【世界初※1】建物の屋内外を3D化し新型コロナの飛沫シミュレーションを行う「飛沫可視化システム」を開発

~医療施設や観光施設、屋内スポーツ場などの飛沫拡散状況診断サービスを開始!!~

 株式会社エコ革 京都テクノロジー事業部(本社:東京都豊島区、研究所:京都府、以下当社)は、ライカジオシステムズ株式会社(本社:東京都港区、以下Leica)、エムエスシーソフトウェア株式会社(本社:東京都新宿区、以下MSC)からの協力を得て、飛沫の拡散状況を一貫したプロセスで短期間に検証可能な「飛沫可視化システム」を開発しました。本システムは、医療施設、多目的ホール、劇場、体育会、オフィスルームなど任意の屋内空間をレーザースキャンすることで取得した大規模な点群データから直接3Dモデルを作成し、人の座席配置や空調設備を考慮した飛沫シミュレーションを行います。また、このたび当社およびMSCでは、本システムを用いた「飛沫可視化サービス」を11/1よりスタートし「新しい生活様式」への対応に役立てます。
【飛沫可視化システムとは
 本システムは、IMU搭載3Dレーザースキャナーにより対象物の複数カ所の点群データを取得後、複数の点群データを合成し建物全体の点群データを作成します。建物全体の点群データを基に空調設備を付加した3D CADモデルを作成し、CFD※2による気流シミュレーションおよび飛沫のシミュレーションを行います。シミュレーション結果から、建物内に浮遊する飛沫の経路を可視化し、屋内空間における感染症対策の課題を明確化します。

 

  図1 飛沫可視化システムの作業プロセス 図1 飛沫可視化システムの作業プロセス

※1 2020年10月現在当社調べ
※2 数値流体力学(シミュレーションソフトウェアを使用して流体解析を行い空気や熱の流れを可視化する技術)

【本システムの開発背景】
 新型コロナウイルスに関しては、各地で屋内の気流および換気条件に起因するクラスターが発生しています。この新型コロナウイルスの影響が長期に及ぶことを見据え、「withコロナ」を前提とした感染防止対策が必要とされています。感染症の感染経路は空気感染、飛沫感染、接触感染の3つとされ、新型コロナウイルスは空気感染と飛沫感染の間のマイクロ飛沫感染(エアロゾル感染※3)も大きな要因とされています。クラスターの防止には様々な粒子径の飛沫の状況を可視化し、室内の気流状況の課題を明確にするとともに、室内配置、空調、換気などの具体的な対策を実施する必要があると考えています。
 このような状況の中、私たちはLeicaの保有する点群取得技術、MSCの保有するCFD技術、およびAIによる最適化技術をデジタルツイン技術で活用し、新型コロナウイルスを仮想空間で検証することで、「withコロナ時代」を安心して過ごせるよう、より高速・高精度な検証システムを目指しました。

※3 気体中に浮遊する微粒子(液体または個体)と周囲の気体の混合体によって感染すること

飛沫可視化サービスに関して

 

 当社はMSCと連携し、11/1より本サービスを開始します。
本サービスで使用するレーザースキャナー、および各種処理ソフトウェアは以下の通りです。

図2 本サービスの主なプロセスと使用するレーザースキャナー&ソフトウェア図2 本サービスの主なプロセスと使用するレーザースキャナー&ソフトウェア

 

3Dスキャンの事例:総合格闘技「パンクラス」会場のスキャニング
 
新型コロナ対策に積極的に取り組んでいる総合格闘技「パンクラス」の酒井正和代表立会いのもと、9月27日にパンクラス試合会場で行われた無観客試合での室内空間をレーザースキャンした事例です。1カ所あたり2分弱で約220万点の点群データ取得し、約30カ所の点群データをIMUと独自テクノロジーを用いて合成し、屋内全体のデータを作成しました。今後は1500名程度の観客を想定し、「飛沫可視化サービス」を行うことで安全性、最適配置、空調及び換気の検証を行っていきます。

図3 パンクラス試合会場における点群データ取得風景(9月27日撮影)図3 パンクラス試合会場における点群データ取得風景(9月27日撮影)

オフィス内の飛沫シミュレーション事例
オフィスや建物全体の点群データを取得し、3D CADモデルを作成した後、空調機器の情報を付加して気流および飛沫のシミュレーションを行った結果です。可視化された結果から換気や空気浄化などの感染防止につながる対策案を提示することや、AIを用いた空調の最適化検討も可能となります。

図4 気流および飛沫シミュレーションの事例図4 気流および飛沫シミュレーションの事例

各種サービスに関して
(1)飛沫可視化サービス:点群データ取得、気流シミュレーションおよび飛沫シミュレーション

   ※3Dモデルの作成は写真や図面からも対応可能となります。​
(2)空調最適化診断:AIを用いた空調最適化の提案をいたします。
(3)室内換気システムの設計検討: 室内の飛沫を捕集し、ファンにより室外に放出する

   「換気システム(屋内飛沫捕集配管・下図左)」をご要望に応じて設計いたします。
(4)室内浄化システムの設置検討:室内の飛沫を補修し、深紫外線殺菌装置によりウイルスを

   不活性化した後、室内に戻します(下図右)。

図5 換気システム(左)、室内空気浄化システム(右)のオーダー例図5 換気システム(左)、室内空気浄化システム(右)のオーダー例

※各サービスの価格およびご対応期間はご相談ください。


▼本プレスリリースのダウンロード(PDF)
 https://prtimes.jp/a/?f=d61502-20201013-8832.pdf

【株式会社エコ革 京都テクノロジー事業部について】
京都テクノロジー事業部は、産業用太陽光発電事業のプロフェッショナルとして数多くの再生可能エネルギー事業に携わる株式会社エコ革の一事業部として、2019年に京都を拠点に設立しました。当社が保有する熱流体解析技術、機構設計技術を核として、クリーンエネルギーへの加速、ドローンの安全飛行の確保など、世界の環境変化や社会課題に対し、新たなる価値を創造することに努めている研究開発集団です。

リリース・サービス関するお問い合わせ先
社名: 株式会社エコ革|京都テクノロジー事業部

電話: 090-2283-7981 / 担当:中田・酒井

メール: info@ecokaku-tech.com

所在地: 〒619-0237 京都府相楽郡精華町光台1-7 けいはんなプラザ・ラボ棟9F

Webサイト: https://www.ecokaku-tech.com

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会社概要

URL
https://www.ecokaku-tech.com/
業種
情報通信
本社所在地
東京都豊島区巣鴨1丁目41番11号 コクエイビル1F-2F
電話番号
-
代表者名
酒井正和
上場
未上場
資本金
1000万円
設立
2013年10月