県立こども医療センター内に司法面接室を設置～子どもにやさしい環境で、聞き取り、診察、心のケアをワンストップ対応～

特例認定NPO法人子ども支援センターつなっぐ（所在地：横浜市中区、代表理事：田上幸治、飛田桂、以下「つなっぐ」）は、神奈川県立こども医療センター（所在地：横浜市南区六ッ川、総長：町田治郎）と協力して、同センター敷地内に「司法面接室」を設置し、運用をスタートさせました。これまで、総合病院等に司法面接室が設置されている病院はすでに2か所ありますが、子ども専門病院に設置されたのは、国内初となります。

2019年4月につなっぐが設立されて以来、神奈川県立こども医療センターの面談室を使用し「司法面接」※１を実施してきましたが、つなっぐへの司法面接の依頼が増え、長時間部屋を利用するため、今後多くの面接依頼が入った場合、対応が難しいと思われる状況となってきました。

神奈川県立こども医療センターの患者家族支援部長であり、つなっぐの代表理事である田上幸治が病院と調整、使われていなかった敷地内の一部を無償で借用し、内装をリフォームして司法面接室を設置することとなりました。
改装にあたっては、つなっぐがクラウドファンディングを実施し、目標金額300万円に対し、900万円以上のご寄附がありました。
 

新しくできた司法面接室　

　　バックスタッフルーム

待機室

※１：司法面接

虐待や暴力等の被害を受けた子どもに対し、研修を受けた専門スタッフから誘導・暗示のない面接を行い、被害を受けたとされる体験・出来事を聞き取ります。できるだけ早い時期に、できるだけ多くの自由報告（本人の言葉で話してもらうこと）を求め、それを録音録画することで正確な記録を残します。

子どもが司法面接で話をするためには、子どもにやさしい環境が望ましいとされています。病院は子どもにとって、予防接種をしたり、風邪をひいたり、怪我をしたりすれば行く場所であり、とても身近な場所になります。
その他にも、
・入院中の子どもにも面接が実施できる
・面接の後に被害の状況を確認する「系統的全身診察」が実施できる。
・面接直後に子どもの心理状態が不安定になった時でも対応が可能。
・医療者が面接のバックスタッフに入り、被害の全体像を理解でき、その後の診察や治療に役立てることができる。というメリットがあります。

【面接室設置のための費用】

面接室設置のための費用については、
①     つなっぐが実施したクラウドファンディング（https://syncable.biz/campaign/2601）
目標金額300万円のところ、1458名から9,287,664円をご寄付いただき、その中から、材料費や人件費、工事費等を支出し、つなっぐ代表理事田上幸治が主体となり、つなっぐのボランティアやスタッフがDIYを行いました。（一部専門工事は、業者に依頼しました。）
②     IKEA港北様から「IKEA Family　子ども基金」による寄贈
IKEA港北様から、寄贈いただいたソファやおもちゃ、棚などを、面接室や子どもが面接前後に過ごす待機室に寄贈、設置までサポートいただきました。 

 

 

 

（付添犬とふれあった子どもたちにプレゼントするぬいぐるみです）

 

（IKEA港北様からご寄贈いただいた品々）

【今後の運用について】

司法面接での使用のほか、こども医療センターの事業等で使用する予定です。
施設の運用にあたっては、両者が協力して行うこととし、協定を締結します。


【司法面接室見学会のお知らせ】

司法面接室の完成にあたり、報道関係者の方を対象に、見学会を開催いたします。
日時：２月１５日（水）11:30～
場所：神奈川県立こども医療センター　司法面接室
※取材をご希望される方は、2月14日（火）15：00までに、問い合わせ先までご連絡ください。

〈本件に関する報道関係者のお問い合わせ先〉
司法面接・クラウドファンディング、見学会等について
特例認定NPO法人子ども支援センターつなっぐ　担当：新井
TEL：[phone]/ E-mail: [e-mail]