神奈川県 未病産業研究会と連携し、日本初、健康の3要素「休養(リカバリー)」の市場規模を推計2030年休養(リカバリー)市場は14.1兆円に

最新版の「休養市場規模と休養(リカバリー)白書 2020-2021」を作成し、本日 休養の日(9月8日)に発表 ~2019年の3.9兆円から約3.6倍の市場創出を目指す~

一般社団法人日本リカバリー協会(事務局:神奈川県厚木市、代表理事:片野秀樹)は、この度、2020年10月より定期開催しております神奈川県 未病産業研究会 休養分科会と連携し、日本初、運動・栄養に続く健康の3要素「休養(リカバリー)」の市場を推計した結果を発表致します。
休養週間推進事務局

 2019年の休養市場を3.9兆円、2030年の休養市場は3.6倍の約14.1兆円と予測し、新たな未病関連の市場創出を目指してまいります。今回の「休養市場」の算出に際しては、休養市場を大きくA:ソリューション(個人行動)、B:リテラシー(情報・センシング)、C:サポート(健康経営・福利厚生、自治体支援)の3つのカテゴリーで構築をしております。また、各業界規模の積算からの算出ではなく、ソリューションへの金額から市場規模算出を行っています。

「休養(リカバリー)市場規模に関する分析サマリー」

◆2019年段階の休養市場規模は3.9兆円。
◆内訳は、A:ソリューション(個人行動)が3.8兆円、B:リテラシー(情報・センシング)が606億円、C:サポート(健康経営・福利厚生)が326億円 。
◆ソリューションのカテゴリー別では、食関連が最も多く1兆5,423億円、次いで 癒し関連が9,972億円、睡眠関連が4,944億円となっている。
◆2030年の休養市場規模は推計で14.1兆円となり、2019年と比べると約3.6倍の伸びとなる。
◆内訳は、A:ソリューション(個人行動)13.7兆円で約3.5 倍、B:リテラシー(情報・センシング)が3,118億円で約5.1倍、C:サポート(健康経営・福利厚生)が1,678億円 が約5.1倍の伸びになっている。
◆ソリューションのカテゴリー別での伸び率で見ていくと運動関連が最も高く、約9.1倍、衣服関連が約6.5倍、住環境が約5.6倍となっている。


■一般社団法人日本リカバリー協会 会長 渡辺恭良 コメント

 私が理事長を務める日本疲労学会では、疲労とは「過度の肉体的および精神的活動、または疾病によって生じた独特の不快感と休養の願望を伴う心身の活動能力の減退状態である」と定義しております。活動能力の減退状態から回復するために休養が必要になり、従来、「活動→疲労→休養」の3つ要因を1サイクルとして回していくと考えられてきました。1998年に厚生労働省疲労研究班の疫学調査により疲労感を自覚している人の割合は就労者の約60%にのぼり、6か月以上の長い期間疲労感を引きずっている方が全体の40%近く居ることという衝撃的結果が明らかになりました。2004年に我々が文科省疲労研究班として行った調査でも同様の結果が出ています。最初の調査からすでに23年が経過し社会活動のスピードはより加速化し、この割合はさらに高まっていることが推察されます。これは、毎日の活動前に疲労がしっかりと解消されていないことを意味しています。つまり半数以上の人々は、休養になんらかの問題を抱えていることを物語っています。
日常生活において休養は身近なものでありながらこれまで十分には取り上げてこられませんでした。そこで、神奈川県 未病産業研究会(神奈川県政策局いのち・未来戦略本部室)が中心となり、「休養分科会」が発足され、よりよい生理的・心理的休養や社会的休養についての活動を始めました。この度、質の高い休養を通して未病予防及び健康増進に寄与する啓発キャンペーン「休養週間(リカバルウィーク)」を設定し身近な問題に注目していただくための活動を行っていきます。

「渡辺恭良 プロフィール」
理化学研究所生命機能科学研究センター チームリーダー
大阪市立大学 名誉教授
一般社団法人日本疲労学会理事長
一般社団法人日本リカバリー協会会長
1976 年京都大学医学部卒業、1980 年京都大学大学院医学研究科博士課程修了(医学博士)。京都大学助手、大阪医科大学講師、大阪バイオサイエンス研究所研究部長、大阪市立大学大学院医学研究科教授、理化学研究所分子イメージング科学研究センター長、同ライフサイエンス技術基盤研究センター長等を経て、現職。



■休養(リカバリー)市場2019年は3.9兆円と推計、休養への啓発活動を通して2030年には14.1兆円と3.6倍の市場規模へ。

・家計調査(2019年)に、休養分科会算出の独自係数(休養行動、疲労回復行動の実施率など)を掛け合わせた、2019年段階の休養市場規模は3兆9,917億円となる。
・2019年の内訳は、A:ソリューション(個人行動)が3兆8,986億円、B:リテラシー(情報・センシング)が606億円、C:サポート(健康経営・福利厚生)が326億円となっている。
・2030年の休養市場規模は14兆1,921億円と2019年と比較して、約3.6倍の伸びとなっており、ヘルスケア産業の伸び、及びソリューションのカテゴリーの幅が大きく増えていくことが予想される。
・2030年内訳は、A:ソリューション(個人行動)13兆7,125億円で約3.5 倍、B:リテラシー(情報・センシング)が3,118億円で約5.1倍、C:サポート(健康経営・福利厚生)が1,678億円 が約5.1倍の伸びになっている。
 

図表1:休養(リカバリー)市場規模2019年・2030年比較 (単位:億円)

 

図表2:休養(リカバリー)市場規模カテゴリー別2019年・2030年比較 (単位:億円)


■2019年のソリューション(個人行動)のカテゴリー別では、食関連が最も多く1兆5,423億円、次いで 癒し関連が9,972億円、睡眠関連が4,944億円となっている。

・2019年の最も休養の為に消費されている項目は食関連が1兆5,423億円となっている。
・次いで、癒し関連が9,972億円、睡眠関連が4,944億円、住関連が4,457億円、遊ぶ・学ぶ関連が3,115億円と2019年段階でも一定の市場規模金額となっている。
・一方、衣関連が867億円、運動関連が207億円と、昨今アクティブレスト(積極的な休養)という考え方が浸透しつつありますが、まだ投資する意識までは至っていない。
 

図表3:Aソリューション(個人行動)の項目別市場規模2019年 (単位:億円)

※Aソリューション(個人行動)の項目は下記の区分で算出を行っています。
◇癒し(リラクゼーション、セルフケア、スキンシップ①「対人」、スキンシップ②「ペット」)
◇衣(衣服(スポーツ以外))
◇食(食べ物(食材)、飲料、食スタイル(外食・調理))
◇住(住居・室内環境、日常生活行動・用品)
◇運動(運動、衣服)
◇睡眠(睡眠)
◇遊ぶ・学ぶ(趣味遊び(内)、趣味遊び(外)、娯楽、スキル向上)


■2030年のソリューション(個人行動)で、最も大きいのは食関連が5.5兆円。一方、最も伸び率が高い項目は、運動関連で約9.1倍、次いで衣服関連で約6.5倍。

・2030年に最も消費されている項目は、食関連が5兆5,345億円(伸び率約3.6倍)となっている。
・次いで、癒し関連が2兆6,026億円(約2.6倍)、住関連が2兆4,834億円(約5.6倍)、遊ぶ・学ぶ関連が1兆6,682億円(約5.4倍)と1兆円を超える規模に成長することが見込まれる。
・睡眠関連が6,705億円と2019年段階で休養、疲労回復行動としての消費意識が高い項目だったため、約1.4倍と一定の伸びを見せるものの、市場規模としては天井が見えている。
・一方、衣関連が5,642億円(約6.5倍)、運動関連が1,890億円(約9.1倍)と、他の項目に比べては大きくないが、大きな伸び率を見せている。
 

図表4:Aソリューション(個人行動)の項目別市場規模2030年 (単位:億円)

 

図表5:Aソリューション(個人行動)を2019年・2030年を比較した市場規模の伸び率 (単位:億円)


■休養市場規模算出方法
・2019年推計:家計調査×住民基本台帳×休養投資係数
※休養投資係数【休養分科会での休養項目の選定を経て、ココロの体力測定2019より、疲労改善投資率・疲労改善ソリューションの実施率を基に独自算出】
・2030年推計:2019年データ×休養投資向上率
※休養投資向上率【2019年係数×休養リテラシー向上による投資変化(疲労改善投資率・疲労改善ソリューションの将来実施率)×未病産業研究会会員企業への休養市場参入意向率】


[調査概要]調査名 :ココロの体力測定 2019
方 法 :インターネット調査 調査期間:2019 年 3 月 6 日~3 月 18 日 サンプル数:14 万人(男女各 7 万人)設問数 :15 問 調査機関:一般社団法人ストレスオフ・アライアンス、株式会社メディプラス研究所 調査分析:一般社団法人日本リカバリー協会


▼ 調査報告書「休養市場規模と休養(リカバリー)白書 2020-2021」サマリー版を
当分科会では、メンバー企業様(会費無料)に、発表した「休養市場規模と休養(リカバリー)白書 2020-2021」サマリー版を差し上げています。詳細は広報事務局までお問い合わせください。

▼ その他個別の調査報告書
「休養市場規模と休養(リカバリー)白書 2020-2021」データ完全版 100,000 円(税別)

【ご入会・調査報告書についてのお問い合わせ先】
休養週間推進事務局 <広報担当:一般社団法人日本リカバリー協会>
E-mail:info@recovery.or.jp 
新型コロナウイルス感染拡大防止のため、在宅勤務体制を取っております。 それに伴い、電話・FAXでのお問い合わせを一時休止させていただいております。 メールでのお問い合わせは通常通り受け付けております。


◆神奈川県「未病産業研究会」について
これまでになかった新たなヘルスケア産業の創出とその発展のために、より多くの企業、団体、自治体と手を結び、神奈川県民はもちろんのこと、日本国民、ひいては世界中の人々の健康で幸福な人生を実現することを目指しています。
(神奈川県ホームページ:https://www.pref.kanagawa.jp/docs/mv4/cnt/f536433/index.html)
「休養分科会 メンバー企業」※2021年8月現在
一般社団法人日本リカバリー協会、積水ハウス株式会社、タカラベルモント株式会社、株式会社村田製作所、株式会社ハイクラス、株式会社COPELコンサルティング

◆一般社団法人日本リカバリー協会
名称:一般社団法人 日本リカバリー協会
所在地:神奈川県厚木市中町4-4-13 浅岡ビル4F
https://www.recovery.or.jp

会長:渡辺恭良(理化学研究所生命機能科学研究センター チームリーダー、大阪市立大学 名誉教授) 
顧問:大谷泰夫(神奈川県立保健福祉大学 理事長、元内閣官房参与)
   杉田正明(日本体育大学体育学部 教授、日本陸連 科学委員会委員長) 
   松木秀明(東海大学 名誉教授、健康評価施設査定機構 理事) 
代表理事:片野秀樹 博士(医学)(日本体育大学研究員、ゲンキ・バイタルアカデミー諮問委員)
提携:ゲンキ・バイタルアカデミー(スイス)

◆休養専門メディア 「Recobar(リカバル)」


毎日をガンバルために、リカバル習慣を。 https://recover-bar.jp/

◆ストレス性疲労マネジメント専門メディア「Stress-off lab(ストレスオフラボ)」


ストレス・マネジメントを日常に。 https://stressoff-lab.jp/

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会社概要

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業種
財団法人・社団法人・宗教法人
本社所在地
神奈川県厚木市中町4-4-13 浅岡ビル4F
電話番号
070-1389-0172
代表者名
片野秀樹
上場
未上場
資本金
-
設立
2015年07月