9月8日の「国際識字デー」にむけて、途上国の貧困削減に取り組むケア・インターナショナル ジャパンが東ティモールの子どもたちに学習雑誌を届けるための寄付よびかけ
世界100か国以上で活動する国際協力NGO「CARE」の日本事務局は、来る9月8日の「国際識字デー」にむけて、学習雑誌「ラファエック」を制作・配布するための寄付をよびかけを開始
9月8日は、 UNESCO (国際連合教育科学文化機関)が制定した「国際識字デー」。
日本の識字率は99%以上といわれていますが、世界を見渡せば、文字を読み書きできることは当たり前ではありません。
CAREは、長年にわたり、アジアの最貧国の1つでる東ティモールで、学習雑誌「ラファエック」を制作し、配布する活動を通じて、子どもたちの学び、そして農村地域の人々の自立を支援しています。
「ラファエック」の創刊から20年。東ティモールの成人識字率に改善は見られるものの、子どもたちの就学率や退学率においては課題が残り、特に農村地域における状況は深刻です。
さらに、教員についても、4人に3人は国内法で定められた基準を満たしていないとされ、教科書(ポルトガル語)と教授言語(テトゥン語)が異なるという政治的な事情も相まって、教育環境が整っているとはいえません。
親世代の貧困からの脱却も含め、より包括的な支援の継続がこれからも求められています。
CARE東ティモール事務所「LAFAEKチーム」職員
イェルシアナ・マウさん(前列中央)からのメッセージ
わずか20ページほどの学習雑誌ですが、今も、多くを持たない東ティモールの子どもたちにとって、「ラファエック」はとても特別な存在です。1冊のラファエックが、どれだけ多くの子どもたちの学びを支え、また子どもたちは、その特徴的なキャラクターやイラスト、写真などからどれほど想像力を掻き立てられているか計り知れません。これからも、私は、東ティモール人の同僚とともに、この事業に関わることができることへの誇りをもって活動していきます。
【参考情報】
学習雑誌「ラファエック」について(https://www.careintjp.org/news/bokin_lafaek.html)
「ラファエック(LAFAEK)」は、テトゥン語で「ワニ」という意味。
東ティモールでは、ワニが神聖な生き物として大事にされています。
学習雑誌「ラファエック」には、子ども向けが2種類と、教師向け、成人向けの計4種類があり、CARE東ティモール事務所で、いちから現地スタッフが企画・制作し、全国に配布しています。そして、現地語のテトゥン語で書かれているこの「ラファエック」は、東ティモールのおよそ60%の人々の元に届いています。
子ども向けの「ラファエック」は、読み書き計算の習得を目的に、図や絵をふんだんに使って、楽しく分かりやすくまとめてあり、東ティモール全13県のすべての保育所や小学校で配布されています。
教師向けは、教室での補助教材としての「ラファエック」活用方法や、授業運営の仕方などについて詳しく書かれています。
また、成人向けは、主に情報に乏しい農村地域の人々に配布され、農業の知識、家計管理、栄養、料理、病気と健康管理に関する情報など、生活の知恵が幅広く紹介されています。
国際協力NGO「CARE」について
CAREは、1945年から100か国以上で人道支援活動を実施してきた世界最大級の国際協力NGOです。現在、9,300人の高度な専門性をもつスタッフが、100か国以上において年間6,300万人に対し、自立のための支援を行っています。戦後ヨーロッパの被災者へ「CAREパッケージ(ケア物資)」を送ることから始まった貧困の根絶に向けた活動は、国連や各国政府の高い評価を得ています。
公益財団法人ケア・インターナショナル ジャパンについて
世界100か国以上で活動する国際協力NGO「CARE」の一員。第二次大戦後、米国市民が欧州の親戚らに緊急物資の詰まった「CAREパッケージ(ケア物資)」を届けたことが団体発足のきっかけ。ケア物資は、日本にも届き、1,000万人の日本人が支援を受けました。その支援を受けた人々が次は世界に恩返しをと、1987年5月、現在のケア・インターナショナル ジャパンを設立。災害時の緊急・復興支援や「女性や女子」の自立支援を通して貧困のない社会を目指しています。本年、創立35周年を迎えました。
以上
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