調査の概況」のデータによると、子どもの貧困率(※)は13.9%。およそ7人に1人の子どもが貧困状態に陥っています。また、厚生労働省「平成28年度全国ひとり親世帯等調査結果報告」では、父親の平均年間就労収入が398万円であるのに対し、母親の収入はその約半分の200万円というデータも発表されており、シングルマザーのひとり親世帯の場合は、さらに経済的に困難を抱えやすいという傾向が見て取れます。母親が働いている場合、子どもたちは学校が終わった後の時間を一人きりの家で過ごすというケースも多く生まれています。

新型コロナウイルスの感染拡大に伴う休校の長期化は、学校と子どもたちをインターネットでつなぐオンライン学習を進める契機となりましたが、経済的事情を抱える家庭では、オンライン学習をするための環境すら整っていないケースも少なくありません。NPOカタリバは、そのような状況下にいる子どもたちに学びの機会を届けるために、PCとWi-Fiを無償貸出し、オンラインでの学習支援を行う「キッカケプログラム」を立ち上げました。

※一定基準を下回る所得の家庭で育つ子どもの割合のこと

■「機器を貸与して終わり」ではない、オンライン学習支援に本当に必要なこと
実際にPC・Wi-Fiを貸与する中で見えてきたのは、「モノを渡すだけでは活用されない」という現実でした。PCに触ったことがない、電源を入れたことがないという保護者も多く、最初は「どう使ったらいいの?」「壊してしまったかも」という相談の電話が相次ぎました。オンラインでの学習支援に本当に必要だったのは、ただハードウェアを渡すだけではなく、それを「どう使うか」ということを含めたサポートでした。それに気づいてからは、インターネットと安全に付き合うための研修、保護者の困りごとを聞いていくペアレンティングメンターの仕組み作り、定期的に子どもとのオンライン面談を実施し、ひとりひとりに合った学習計画をもとにした支援を順次行っています。また、東京大学経済学部 山口慎太郎教授、慶応義塾大学総合政策学部 中室牧子教授と連携し、教育プログラムの有効性検証も行っており、そこから得られた知見を元に、政府への政策提言も行っています。

■AIドリルやスカイプ英会話で学びを支援する「奨学プログラム」による学習成果も

さらにこの度、「キッカケプログラム」に賛同いただいた企業の協力により、オンライン上の多様な学びをサポートする制度「奨学プログラム」がスタートしました。「キッカケプログラム」ユーザーが、対話型eラーニングシステム、AI(人工知能)ドリル、スカイプ英会話などのデジタル教材の中から利用したいものを選び申請、その後事務局での審査を経て、各種教材を利用できるようになります。これらのデジタル教材活用により、子どもたち1人ひとりに合わせた学習支援を行い、学力向上につなげていく狙いです。

【現在利用可能な奨学プログラム】

これらの「奨学プログラム」を活用することにより、「勉強の習慣がなかったけれど、放課後に兄妹で毎日10分ずつQubenaを使うのが習慣になりました」という保護者からの声や、「すららを使って復習することで、数学のテストで100点がとれました」という声も届いています。

NPOカタリバは、「キッカケプログラム」を通じて、より多様化の進むグローバル社会、常に変化し続け不安定さが増す今後の世界において、子どもたちにとって本当に必要な学習支援を提供していける体制を構築してまいります。

■「キッカケプログラム」に賛同いただける企業・団体を募集しています
NPOカタリバは、「キッカケプログラム」の取り組みに共感、賛同いただき、「奨学プログラム」にサービス提供、寄付などの形で支援いただける企業・団体を随時募集しております。
キッカケプログラム:https://katariba.online/kikkake

■認定非営利活動法人カタリバとは
どんな環境に生まれ育った10代も、未来を自らつくりだす意欲と創造性を育める社会を目指し、2001年から活動する教育NPOです。高校への出張授業プログラムから始まり、2011年の東日本大震災以降は子どもたちに学びの場と居場所を提供するなど、社会の変化に応じてさまざまな教育活動に取り組んでいます。

■団体概要
設立   :2001年11月1日
代表   :代表理事 今村久美
本部所在地:東京都杉並区高円寺南3-66-3 高円寺コモンズ2F
事業内容 :高校生へのキャリア学習・プロジェクト学習プログラム提供(全国)/被災地の放課後学校の運営(宮城県女川町・岩手県大槌町・福島県広野町・熊本県益城町)/災害緊急支援(西日本豪雨、令和元年東日本台風、熊本豪雨)/地域に密着した教育支援(東京都文京区・島根県雲南市・島根県益田市)/困窮世帯の子どもに対する支援(東京都足立区)
URL   : https://www.katariba.or.jp/

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会社概要

URL
https://www.katariba.or.jp/
業種
財団法人・社団法人・宗教法人
本社所在地
高円寺南3-66-3 高円寺コモンズ203
電話番号
03-5327-5667
代表者名
今村久美
上場
未上場
資本金
-
設立
2001年11月