自治体DX、8割が未着手、成熟度は民間企業の半分以下

約8割が未着手 まずはビジョンの策定を デジタルトランスフォーメーション研究所が自治体DX調査報告書を公開 

株式会社デジタルトランスフォーメーション研究所(本社 東京都千代田区、代表取締役 荒瀬光宏)は2021年12月、全国の自治体を対象として実施した「自治体DXアンケート調査」の報告書をまとめ、公表した。8割の自治体が「未着手」であり、ビジョン策定と共有、デジタル戦略の立案が求められると指摘。当社はエリック・ストルターマン氏(DXの提唱者、当社Executive Advisor他)と共に、日本における行政、民間企業、社会全体のDXのあるべき形を再定義する。今後、自治体向けにDX推進の仕組み化を図り、提供する。

 
  • アンケート調査の概要
本調査は経済産業省が2019年に策定した「DX推進指標」と総務省が2020年に公表した「自治体デジタル・トランスフォーメーション(DX)推進計画」を組み合わせたものである。我が国の自治体における、DXの進捗確認、それぞれの現状把握、あるべき姿と現状とのギャップの認知、必要なアクションの検討材料とすることを目的とした。なお、全国の自治体を対象として実施し全国的な傾向を把握する。


▼アンケート実施期間
2021年7月13日から順次架電、翌日より調査票を随時送信した。回答期限は同年9月10日とした。

▼対象数
全ての地方公共団体、1788団体(47都道府県、792市、743町、183村、23特別区)

▼回収状況
○有効回収数:280件(7都道府県、273市区町村)
○有効回収率:15.66%

▼報告書ダウンロード
https://www.dxlab.jp/logo
 

  • エグゼクティブサマリー
自治体は民間企業と比較しDXの成熟度が低い状況にあり、3年度の目標についてもばらつきが見られ、積極的な自治体とそうでない自治体の差が大きくある。また先行している自治体とそうでない自治体を比較すると、「トップのコミットメント」の成熟度に大きな差があった。

○自治体は民間企業と比較し、DXの成熟度が低い

図「自治体と民間企業企業の現在値平均のヒストグラム」図「自治体と民間企業企業の現在値平均のヒストグラム」

自治体の現在の成熟度レベルを分類したところ、レベル1未満が79.6%。レベル1以上2未満が18.9%、次にレベル2以上3未満が1.4%であった。これは、成熟度が1未満、「未着手」である自治体が8割ほどであり、成熟度が2以上でも「一部での散発的実施」であることから、ほとんどの自治体がDXに向けた戦略的な取り組みが行われていないことが窺える。一方、民間企業ではレベル1以上が7割ほどである。なお、全体平均では、民間企業で1.60であるのに対し、自治体では0.63と半分以下である。

○自治体の3年度の目標設定は大きなばらつきがある

左図「自治体における各カテゴリの現在値の散布図」右図「自治体における各カテゴリの目標値の散布図」左図「自治体における各カテゴリの現在値の散布図」右図「自治体における各カテゴリの目標値の散布図」

現在値はばらつきが少ないのに対し、目標値ではばらつきが大きい。3年後の目標設定について、積極的な回答をした自治体と消極的な回答をした自治体などばらつきがあったことが示唆される。なお、総務省では「自治体デジタル・トランスフォーメーション(DX)推進計画」を2020年12月に公表している。国が主導的に役割を果たしつつ、自治体全体として足並みを揃えて取り組んでいく必要があり、重点的に取り組むべき事項・内容の具体化を本計画では盛り込んでいる。

○先行自治体ではトップのコミットメントの成熟度が高く、その他の自治体では低い

図「先行自治体とその他自治体の各設問(カテゴリ1)の現在値の平均」図「先行自治体とその他自治体の各設問(カテゴリ1)の現在値の平均」

先行自治体とその他自治体で各設問の現在値での差を比較し、差分が上位と下位の5設問を分析すると、ばらつきが大きいことを示す上位5位は「トップのコミットメント」、「持続力」、「事業への落とし込み」、「ビジョンの共有」、「推進体制」である。特に「トップのコミットメント」では、先行自治体で2.40なのに対し、その他自治体では0.31と特筆して差が広がっている。
なお、先行自治体は「特定カテゴリの設問における現在値の平均が1.5以上の自治体」と定義している。

その他の特筆事項
○自治体区分別の分析では、都道府県が総じて成熟度が高く、基礎自治体は低い
○都道府県では人材に関する設問で積極的な目標を設定しているのに対し、基礎自治体ではビジョンやDXの必要性の共有などに積極的な目標を設定している

○先行自治体では「トップのコミットメント」が実施されているのに対し、その他自治体ではそれが実施されていない。一方、先行自治体でも人材の融合や確保、非競争領域の標準化・共通化に関する取組が進められていない
○自治体DX推進計画の進捗では、平均の成熟度レベルが1未満の「一部での散発的実施」以下であった

以下のURLから報告書をダウンロード頂けます
https://www.dxlab.jp/logo
 

  • 当社の取り組み
本調査を受け、当社では「トップのコミットメント」を推進すべく、自治体向けにビジョンの明確化、デジタル戦略の立案、推進体制の構築の支援を拡大してまいります。またそれらを、誰にでもわかりやすいように整理し、誰にでもわかりやすいように伝え、誰もが使いこなせる仕組みをご提供してまいります。
また、組織・文化の変革に必要な実践知を集積し、実践いただくためオンラインスクール「DX実践道場」を拡大してまいります。
 
  • その他関連情報
DX実践道場 https://dojo.dxlab.jp/
エリックストルターマン氏をはじめとするDX専門家および経験者の実践知を集積するオンラインスクール

DX LAB通信 https://www.dxlab.jp/press
最新の実践的DX情報の発信しているブログ

ニュースレター https://www.dxlab.jp/newsletter
DXに関わる人が押さえておくべき情報やお知らせを発信しているニュースレター
 
  • 会社概要
会社名:株式会社デジタルトランスフォーメーション研究所
設立:2018年6月
代表者:荒瀬光宏
所在地:〒102-0083 東京都千代田区麹町6丁目6番 東急四谷ビル5階
事業内容
・デジタル技術を活⽤した企業変⾰(デジタルトランスフォーメーション)の為のコミュニティ運営、啓蒙活動
・デジタルトランスフォーメーションを⽀援する法人および自治体向け研修、教育、コンサルティングサービス及びITの設計開発・保守・運⽤
・デジタル人材を育成するための個人向け教育支援
  • 本件に関するお問い合わせ先
株式会社デジタルトランスフォーメーション研究所
担当:白石
メール:info@dxlab.jp
問い合わせフォームhttps://www.dxlab.jp/contact

 

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会社概要

URL
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業種
情報通信
本社所在地
東京都千代田区麹町6-6 東急四谷ビル5階
電話番号
-
代表者名
荒瀬光宏
上場
未上場
資本金
-
設立
2018年06月