連合が「仕事でストレスたまってる?セルフチェックキャンペーン」を実施

~長時間労働によるストレスに加え、収入や雇用への不安を訴える声が多数~

日本労働組合総連合会

連合は、2020年10月1日~31日、Twitter利用ユーザーを対象に「仕事でストレスたまってる?セルフチェックキャンペーン」を実施しました。このキャンペーンは、連合が毎年行っている11月の「過労死等防止啓発月間」への取り組みの一環として行われ、869名の方にセルフチェックへご参加頂き、自由記入欄には613件の切実な声が寄せられました。
■セルフチェックで寄せられた主なコメント

■過重労働によるストレス
・長時間労働が続いていると3割弱(27.1%)が回答。コロナ禍でより長時間労働になっているという声も寄せられる。
・仕事とプライベートの区別がつけられないとの回答も3割弱(27.8%)。テレワークだと公私の区別がつけにくく、かえって残業をしてしまうという意見も。

■作業環境、仕事の変化によるストレス
・仕事の内容や仕事量、役割が大きく変わったと回答したのは約3割(29.8%)。コロナ禍により、仕事の内容が変わり、慣れずにまだ不安があるとの声も寄せられた。

■人間関係・コミュニケーションが困難なことによるストレス
・職場での孤独感や孤立感を感じていると回答したのは24.7%。32.1%が周囲に相談相手がいないと回答。仕事上の困難や不安を一人で抱え、ストレスを溜めていることが窺がえるコメントも多く寄せられる。

■ストレスの原因では、「収入や雇用に不安を感じている」が最多の48.7%。低収入、パート・有期労働者であることによる雇用継続の不安に加え、コロナ禍による収入減少や解雇を心配する声が多数。

■将来への不安を訴える声が70件以上。先行きが不透明な中、漠然とした不安を抱えているケースも多数見られる。

■ストレスによる心身の不調
・1位:「以前と比べて疲れやすい」(69.7%)、2位:「居眠りをしてしまう、眠れない、夜中に目が覚める」46.0%。
・「精神的に限界」「鬱で仕事に行けない日が続いてる」など、深刻な不調についての声も寄せられた。


■セルフチェック・自由記入欄の回答内容(抜粋)

1.労働時間

恒常的な長時間労働、休息が満足に取れないことによる疲労、仕事量の多さによる心理的負荷がうかがえます。また、コロナ禍による在宅勤務で時間管理が曖昧になり、休日労働が発生しているケースもあるようです。

【自由記入欄へのコメント】
・長時間労働が続いて休む時間が取れないので、寝ても疲れが取れない。疲労が溜まって体が重いと感じるのでこのままで大丈夫か不安。
・6年以上勤務している会社で、1日も有給休暇を取ったことがありません。また週休2日もありません。
・終わりがない。休日にやっておけば、月曜から楽だ…と仕事をしがち。頭から離れない。
・コロナ以降リモートワークで、周りに相談できる人がおらず、休日も仕事を振られるようになったため、休みの日がないような感じです。今は2歳の息子も家で見ているため、休まる時間が無くいつか爆発しそうで不安です。
・働き方改革で正社員は減ってる分、弱い立場のパートに回ってきて仕事の量が増えて辛いです。

 
2.作業環境・仕事の変化
異動や転職により仕事の内容が大きく変わったことによる精神的負担、またコロナ禍による仕事の変化でストレスを感じているとの声も寄せられています。

【自由記入欄へのコメント】
・元々の専門分野の仕事ではなく違う畑の仕事をしなければいけなくなった事。
・コロナ禍で仕事のやり方が変わったが、なかなか慣れずに不安と緊張とでストレスが溜まる。
・転職して環境の変化に中々慣れず、体の不調が多く見られるのが困っている。


3.人間関係・コミュニケーション
セルフチェックで「ハラスメントを受けている」とした方は他の項目に比べると少数ですが、自由記入欄には、ハラスメントに関するコメントが幾つも寄せられました。仕事に関する困難や心配事を職場で相談できず、一人で抱えている方も多いようです。

【自由記入欄へのコメント】
・上司からのパワハラに悩んでいる。緊急召集で休日出勤したが後日、あれはボランティアだからと超過勤務申請を却下された。
・仕事内容でわからない事があった際に上司に確認できる環境ではない。
・コロナで在宅勤務が増え、仕事がわからないのに一人にさせられて辛い。


4.収入・雇用の不安
「収入や雇用に不安を感じている」と回答した人は48.6%となり、セルフチェックの項目の中で最も該当者が多くなりました。特にパート・有期で働く方々は、低収入であることに加え、雇用の継続に関する不安を強く感じている方が多く、また正社員と同等の仕事の負担によるストレスを訴える声も寄せられました。

【自由記入欄へのコメント】

・収入が低く、経済的な不安を常に抱えている。転職しようにも仕事が見つからないし、希望の仕事につける見通しもなくなり、自暴自棄になりかけている。
・コロナの影響で会社の売り上げもかなり落ち改革が進められており事務職の私は人件費削減で切られるのではないかと不安です。突出したものもないので首になったらと思うと気が気じゃないです。
・三ヶ月ごとの細切れ契約なので、先が見えない。
・ 10年以上働いていても正規雇用になれる見通しが立たない。また人が減り、社員と同じように仕事の負担は増えている。都合よく使われて棄てられないか常に不安です。

 
5.将来への不安、コロナ禍により先行きが見えない不安感・閉塞感でストレスも
収入面、疾病、育児・介護との両立などに関する将来的な不安や、「このままで良いのか」「先がみえない」などの漠然とした不安を訴えるコメントが70件近く寄せられました。

【自由記入欄へのコメント】
・先の見えない将来への漠然とした不安。老後まで考えると不安。安定した社会保障のある仕事につきたい。
・2歳の育児をしながら在宅ワーク(時短)で勤務しているが、先月から夫が鬱病と診断され休業しており、いつ復帰できるのか、今の職場で続けていけるのか、夫が退職した場合自分の仕事の時間を増やすべきかなど、漠然とした将来の不安が付きまとっています。
・コロナ渦でストレスを発散できる遊びが減り、悩みを相談できる相手に会うことが出来なくなり、いつまでこの生活が続くのかという不安が常にあります。

 
6.心身の不調
自由記入欄には、心身の不調に関するコメントが80件以上寄せられました。睡眠障害や慢性的な疲労、気力の減退に襲われている方が多いようです。情緒不安定、うつ病など深刻な状況を訴える声も寄せられています。

【自由記入欄へのコメント】
・精神的に限界が来ています。
・やる気がおきず無気力、部屋が荒れてる。
・疲れすぎているのに眠れない・・・。
・毎日起きた瞬間から憂うつで職場に行くまでに何度も仕事のことを考えてしまい、情緒不安定になる。
・うつで仕事に行けない日が続いてる。


【結果へのコメント】 連合 総合政策推進局 総合局長 仁平 章

過労死等防止対策啓発月間にあわせて実施した今回の試みですが、長時間労働や業務量の多さ、人間関係等による過労やストレスに加え、孤独感、収入や雇用、将来への漠然とした不安など、今、働く方が抱えているストレスに関して率直な声を寄せて頂きました。

また、コロナ禍の影響によるストレスや不安についてのコメントも80件近くにのぼり、現下の状況をとらえた過労死等防止対策が必要なことが明らかになりました。

皆さんも、ストレスによる心身の不調を感じたら、専門の相談機関・窓口などもあるので、アクセスしてみましょう。連合も労働相談ダイヤルを設けており、お電話を頂ければ最寄りの地方連合会へつながるようになっています。働くことでの困りごとについて、是非ご相談下さい。

「日本には労働者を守る法律や制度があるはずなのに、どうしてみんな辛い思いをして働き続けなければならないのだろうと哀しくなります」というコメントが大変印象的でした。寄せられた声を踏まえ、労働組合として、全ての方々が安心して健康に働き続けられる職場づくりをめざして、長時間労働を是正し、「過労死等ゼロ」に向けて強力に取り組んでいきます。


過労死防止月間について
過労死等防止対策推進法では、過労死等を防止することの重要性について国民の関心と理解を深めるため、毎年11月を「過労死等防止啓発月間」と定めています。連合は「過労死等ゼロ」の実現をめざして、11月の過労死等防止啓発月間に取り組みを行っています。

過労死等をなくすためには、行政(国・地方公共団体)や企業の取り組みに加え、労働組合の役割がとても重要です。連合では、職場から過労死等を出さないために、労働時間ルールを守るなどの過重労働対策を推進しています。


連合の取り組みについて 連合アクション2020 「過労死等ゼロに向けて」

「仕事でストレスたまってる?セルフチェック」
コロナ禍で働き方や生活が大きく変わった方。長時間労働が続く方。
自分でも気づかないうちに、不安やストレス、疲れが溜まっていることがあります。
この機会に、ご自身や職場の仲間、ご家族の働き方を見つめ直してみませんか。

https://www.jtuc-rengo.or.jp/action/karoushi/



連合について
連合(日本労働組合総連合会)は、1989年に結成された日本の労働組合のナショナル・センター(中央労働団体)です。加盟組合員は約700万人。すべての働く人たちのために、雇用と暮らしを守る取り組みを進めています。

連合ホームページはこちら
https://www.jtuc-rengo.or.jp/

このプレスリリースには、メディア関係者向けの情報があります

メディアユーザー登録を行うと、企業担当者の連絡先や、イベント・記者会見の情報など様々な特記情報を閲覧できます。※内容はプレスリリースにより異なります。

すべての画像


ダウンロード
プレスリリース素材

このプレスリリース内で使われている画像ファイルがダウンロードできます

会社概要

日本労働組合総連合会

1フォロワー

RSS
URL
https://www.jtuc-rengo.or.jp/
業種
財団法人・社団法人・宗教法人
本社所在地
東京都千代田区神田駿河台3-2-11 連合会館内
電話番号
03-5295-0550
代表者名
芳野 友子
上場
未上場
資本金
-
設立
1987年11月