ひとり親の健康を調査・研究する『ひとり親けんこう白書』を制作。シングルマザー支援NPOが母の日5/8にクラウドファンディングを開始

ひとり親の心身の健康に関する独自の調査及び研究と支援策の評価を実施。シングルマザーの心身の健康を支援するための具体的な方法論を提案し、検討する基礎資料となることを目指します。

NPO法人シングルマザーズシスターフッド（東京都国立市、代表理事：吉岡マコ）は、シングルマザーの心身のセルフケア支援を実践しながら、現役のシングルマザーと日々向き合っている知見を活かし、シングルマザーの心身の状態を調べるにとどまらず、オンラインのセルフケア講座など、ニューノーマル時代の支援のあり方の可能性や、それらがどのような効果を生むかにまで踏み込んで調査していきます。

■プロジェクト概要

プロジェクトページ: https://congrant.com/project/sisterhood/4690

開始日: 2022年5月8日(日)

特別企画: クラウドファンディング期間中に、シングルマザーによるエッセイを発表。シングルマザーがエッセイを執筆し、セルフケアの大切さを当事者や社会に啓発する。

■本プロジェクトを推進する理由
(問題1)心身の健康があとまわしになっている
親の身体的・精神的な健康状態は、子どもに直接的な影響を及ぼします。親である大人が、自分を大切にすることで、相手を大切にすることができます。

シングルマザーのセルフケア講座の参加者の声には、
・「セルフケアを始めてから、子どもに笑顔で接する余裕ができた」
・「セルフケアなんて贅沢、自分には関係ないと思っていた」
というものが多く、精神的に余裕がない生活の中で「自分を大切にする」「セルフケア」といったことは最も後回しにされてしまう状況があります。

当団体が実施しているオンラインの無料講座

シングルマザーのセルフケア講座　https://sisterhoodandselfcare.org/

(問題2)ヤングケアラー問題との関連
ヤングケアラーの中には、様々な困難の中で心身に不調をきたしてしまった母親の心理面などのサポートを担っていたりするケースが非常に増えていると言われています。

(問題3)心身の健康の問題は自己責任とされている
これだけ重要なものでありながら、ひとり親の健康については、予防的な公のサポートはありません。行政のひとり親支援策の4本柱（①子育て・生活支援 ②就業支援 ③養育費確保支援 ④経済的支援）にも、身体的・精神的なケアは含まれておらず、つまり「自己責任」とされています。

心身の状態が悪化した場合のケアは、医療に委ねられています。医療の世話になるほどの状態になった時に、直接的に影響を受けるのは子どもたちです。そうなる前に、心身の健康をよくするための予防的なケアを支援する取り組みがもっと増えても良いのではないか？と私たちは考えています。

■独自の調査・研究にチャレンジ
これまでのひとり親についての研究の論文を調べると、

・精神的不調
・経済的な自立の難しさ
・ソーシャルサポートの不足

などシングルマザーに特有の課題が指摘されています。しかし具体的な解決策にまで踏み込んだ議論は進んでいません。こうした現状を受け、この度、研究者によるチームを組成し、シングルマザーの心身の健康に関する調査と、支援策の評価を試みています

■当事者がエッセイを書く意味
本キャンペーンの特別企画として、シングルマザー当事者がセルフケア、セルフラブをテーマにエッセイを執筆し、連日発表していきます。

Mother's Day2022エッセイ
https://note.com/singlemoms/m/m69b47de4ff7d

「書く」という表現を通して、生きづらさを抱える人が、失った力を取り戻し、新たな自分に出会い直すという治癒効果があります。

メディアに切り取られた言葉ではなく、本人が自分の言葉で綴った物語は、画一化されがちなシングルマザーのイメージを払拭するかのように、多様性であふれ未来への希望に満ちています。ひとり親のネガティブなイメージが流布されがちな昨今、ひとり親という勇気ある選択をして力強く生きているシングルマザーたちの姿は、家族の多様性を祝福し、シングルマザーひとりひとりの人生を応援する力をもっています。