全国初「フォント」で業務改善へ

〜いなべ市がUDフォントを検証、生産性向上を実証〜

三重県いなべ市は、職員（教職員含む）が作成する通知文や庁内発行物にUD（ユニバーサルデザイン）フォント（以降「UDフォント」という。）を全職員端末に導入し、市内外へ「伝わる」情報発信及び情報のユニバーサルデザイン化を目指しています。
2020年10月、UDフォントの有益性を検証するため市と協定を結んでいるモリサワと協働で以下の検証を行いました。

検証内容
UDフォントと一般的なバンドルフォントの業務で利用するジャンルの文章サンプルを用意し、どちらとも読み、誤読の回避と読みの速度について検証。

検証結果

1. UDフォントは全ての世代において、誤読の回避に効果があることがわかりました。（5.34％）
2. UDフォントは40代以上の世代において、特に読みの速度が上がることがわかりました。（3.3%）

 

結果からの考察
労働力人口の年代別での考察

結果：誤読が減る
　見込める効果：内外への情報伝達でのミスの軽減につながり業務の効率化を測れる
結果：読みの速度があがる
　見込める効果：労働時間の短縮、しいてはコスト削減につながる

さらなる考察
読みの速度の結果を以下、条件で削減できるコストを算出したところ、
・いなべ市職員（40代以上）
・年間の労働時間
・平均時給
・UDフォントにすることで読みの速度が3.3%早くなる
・労働時間のうち２割が文章を読んでいる時間と想定する

年間約700万円分の労働時間の削減につながるという試算となりました。

これらは、職員の業務において生産性向上や、働き方改革につながると考えています。
また、住民とのコミュニケーションツールである通知書や窓口でお渡しする情報の紙面、学校から発行されるプリント類はもちろん、WebサイトでもUDフォントを活用していく動きをさらに強化していく予定です。

情報のユニバーサルデザイン化を目的とした取り組み
職員向け研修

【左】研修前のコンテンツ（お知らせ）【右】研修後のコンテンツ（お知らせ）


●本件に関するお問合せ
三重県いなべ市役所 企画部 政策課
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株式会社モリサワ 東京本社 営業企画部 公共ビジネス課
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