リベロセラ株式会社とBiocytogenの戦略的共同研究成果について

リベロセラ株式会社

                                                                                              2022年7月21日
                                                                                              リベロセラ株式会社
                                                                                              代表取締役 菅家 徹

リベロセラ株式会社とBiocytogenの戦略的共同研究成果について

リベロセラ株式会社 (LiberoThera Co., Ltd. 以下、「LiberoThera」)とバイオサイトジェン(北京)製薬株式会社 (Biocytogen Pharmaceuticals(Beijing) Co., Ltd. 以下、「Biocytogen」)は、2021年1月22日付で締結した、特定の腫瘍関連GPCRを対象とした抗GPCR抗体開発に関する戦略的共同研究契約において、優れた治療効果が期待される完全ヒト抗GPCR抗体の取得に至りましたのでお知らせいたします。本共同研究は、LiberoTheraの卓越した膜タンパク質抗原調製技術とBiocytogenの最先端の完全ヒト抗体作製技術であるRenMab™マウスプラットフォームを用いた治療用完全ヒト抗GPCR抗体開発に関するものです。共同研究開始から約1年間の間に、両社で選択した最初のGPCR標的であるCCR8に対して、in vitro, in vivo評価において優れた抗腫瘍活性を示すベスト-イン-クラスとなりうる完全ヒト抗体のスクリーニングを行いました。ヒトCCR8に対して高い結合親和性を示し、相同分子に対して種間交差性を有し、医薬品としての製造に適した特性を持つ複数の抗体クローンの取得に至りました。機能面においては、これらの抗体は、高められたADCC活性により腫瘍微小環境における抑制性T細胞を除去し、また、リガンドであるCCL1によるCCR8受容体の活性化シグナルを阻害することで抑制性T細胞の活性化を抑制することにより、高い抗腫瘍活性を示します。今後、両社の提携は他の標的GPCRに対しても拡大することが期待されます。

Gタンパク質共役受容体(GPCRs)は、7回膜貫通構造を有する膜タンパク質であり、細胞外に露出しているドメインが小さく、また、受容体間の相同性が高いことから、選択性が高く、特定の機能を有する抗体取得は著しく困難と考えられてきました。しかしながら、LiberoTheraのGPCR標的の構造に関する深い理解に基づく膜タンパク質抗原調製技術と、Biocytogenの標的遺伝子ノックアウト完全ヒト抗体RenMab™マウス、種々の免疫法と抗体開発技術、in vitro, in vivoのハイスループットスクリーニング技術を組合せることで、有用抗体取得の成功率と開発スピードを大幅に向上することに成功しました。

Biocytogenの社長兼最高経営責任者、創業者である沈月雷(Yuelei Shen)博士は「腫瘍免疫領域における有用標的であるCCR8に対する創薬開発がBiocytogenとLiberoTheraの協力体制によりスムーズに進んだことを大変喜ばしく感じています。これは、LiberoTheraの最先端の膜タンパク質抗原調製技術が、BiocytogenのRenMice KOプラットフォームと相乗的な効果を示し、結果として多彩な完全ヒト抗体を生み出したことを強く裏付けるものです。また、Biocytogenのin vivoin vitroのハイスループットスクリーニング能力によりGPCRに対する効率的な抗体取得を可能にしました。取得した抗CCR8抗体をいち早く臨床段階に進めることと共に、より多くのGPCR標的に対してLiberoTheraと共同で取り組むことを期待しています。」

LiberoTheraの代表取締役である菅家徹博士は、「多くのGPCRは様々な疾患領域において重要な創薬標的です。一方、GPCRの特徴的な構造により、これらGPCRに対する抗体医薬の開発は常に困難が伴います。LiberoTheraの独自の無細胞膜タンパク質調製技術と非天然アミノ酸導入技術により調製された構造GPCR抗原は、これらの高難度標的に対する優れた抗体取得のための打開策を提供します。Biocytogenの最新の完全ヒト抗体開発プラットフォームはGPCR研究を著しく加速させるものです。両社の共同研究において、CCR8に対するBest-in-classの治療抗体候補を迅速に取得できたことを嬉しく思います。今後、世界中の多くの患者に有用な治療薬を届けられる様、より多くのGPCR標的に対してBiocytogenとの連携ができることを楽しみにしています。」

リベロセラ株式会社について
LiberoTheraは、GPCRをターゲットとした医薬品開発を行う創薬ベンチャー企業です。東京大学名誉教授、理化学研究所特別招聘研究員の横山茂之らにより発明された革新的な膜タンパク質調製技術に基づき設立され、LiberoTheraでは、その独自の無細胞膜タンパク質合成と非天然型アミノ酸導入技術を活用することで、GPCRなどの複雑な複数膜貫通構造を持つ膜タンパク質を、機能構造を維持した天然の形で調製することができます。 LiberoTheraは、これらの膜タンパク質技術を最大限に活用した抗体作製および特性評価プラットフォームを確立し、複数のパートナー企業と共同で、生理学的に重要なGPCRを標的とする新しい治療薬候補の開発に取り組んでいます。詳細については、https://www.liberothera.com/ をご覧ください。

Biocytogenについて
Biocytogen Pharmaceuticals(Beijing)Co., Ltd.は、革新的な技術で画期的な抗体医薬の研究開発を推進する世界的なバイオテクノロジー企業です。完全ヒトモノクローナル抗体および二重特異的抗体の開発を可能にする独創的なRenMab™およびRenLite™マウスと、in vivo薬効スクリーニングプラットフォームならびに優れた臨床開発能力を統合し、Biocytogenは医薬品開発プロセス全体を網羅します。Biocytogenでは、1,000を超えるターゲットに対して抗体医薬を開発する大規模プロジェクト、Project Integrumを実施しており、世界中の数十のパートナー企業とfirst-in-class あるいはbest-in-classの抗体医薬開発を開始しています。現在、癌や代謝性疾患の治療に有用な数多くのGPCRについてProject Integrumで取り組んでいます。今後、GPCRや他の困難ターゲットに対する完全ヒト抗体がProject Integrumから継続的に生み出されるでしょう。Biocytogenは、その革新的な技術を通して、世界中のパートナーと共に人類の健康に貢献することを望んでいます。開発パイプラインとして、2つのP2多国籍臨床試験試験と、2つのP1臨床試験を含む12のコア開発品を有しています。Biocytogenは北京に本社を有し、江蘇省海門, 上海, Boston(米国)ならびにHeidelberg(ドイツ)に支店を有します。詳細については、http://www.biocytogen.jp/ をご覧ください。
Biocytogen コンタクト
BD-Licensing@biocytogen.com
+86 010-56967680

[お問い合わせ先]
リベロセラ株式会社
E-Mail: info@liberothera.com
以上

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ビジネスカテゴリ
医薬・製薬
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会社概要

リベロセラ株式会社

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URL
https://www.liberothera.com/
業種
製造業
本社所在地
東京都中央区日本橋本町2-3-11 日本橋ライフサイエンスビル
電話番号
03-6661-7889
代表者名
菅家 徹
上場
未上場
資本金
1億円
設立
2018年04月