元ヤングケアラー大学生がヤングケアラーをサポート。日本初のヤングケアラー・メンターシップ制度が3月に開始。
自身のケア経験を活かし、対話スキルを身に着ける。
この制度では、元ヤングケアラーである大学生らが、中学生や高校生のお兄さん、お姉さん的な存在(ピアメンターという)として聞き役・相談役となり、グループでメンタリング(成長支援行動)を行います。
■中高生ヤングケアラー、「仲間同士で“気軽に集まる居場所”がほしい」
日本では近年、ヤングケアラーに関する報道が増えたことでヤングケアラーの認知が急速に拡大しています。行政や自治体が行う問題解決型支援に加えて、政府は、ヤングケアラーが気軽に集まるピアサポートの拡充にも力を入れようとしています。
2020年からヤングケアラーに向けたピアサポートとプログラムの提供を行っている一般社団法人ケアラーアクションネットワーク協会(以降、CAN)は、「気軽に集まる場所が欲しい」と言うヤングケアラーの声を受け、仲間同士で集まる居場所を増やすために、日本初「ヤングケアラー・メンターシップ制度」を開発しました。これは、公益財団法人日本財団の助成事業です。
■ヤングケアラー・メンターシップ制度概要
ヤングケアラー・メンターシップ制度とは、元ヤングケアラーである大学生らが、自身のケア経験を活かして“ピアメンター”になり、家族のケアをする中学生や高校の良き先輩としてサポートするスキルを身につける研修制度です。
この研修を修了すると、CANが運営する「ヤングケアラーズ探究プログラム」に参加して、実際に中高生ヤングケアラーと対話を深めます。
ピアメンターとなった大学生は、ヤングケアラーと似たような経験をしてきた仲間(ピア)だからこそ分かり合える「共感力」を存分に生かし、気づきや発見を促す役割を担います。ある程度経験を積んだ後、希望者は面接を受けて同プログラムの進行役になります。ここで培ったリーダーシップやチームビルディングの経験は、就職活動に役立てることができます。
【ヤングケアラー・メンターシップ制度についてはこちら】
https://bit.ly/3IqLivW
【ヤングケアラーズ探究プログラムとは】
これはイギリス発のプログラムで、ヤングケアラーが家族のさまざまな課題に対応する柔軟なメンタルを育てる内容で構成されています。CANは、イギリスのWinchester Young Carers(ウィンチェスター・ヤングケアラーズ)の許可を得て、同プログラムを日本人向けに改良し2020年から中学生と高校生のヤングケアラーに提供しています。
ヤングケアラーズ探究プログラム:https://bit.ly/3JWOaRG
【団体概要】
社名:一般社団法人ケアラーアクションネットワーク協会
代表理事:持田恭子
公式ホームページ :https://canjpn.jimdofree.com/
Twitter:https://twitter.com/can_ycstation
YouTube:https://www.youtube.com/channel/UCS2GWOLKM4gchisvd4B0CUA
一般社団法人ケアラーアクションネットワーク協会 代表理事 持田恭子
9歳から母親の感情面のサポートと障害のある兄の世話をしていた元ヤングケアラー。1996年、会社員として働きながら、きょうだい同士の交流を始めたが、家族の看護や介護のため活動を中断。2013年、自身のケア経験を元に「家族の世話を家族だけで抱え込まない社会づくり」を目指して活動を再開。翌年独立し、2019年に一般社団法人を設立。これまでに延べ1800人以上のきょうだいケアラーへの対話支援を行ってきた。2020年、日本初「中高生ヤングケアラー支援事業」を開始。同年、親なきあとの暮らしの不安を解消するエンパワメントサポート講座を開講。2022年春以降、自治体向けのヤングケアラーサポーター認定講座や学校におけるヤングケアラー支援研修を始める。
【“陽菜のせかい”が上映2か月間で19万回再生突破!!】
2021年、きょうだい児が主役のヤングケアラー啓発映画「陽菜のせかい」を企画・監修。現在YouTubeで公開している。わずか2日間で1万回再生され、2022年2月には19万回の再生回数を突破。現在もその回数はとどまる事を知らず、世間の注目度の高さを表している。
【この報道に関するお問い合わせ】
一般社団法人ケアラーアクションネットワーク協会
広報担当:松本恵理子 連絡先:youngcarers2021@gmail.com
このプレスリリースには、メディア関係者向けの情報があります
メディアユーザー登録を行うと、企業担当者の連絡先や、イベント・記者会見の情報など様々な特記情報を閲覧できます。※内容はプレスリリースにより異なります。
すべての画像